傘は当分いらない
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「こゝろ」(作者:333屋様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ふぅ、と息を吐いて手を止める。気づけば空に浮かんでいるのは青と混ざり合った橙。どうやら自分は思っていたよりも長い時間手を動かしていたらしい。
あの悪夢のような数日から時が流れた。じい様にでこぱち、はらまる。みんながいなくなった家はとても広くて、一人きりで過ごすことは正直今でも慣れていない。食事は二人前つくってしまうし、うっかりじい様が見ていたドラマの録画を続けてしまう。それでも帰ってきてすぐの頃と比べるとだいぶ心は軽い。もう枕を濡らすようなことはしていない。なんなら鼻歌交じりにこうやって家の掃除だって一人でできるのだ。
掃除はもっぱらじい様の仕事だった。体が大きくなってからは多少手伝いもしたけれど、やれ「埃を吸うな」だの「重い物を運ぼうとするな」だの散々言われ、最終的に大掃除では窓拭きぐらいしかしていなかった。窓拭きだって体力を使うではないか、と思ったがほかの誰でもないじい様から頼まれた仕事だ。そりゃもう何日もかけて家中の窓を綺麗に磨き上げたとも。
窓拭きと占いって似ていると思う。曇っている窓を俺が丁寧に拭いてやれば見えてなかった景色が見える。こうしてみればいい、と提示すれば迷いに迷って視界が狭まってしまった人たちの表情も晴れる。窓と心、どちらも外から内からどんどん曇っていくものだ。だからこそ誰かが拭いてやらないといけない。
戻ってきてすぐ、四十九日もまだ終えていないような時期。俺はあのまま仕事を辞めるつもりだった。元々誰かさんの笑顔のために始めたことで、職自体にそこまでこだわりがなかったから。でも結局辞めなかった。
物事を新しく始めるのが苦手だったり、生きていくのに必要な稼ぎを得るためであったり。何よりも自分を贔屓にしてくれている人たちの曇りを拭ってやることにやりがいを感じていたから。
俺はカウンセラーでもないし、精神科医でもない。だから絶対的な安心感を迷える彼らに与えてあげることはできない。それでも俺を頼ってきてくれる人たちがそこにいる、それならばその手を取って、少しでも気分を晴れさせるべきではないだろうか……なんて。かっこつけたことを言ってみたが、実際のところは常連さんにだけ窓口を開けていたらそのまま辞め時を見失ってしまっただけ。そう、それだけなのだ。
「っと、そうだ」
窓を閉めて本棚と向き合う。棚は動かないように固定されているけれど、あの村の部屋と同じように本がずらりと並んでいる。小説やエッセイ、そして料理の本。
「今日は~何を食べようか~」
これかな、あれかな、と本を取り出しなら歌う。今日は蒸し暑いからそうめんにでもしてしまうおうか。そういえばアイスがまだあったなぁ、デザートに食べようか。
「ん?」
料理本に混ざって並んでいる一冊の旅行ガイド。手に取り見てみると、ここからあまり遠くない温泉地。
「ここ、じい様行きたいって言ってたとこ……」
随分前。そう、確か修学旅行の日に熱を出した俺に、じい様が「錦生が元気になったら行きたい」と言っていたあの場所だ。間違いない。結局じい様がそのまま入院してしまったので実現することはなかったけど。
ぱらぱらめくると目に入ってくるのは「単純泉」の文字。ははぁ、確かに肌に優しいこれならば自分やじい様でも入りやすかったはずだ。
「病後の回復期にぴったり、かぁ」
どうしてこの場所をじい様が選んだのかは本人じゃないからわからない。だけど俺と一緒に行きたいと思っていてくれたのだけは本当だ。
「──いい機会、かもしれないねぇ。じい様」
今日の夕飯は有り物だけでなんとかしよう。それよりもやらなければいけないことができた。さっさと食べて宿を取ろう。それから大きな鞄を探そう。あの日持って行ったものよりも大きな……じい様の押入れから掘り起こせばあるかもしれない。それから着替えも出そう。あと必要な物はあるだろうか?
そうだ。万年筆、どこに置いたかな。紙は……うぅん、もういっそ現地で探そうか、うん、そうしよう。
明日、朝から旅に出よう。
そんなに大した距離じゃない、電車を乗り継いで行けるぐらいの場所だけど。
まずは宿に荷物を置いて、食べ歩きでもしようか。そうだ、ついでに土産物も見ていこう。確かここは織物なんかも有名だったはずだ。おしゃれな物があるかもしれない。
宿に戻ったら温泉にゆっくりと浸かって。夕飯を食べたら手紙を書こう。いま自分がどこにいて、何を見て、感じたのかを。
宛先はもちろん、あの人に。
明日の天気は晴れ。東錦生のぶらり一人旅は、きっと楽しいものになる。
▶とじる
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#こゝろ #東錦生
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「こゝろ」(作者:333屋様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
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ふぅ、と息を吐いて手を止める。気づけば空に浮かんでいるのは青と混ざり合った橙。どうやら自分は思っていたよりも長い時間手を動かしていたらしい。
あの悪夢のような数日から時が流れた。じい様にでこぱち、はらまる。みんながいなくなった家はとても広くて、一人きりで過ごすことは正直今でも慣れていない。食事は二人前つくってしまうし、うっかりじい様が見ていたドラマの録画を続けてしまう。それでも帰ってきてすぐの頃と比べるとだいぶ心は軽い。もう枕を濡らすようなことはしていない。なんなら鼻歌交じりにこうやって家の掃除だって一人でできるのだ。
掃除はもっぱらじい様の仕事だった。体が大きくなってからは多少手伝いもしたけれど、やれ「埃を吸うな」だの「重い物を運ぼうとするな」だの散々言われ、最終的に大掃除では窓拭きぐらいしかしていなかった。窓拭きだって体力を使うではないか、と思ったがほかの誰でもないじい様から頼まれた仕事だ。そりゃもう何日もかけて家中の窓を綺麗に磨き上げたとも。
窓拭きと占いって似ていると思う。曇っている窓を俺が丁寧に拭いてやれば見えてなかった景色が見える。こうしてみればいい、と提示すれば迷いに迷って視界が狭まってしまった人たちの表情も晴れる。窓と心、どちらも外から内からどんどん曇っていくものだ。だからこそ誰かが拭いてやらないといけない。
戻ってきてすぐ、四十九日もまだ終えていないような時期。俺はあのまま仕事を辞めるつもりだった。元々誰かさんの笑顔のために始めたことで、職自体にそこまでこだわりがなかったから。でも結局辞めなかった。
物事を新しく始めるのが苦手だったり、生きていくのに必要な稼ぎを得るためであったり。何よりも自分を贔屓にしてくれている人たちの曇りを拭ってやることにやりがいを感じていたから。
俺はカウンセラーでもないし、精神科医でもない。だから絶対的な安心感を迷える彼らに与えてあげることはできない。それでも俺を頼ってきてくれる人たちがそこにいる、それならばその手を取って、少しでも気分を晴れさせるべきではないだろうか……なんて。かっこつけたことを言ってみたが、実際のところは常連さんにだけ窓口を開けていたらそのまま辞め時を見失ってしまっただけ。そう、それだけなのだ。
「っと、そうだ」
窓を閉めて本棚と向き合う。棚は動かないように固定されているけれど、あの村の部屋と同じように本がずらりと並んでいる。小説やエッセイ、そして料理の本。
「今日は~何を食べようか~」
これかな、あれかな、と本を取り出しなら歌う。今日は蒸し暑いからそうめんにでもしてしまうおうか。そういえばアイスがまだあったなぁ、デザートに食べようか。
「ん?」
料理本に混ざって並んでいる一冊の旅行ガイド。手に取り見てみると、ここからあまり遠くない温泉地。
「ここ、じい様行きたいって言ってたとこ……」
随分前。そう、確か修学旅行の日に熱を出した俺に、じい様が「錦生が元気になったら行きたい」と言っていたあの場所だ。間違いない。結局じい様がそのまま入院してしまったので実現することはなかったけど。
ぱらぱらめくると目に入ってくるのは「単純泉」の文字。ははぁ、確かに肌に優しいこれならば自分やじい様でも入りやすかったはずだ。
「病後の回復期にぴったり、かぁ」
どうしてこの場所をじい様が選んだのかは本人じゃないからわからない。だけど俺と一緒に行きたいと思っていてくれたのだけは本当だ。
「──いい機会、かもしれないねぇ。じい様」
今日の夕飯は有り物だけでなんとかしよう。それよりもやらなければいけないことができた。さっさと食べて宿を取ろう。それから大きな鞄を探そう。あの日持って行ったものよりも大きな……じい様の押入れから掘り起こせばあるかもしれない。それから着替えも出そう。あと必要な物はあるだろうか?
そうだ。万年筆、どこに置いたかな。紙は……うぅん、もういっそ現地で探そうか、うん、そうしよう。
明日、朝から旅に出よう。
そんなに大した距離じゃない、電車を乗り継いで行けるぐらいの場所だけど。
まずは宿に荷物を置いて、食べ歩きでもしようか。そうだ、ついでに土産物も見ていこう。確かここは織物なんかも有名だったはずだ。おしゃれな物があるかもしれない。
宿に戻ったら温泉にゆっくりと浸かって。夕飯を食べたら手紙を書こう。いま自分がどこにいて、何を見て、感じたのかを。
宛先はもちろん、あの人に。
明日の天気は晴れ。東錦生のぶらり一人旅は、きっと楽しいものになる。
▶とじる
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#こゝろ #東錦生
「こゝろ」感想②
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「こゝろ」(作者:333屋様)のネタバレがあります。
プレイ日:2021年5月21日~6月25日
KP:ごもくさん
PL
HO1:あかりさん(朝日奈和奏)
HO2:するめ太郎さん(卯ノ木詞音)
HO3:たこさん(橘弓弦)
HO4:竜胆(東錦生)
自陣へのラブレター。好きしか言ってないです!
同卓のRP・セリフ、お借りしてます!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
◆朝日奈さん
一番遠い人。物理的にもなんですけど、在り方が、かなぁ。
PL的には可愛いね♡好き♡私にも腕クイして♡としてました。されなかった(あたりまえ体操)
最初からしっかりと東に対して警戒心バリバリでいてくれたのでPLは納得しかない。
東は東でわざわざ警戒してる年下の女の子に話しかけようとはしないんだよなぁ。
だからこの距離感は正しいと思ってる。
在り方については完全に東が見た彼女という感想なので実際の朝日奈さんがどうなのかはわかりませんが……。Kの死因を知ったときに感情をチラリと見せた時以外、朝日奈さんの心の揺れを東は知らないんですよね。だから朝日奈さんがKの意志を継いでるの見て「この子は強い」と思ってしまうんだよなぁ。真実を知ってぐらっぐらの自分とは違う。
いやPLはね?SAN値の減り方とかこうやってログ見たりなどしているのでもっと違う気持ちというか。年相応に揺れているんだろうなとは思うんだけど。
東からしたら「立派な子・この人じゃなきゃアレをどうにかできない・わからない」の気持ちしかない。むむむ。
あぁけどKに大事にされていたんだなとノート見て思ったな。うん。
朝日奈さんのセリフ、すっと切り込んでいくというか、言葉の硬さ?違う、何だろう、こう、子供が大人の中に入って話さないといけないときの言葉選び?みたいなのが好き。
玉藻の前戦入る前の
「私が、なんとかします」
「師匠の遺志は、私が継ぐから……!」
この辺り滅茶苦茶イケメン主人公で思わずPLがはわわとした~~~~😭😭😭
いやこんなん……ねぇ。ねぇ。SAN値ゴリっと持っていかれてるの見てひえ~としましたが。
「もっと、早く…行動できたら…何か、変わっていたんでしょうか」
「……どうでしょう、変わったかもしれませんし変わらなかったかもしれません」
「先生みたいに…なりたかった、のに……」
「これから、なればよいのではないでしょうか。尊敬する所だけでも」
卯ノ木さんとのこのやり取りも好き。エピローグの
「よろしくお願いします、先生」
に繋がるのを思うともっと好き。
朝日奈さんは個人的にほんと未来を示しているなって。
他の20代メンバーが足踏みする中前を歩いて行ける部分がある。
言葉にすることを知った朝日奈さん、もっとかっこよくなってるんだろうな。
東が会うことは多分もうないけど、朝日奈さんがKの心と一緒に生きるこの先が少しでも明るければいいな。
◆卯ノ木さん
この度は大変お世話になりました。
私です。東です。
いやもうね、監視目的で付いて来るんだろうなって思ってはいたのでふふってしたキッチン。
ま、こちらもお嬢さんとの円滑なコミュニケーションのために利用しましたしね!
差し出された手を前に滅茶苦茶戸惑ってますが、しばらく出しているならそっと手を出しておきます
あ~~~~~~~~~卯ノ木さん可愛いなぁ!!!!!!
これは卯ノ木さんが東による突然のエスコートにはわわとしながらも手を取ってくれたところです。え!!??手を取ってくれるんですか!?ってPLなってましたし、東もちょっとびっくり。
「大事な方が亡くなった事を、利用されるような形になるのは…悲しいと思います。ど、土下座は…その、された方も困るかもしれませんけど…」
この一言はそうだよねぇ。わかる、謝るきっかけくれてありがとうございます、って思ってました。
東、葬式に出た後に「やっちまった」の気持ちが出てきたタイプの人間なので。こう言ってもらえたことで謝りやすくなったからすごく助かった。
けどまさかこのときに謝罪の「手紙」を書くことで卯ノ木さんの柔い気持ちの上でタップダンスしていたなんて思ってなかったな!ガハハハ……。
卯ノ木さんと東の「名前」の話。私これ全部好きで全部ここに貼りたいんですけど流石にあれかなって思い留まりました。えらい。いやほんとにここの会話全部好き。
エピローグの朝日奈さんと卯ノ木さんとの会話踏まえてから見るともっと好き。
「仕舞い込んで、見えなくしてしまわないで…この感情に、ゆっくり名前と言葉をつけていきましょう。それで…その名前を私たちが覚えていれば、それはKさんや先生が生きた証になる…とも、思います。私も…忘れません。」
エピローグの卯ノ木さんのこれ、これ~~~~~~~~めっちゃ好き好き!
東は「握ってはいけないものランキング1位」に「名前」を挙げたけど、卯ノ木さんは「名前」を与えることは大事なんだって説くの~~~~~😘😘😘
ヤバい語彙を失ってた。
「名前」って相手の最初に知る柔い部分だと思っている(東をやっているときの私の考えなんで毎回そう思っているわけじゃないですけど)ので、大事なものなんだよな。
感情に名前を付けるのも、この気持ちはこういうものだよって存在証明って話を聞いてあ~そうか~って語彙が溶けました。
「心の整理、ですか。……何があったのか分かりませんが、そうですね……その、無理に急いで整理をつける必要は、ないと思います」
「整理がついて、東さんが話したいと思った時は聞かせて頂きますし、そうでなければ大丈夫です。なかなか話せないことって、たくさんありますよね」
「……乗り越えるのは、今すぐにじゃないと…駄目、なんですか?」
「その…悲しい時に悲しいというのは…やっぱり、大切だと思います。ぶつける相手が私である必要は…朝日奈さん次第、ですけど…」
それぞれ東と朝日奈さんに言った言葉なんですけど、私卯ノ木さんのこういうところが大好きですし、少なくとも東にはこの言ってもらった言葉が響いたので。
だからこそ唯一連絡先渡してるんですよ、人間として好きです。
傍で話を聞いてくれる人ってほんとほんと……いや先生お前、やっぱり卯ノ木さんともっとはやく話すべきだったよ……。
「もし私が勝ったら、教えてくれますか?先生……」
ここ、オタクの私が泣いたのでめっちゃ好きです。
卯ノ木さんの戦闘差分良い~~~~~~きりっとしている眉毛可愛い。
私……というか東は自陣の中でも卯ノ木さんと一緒にいた時間が長かったから滅茶苦茶信頼と言うか好感を覚えているんですか、卯ノ木さんのことを本当にほとんど知らなかったのが印象でした。多分この先会ったとしても根掘り葉掘り聞くことはないだろうしな。
ふふふ、友達ほど近くないけど何も知らない赤の他人じゃないこの絶妙な他人感。
「詞音」って名前、ほんとにコロコロと口の中で転がしたくなります。
卯ノ木さん好きだなぁ。
◆橘さん
なんで貴方はそんなにいい人なんですか。
許せないのに恨み切れなくなってしまった。
橘さん~~~~~~~~~~😭😭😭😭😭😭
PLとしては色々と察してしまう部分はありましたが、東は橘さんとあまり関わらなかったせいもあって全然気づいていなかったというか……。
橘さんのおじい様がこの村に数ヶ月前に来ていたこと、村に詳しかったこと、橘さん自身が15年前に来ていたことからなんとなく「橘家」が関わっているんだろうなとは思ってはいただろうけど。
橘さん自身が全ての始まりになってしまったのをあの女狐から聞いた時は流石に気が動転して、して……(精神分析100ファンの顔)
「…え?東さん……」
この一言でPLがうわ~~~~~~~~~んごめん、ごめん……ってなってしまいました。ごめんね橘さん……。
いやけどその後戦闘の出目が安定しまくっていてあぁ、お嬢さん救おうね……って思ってましたPLは!1クリ最高にかっこよかったです!
「僕は、……僕の勝手な正義感で貴方の人生を壊してしまいました。どうやっても償える罪ではありませんから…」
「…どうか、僕のことを許さないでください」
こう言われてしまうともう!もう!何も言えませんでしたよね(十分言った顔)
だって許さないでって願ってるんだものこの方……。どうして責められる?無理だが?
「僕はもう今日には帰りますが…どうかこれからも静さんが元気であってほしいと願ってますから」
え!?ちょっと橘さん!?ってログを読んで思った場所なんですけど貴方はお嬢さんにもう会わないんですか??????うそ~~~~~~~~~~~!!!!!
いや気持ちはわかるんですけどね?罪の意識バリッバリで責任感が強そうな方だから。
いやけど会わないの?そんな……女難の相……。
唯一好きな人を救えたのに手放すの?辛い……辛い……。橘さん無理。
うんうんと頷く。橘さんにも座るように促します。座って~
座ります〜
これは自陣ほさんほよんの可愛いポイント。
私個人として、橘さんと東が終わった後にもう一度話すことができたのは本当に、本当に良かったと思ってます。結果として「許さない」ということに変わりはないんですけど
それでも貴方がどんな人なのかほんの1ミリでも知れたのはすごく良かった。
このシナリオやっていると「言葉にすること」が大変重くて、けどそれが大事なお話だったので。
ここからの橘さんとの会話も全部好きなんでログ何度も見返してしまう。
東は優しくないよ。貴方のことは死んでも恨み続けるし。けどそれでも優しいと思うなら、橘さんが東は優しいと思って接してくれてるからですよ。他人への行動は自分がされたことの鏡みたいなものなので。……何言ってるかわかんないね。
「ラッキーアイテムは……うーん……好きな人の誕生日、ですかね」
「……頭に留めておきます。ふふふ、こう言ったものは初めてしました」
これ、お嬢さんとのやり取りを知らないからこそやってしまったのですが……東、お前……橘さんの心の上でタップダンスするな……💃
「ただ、そうですね…これからはきちんと地に足をつけて、自分の足で歩くと決めたので。たまの気晴らしにやってみようと思います」
は~~~~~~最後まで誠実さを感じるから橘さん好き。
どうしてこの人にこんな業を……。
ほさんほよんって類似点が多いというか多分セットで作られているんだなって思わされることが多かった。……似た者同士、ですね。
◆東錦生
じい様、俺ちゃんとおつかい行ってきたよ。
だから最後にちょっとだけでもお話、しようよ。
私が~~~~~~~戦闘100ファン乱舞の~~~~~~PLです!
東についてはこれまで散々書いてきているからもう書くことない。
嘘、あとでポコポコ出てきます。
いやけど本当にKPと自陣の皆さんのおかげでだいぶ好き勝手やらせていただけたかな。
東のこの後についてはちゃんと考えたいけど、まずはじい様の葬式をひっそり一人で終わらせます。それと多分死んでいる他の家族……金魚のはらまるとでこぱちの埋葬もね。
何にもなくなってそうしたら、個人的には旅をして欲しい。
犬、今なら飼えるかな。猫もいいな。自分以外の家族が欲しいなって思ってしまう。
占い師でいる意味はもうあまりないけど……お金のために常連さん相手に続けるかもしれない。
東、他者のために動くことは好きなので。頼られたら多分できるだけ協力しますよ。
あ、そうだ、卯ノ木さんに渡す菓子折りと新しいハンカチ買おう!何だったら喜んでくれるかな?和菓子とか?いやけど足が早いかな?うーん。よさげなもの見繕って行きます!
東、寿命がくるまで何が何でも生きるつもりでいます。
じい様の分も絶対に生きるし、少しでもじい様に幸せだったよって伝えられるように思い出を作りたい。
笑顔でじい様に会いたいなぁ!ね、東!
──覚えていてじい様。俺はこれだけ幸せだったんだよ。
▶とじる
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#こゝろ
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「こゝろ」(作者:333屋様)のネタバレがあります。
プレイ日:2021年5月21日~6月25日
KP:ごもくさん
PL
HO1:あかりさん(朝日奈和奏)
HO2:するめ太郎さん(卯ノ木詞音)
HO3:たこさん(橘弓弦)
HO4:竜胆(東錦生)
自陣へのラブレター。好きしか言ってないです!
同卓のRP・セリフ、お借りしてます!
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◆朝日奈さん
一番遠い人。物理的にもなんですけど、在り方が、かなぁ。
PL的には可愛いね♡好き♡私にも腕クイして♡としてました。されなかった(あたりまえ体操)
最初からしっかりと東に対して警戒心バリバリでいてくれたのでPLは納得しかない。
東は東でわざわざ警戒してる年下の女の子に話しかけようとはしないんだよなぁ。
だからこの距離感は正しいと思ってる。
在り方については完全に東が見た彼女という感想なので実際の朝日奈さんがどうなのかはわかりませんが……。Kの死因を知ったときに感情をチラリと見せた時以外、朝日奈さんの心の揺れを東は知らないんですよね。だから朝日奈さんがKの意志を継いでるの見て「この子は強い」と思ってしまうんだよなぁ。真実を知ってぐらっぐらの自分とは違う。
いやPLはね?SAN値の減り方とかこうやってログ見たりなどしているのでもっと違う気持ちというか。年相応に揺れているんだろうなとは思うんだけど。
東からしたら「立派な子・この人じゃなきゃアレをどうにかできない・わからない」の気持ちしかない。むむむ。
あぁけどKに大事にされていたんだなとノート見て思ったな。うん。
朝日奈さんのセリフ、すっと切り込んでいくというか、言葉の硬さ?違う、何だろう、こう、子供が大人の中に入って話さないといけないときの言葉選び?みたいなのが好き。
玉藻の前戦入る前の
「私が、なんとかします」
「師匠の遺志は、私が継ぐから……!」
この辺り滅茶苦茶イケメン主人公で思わずPLがはわわとした~~~~😭😭😭
いやこんなん……ねぇ。ねぇ。SAN値ゴリっと持っていかれてるの見てひえ~としましたが。
「もっと、早く…行動できたら…何か、変わっていたんでしょうか」
「……どうでしょう、変わったかもしれませんし変わらなかったかもしれません」
「先生みたいに…なりたかった、のに……」
「これから、なればよいのではないでしょうか。尊敬する所だけでも」
卯ノ木さんとのこのやり取りも好き。エピローグの
「よろしくお願いします、先生」
に繋がるのを思うともっと好き。
朝日奈さんは個人的にほんと未来を示しているなって。
他の20代メンバーが足踏みする中前を歩いて行ける部分がある。
言葉にすることを知った朝日奈さん、もっとかっこよくなってるんだろうな。
東が会うことは多分もうないけど、朝日奈さんがKの心と一緒に生きるこの先が少しでも明るければいいな。
◆卯ノ木さん
この度は大変お世話になりました。
私です。東です。
いやもうね、監視目的で付いて来るんだろうなって思ってはいたのでふふってしたキッチン。
ま、こちらもお嬢さんとの円滑なコミュニケーションのために利用しましたしね!
差し出された手を前に滅茶苦茶戸惑ってますが、しばらく出しているならそっと手を出しておきます
あ~~~~~~~~~卯ノ木さん可愛いなぁ!!!!!!
これは卯ノ木さんが東による突然のエスコートにはわわとしながらも手を取ってくれたところです。え!!??手を取ってくれるんですか!?ってPLなってましたし、東もちょっとびっくり。
「大事な方が亡くなった事を、利用されるような形になるのは…悲しいと思います。ど、土下座は…その、された方も困るかもしれませんけど…」
この一言はそうだよねぇ。わかる、謝るきっかけくれてありがとうございます、って思ってました。
東、葬式に出た後に「やっちまった」の気持ちが出てきたタイプの人間なので。こう言ってもらえたことで謝りやすくなったからすごく助かった。
けどまさかこのときに謝罪の「手紙」を書くことで卯ノ木さんの柔い気持ちの上でタップダンスしていたなんて思ってなかったな!ガハハハ……。
卯ノ木さんと東の「名前」の話。私これ全部好きで全部ここに貼りたいんですけど流石にあれかなって思い留まりました。えらい。いやほんとにここの会話全部好き。
エピローグの朝日奈さんと卯ノ木さんとの会話踏まえてから見るともっと好き。
「仕舞い込んで、見えなくしてしまわないで…この感情に、ゆっくり名前と言葉をつけていきましょう。それで…その名前を私たちが覚えていれば、それはKさんや先生が生きた証になる…とも、思います。私も…忘れません。」
エピローグの卯ノ木さんのこれ、これ~~~~~~~~めっちゃ好き好き!
東は「握ってはいけないものランキング1位」に「名前」を挙げたけど、卯ノ木さんは「名前」を与えることは大事なんだって説くの~~~~~😘😘😘
ヤバい語彙を失ってた。
「名前」って相手の最初に知る柔い部分だと思っている(東をやっているときの私の考えなんで毎回そう思っているわけじゃないですけど)ので、大事なものなんだよな。
感情に名前を付けるのも、この気持ちはこういうものだよって存在証明って話を聞いてあ~そうか~って語彙が溶けました。
「心の整理、ですか。……何があったのか分かりませんが、そうですね……その、無理に急いで整理をつける必要は、ないと思います」
「整理がついて、東さんが話したいと思った時は聞かせて頂きますし、そうでなければ大丈夫です。なかなか話せないことって、たくさんありますよね」
「……乗り越えるのは、今すぐにじゃないと…駄目、なんですか?」
「その…悲しい時に悲しいというのは…やっぱり、大切だと思います。ぶつける相手が私である必要は…朝日奈さん次第、ですけど…」
それぞれ東と朝日奈さんに言った言葉なんですけど、私卯ノ木さんのこういうところが大好きですし、少なくとも東にはこの言ってもらった言葉が響いたので。
だからこそ唯一連絡先渡してるんですよ、人間として好きです。
傍で話を聞いてくれる人ってほんとほんと……いや先生お前、やっぱり卯ノ木さんともっとはやく話すべきだったよ……。
「もし私が勝ったら、教えてくれますか?先生……」
ここ、オタクの私が泣いたのでめっちゃ好きです。
卯ノ木さんの戦闘差分良い~~~~~~きりっとしている眉毛可愛い。
私……というか東は自陣の中でも卯ノ木さんと一緒にいた時間が長かったから滅茶苦茶信頼と言うか好感を覚えているんですか、卯ノ木さんのことを本当にほとんど知らなかったのが印象でした。多分この先会ったとしても根掘り葉掘り聞くことはないだろうしな。
ふふふ、友達ほど近くないけど何も知らない赤の他人じゃないこの絶妙な他人感。
「詞音」って名前、ほんとにコロコロと口の中で転がしたくなります。
卯ノ木さん好きだなぁ。
◆橘さん
なんで貴方はそんなにいい人なんですか。
許せないのに恨み切れなくなってしまった。
橘さん~~~~~~~~~~😭😭😭😭😭😭
PLとしては色々と察してしまう部分はありましたが、東は橘さんとあまり関わらなかったせいもあって全然気づいていなかったというか……。
橘さんのおじい様がこの村に数ヶ月前に来ていたこと、村に詳しかったこと、橘さん自身が15年前に来ていたことからなんとなく「橘家」が関わっているんだろうなとは思ってはいただろうけど。
橘さん自身が全ての始まりになってしまったのをあの女狐から聞いた時は流石に気が動転して、して……(精神分析100ファンの顔)
「…え?東さん……」
この一言でPLがうわ~~~~~~~~~んごめん、ごめん……ってなってしまいました。ごめんね橘さん……。
いやけどその後戦闘の出目が安定しまくっていてあぁ、お嬢さん救おうね……って思ってましたPLは!1クリ最高にかっこよかったです!
「僕は、……僕の勝手な正義感で貴方の人生を壊してしまいました。どうやっても償える罪ではありませんから…」
「…どうか、僕のことを許さないでください」
こう言われてしまうともう!もう!何も言えませんでしたよね(十分言った顔)
だって許さないでって願ってるんだものこの方……。どうして責められる?無理だが?
「僕はもう今日には帰りますが…どうかこれからも静さんが元気であってほしいと願ってますから」
え!?ちょっと橘さん!?ってログを読んで思った場所なんですけど貴方はお嬢さんにもう会わないんですか??????うそ~~~~~~~~~~~!!!!!
いや気持ちはわかるんですけどね?罪の意識バリッバリで責任感が強そうな方だから。
いやけど会わないの?そんな……女難の相……。
唯一好きな人を救えたのに手放すの?辛い……辛い……。橘さん無理。
うんうんと頷く。橘さんにも座るように促します。座って~
座ります〜
これは自陣ほさんほよんの可愛いポイント。
私個人として、橘さんと東が終わった後にもう一度話すことができたのは本当に、本当に良かったと思ってます。結果として「許さない」ということに変わりはないんですけど
それでも貴方がどんな人なのかほんの1ミリでも知れたのはすごく良かった。
このシナリオやっていると「言葉にすること」が大変重くて、けどそれが大事なお話だったので。
ここからの橘さんとの会話も全部好きなんでログ何度も見返してしまう。
東は優しくないよ。貴方のことは死んでも恨み続けるし。けどそれでも優しいと思うなら、橘さんが東は優しいと思って接してくれてるからですよ。他人への行動は自分がされたことの鏡みたいなものなので。……何言ってるかわかんないね。
「ラッキーアイテムは……うーん……好きな人の誕生日、ですかね」
「……頭に留めておきます。ふふふ、こう言ったものは初めてしました」
これ、お嬢さんとのやり取りを知らないからこそやってしまったのですが……東、お前……橘さんの心の上でタップダンスするな……💃
「ただ、そうですね…これからはきちんと地に足をつけて、自分の足で歩くと決めたので。たまの気晴らしにやってみようと思います」
は~~~~~~最後まで誠実さを感じるから橘さん好き。
どうしてこの人にこんな業を……。
ほさんほよんって類似点が多いというか多分セットで作られているんだなって思わされることが多かった。……似た者同士、ですね。
◆東錦生
じい様、俺ちゃんとおつかい行ってきたよ。
だから最後にちょっとだけでもお話、しようよ。
私が~~~~~~~戦闘100ファン乱舞の~~~~~~PLです!
東についてはこれまで散々書いてきているからもう書くことない。
嘘、あとでポコポコ出てきます。
いやけど本当にKPと自陣の皆さんのおかげでだいぶ好き勝手やらせていただけたかな。
東のこの後についてはちゃんと考えたいけど、まずはじい様の葬式をひっそり一人で終わらせます。それと多分死んでいる他の家族……金魚のはらまるとでこぱちの埋葬もね。
何にもなくなってそうしたら、個人的には旅をして欲しい。
犬、今なら飼えるかな。猫もいいな。自分以外の家族が欲しいなって思ってしまう。
占い師でいる意味はもうあまりないけど……お金のために常連さん相手に続けるかもしれない。
東、他者のために動くことは好きなので。頼られたら多分できるだけ協力しますよ。
あ、そうだ、卯ノ木さんに渡す菓子折りと新しいハンカチ買おう!何だったら喜んでくれるかな?和菓子とか?いやけど足が早いかな?うーん。よさげなもの見繕って行きます!
東、寿命がくるまで何が何でも生きるつもりでいます。
じい様の分も絶対に生きるし、少しでもじい様に幸せだったよって伝えられるように思い出を作りたい。
笑顔でじい様に会いたいなぁ!ね、東!
──覚えていてじい様。俺はこれだけ幸せだったんだよ。
▶とじる
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#こゝろ
「こゝろ」感想①
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「こゝろ」(作者:333屋様)のネタバレがあります。
プレイ日:2021年5月21日~6月25日
KP:ごもくさん
PL
HO1:あかりさん(朝日奈和奏)
HO2:するめ太郎さん(卯ノ木詞音)
HO3:たこさん(橘弓弦)
HO4:竜胆(東錦生)
ログを見返しながら感想を言うだけの回なのであまりにも伝わらない。
同卓のRP・セリフ、お借りしてます!
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私は戦闘で連続100ファン出したヒーラーですの看板を東の首に下げてます。
自分の導入見返してて「葬儀に殴り込み()に行かなきゃ……」ってしてるPLお前さ〜〜〜〜〜と思いながら、これがじい様と話した最後かぁってなってる。
なんていうか、もっと色々話してあげられたら良かったのになってしてる。
できないってわかってても思ってしまう、孫だもの。
冒頭読み返してたら卯ノ木さんと橘さんのお名前ここで聞いてたね……ってしたけど多分東的にはこのときじい様のことしか頭になかったから覚えてなかったんだろうな……と思うことにした。
あとログ見ててみんなめっちゃ秘匿使ってる〜!すごーい!としてるなう。
いや、ほんとに面白い「先生(長髪の男性)が東くんの事を不審な目で見ていたことが分かる。」が並ぶログ……。ここだけでゲラゲラ笑えてしまう……情緒帰ってきて。
卯ノ木さん(するめさん)に秘匿で「なんだてめぇ」ってされてて爆笑してしまいました。えへへそりゃそうだ!
はーこうやって自分の知らない現場での動きが見れるのは面白いですね……。これがテキセの良いところ。
めっちゃ東が怪しまれてるのを見ると「いけ!やれ!」と思ってしまうのが私です。当たり前なんだよなぁ。
「ふむ……祖父の大事なもの……私自身以外何があるというんだろうか」
なかったよ……うん……お前のことが大事だったんだよ、じい様……。
東が真実知る前のセリフを見返していると寂しくなってしまう魔法にかかってます。じい様………………うぅ……。
朝日奈さんと橘さんがめっちゃ色々知っていく中で卯ノ木さんにちょっかいかけている男になってんなこいつ……と見返すと思う。
本人は葬儀に乗り込んだことに反省してるけど、それはそれとして普通に会話楽しんでいる。
東と卯ノ木さんの「名前」についてのお話。めっちゃ好きです、と毎回言ってるけどログ読み返しててもふむとする。
いやそれにしても手紙〜〜〜〜。いや私としては元ネタちらりと見つつ手紙書いてたんですけど、知らぬ間に卯ノ木さんの情緒の上をタップダンスしてしまっていたのを感想話しているときに知ってしまいうヴヴヴ……。
あぁ橘さん……🥺
ここで橘さんの様子見ればよかったと今は思うけど、あの時は全然橘さんが要因にモロ片足突っ込んでるなんて知らなかったからなぁ……。
使用人さんの日記ぐらいじゃ流石に何も思わないかな……とね。
「悪夢の話をしてました。誰かがこの縄を外せと言ってくるって。それで……僕、一度あの縄を外したんです……」
「外したら彼女は声が聞こえないと喜びましたが…僕は罰当たりなことを…」
「まぁ、そうかもしれませんが橘さんは静さんを助けたかったんでしょう、仕方ないですよ」
朝日奈さんと橘さんの会話、今初めて見てるんですけど……いやそうなんですよね……。
当事者じゃない他人から見てだとそう言いたくなるよな……橘さん自身が「罰当たりだった」と自分のやったことに対して思ってるの見てると……。
う〜しんど!!!!ほさんはどうしてこんなにしんどいの!!
「何かをきっかけに悪に」…………あんの女狐🔪
いやもうこの辺り既にPL(多分東も勘づいてるので彼もかもしれない)は玉藻に対する殺意がマッハだったのでおのれ〜〜〜〜〜🔪🔪の気持ち。
Kのノート見たとき、あぁ彼にとっての大事な人って……となったのでねぇ。個人的ズルいものランキング同率1位がこのKのノートなので。
「誰だよその女~~~~!!!!!」というするめさんの声が聞こえる。めっちゃわかる。
「わかなおこだよ」めっちゃ可愛い〜〜〜😘ってしてしまった。ただの感想です。
「卯ノ木さんと先生のやり取りが切ないです、KP
卯ノ木さんのこと全然知らないけども」
これは私のKPへの壁打ち。いや本当に、彼女のこと何も知らない。彼女がこんなに感情ぶつけてるなんてなぁ、私は好きです(定期告白)。
「ほいちとほにのそれぞれの師匠に対するあれそれを見て唸るオタクです。ほさんのことも知りたいです」
この時点でPLの私は橘さんに対してあぁ……となっているのであれですけど、東は知らないので。ほさんのこと知りたかったな〜知れないなぁの気持ちでここまでいましたね。
卯ノ木さんと先生の一騎打ち、ほんと好き。
ダイス目に感情が乗ってるそれ、ほんと好き。
先生が手を抜いているのでは?って思うような失敗具合と卯ノ木さんの葛藤……はぁ……好きでは……?
朝日奈さん(というよりあかりさん?)の「わかってんじゃねーか」の一言にめっちゃ笑ってしまったwwふふふ。
玉藻許すまじ是非もなし。
じい様のことも食おうとしてた????は??????????ってわりとブチ切れてましたねぇ。いやほんと、この怒りのせいでね、ダイス目がね????
じい様のことをそういう風に話題に出されるのあまりにも地雷なんだが??????????
橘さん……いやここ橘さんが抱えてたものを聞いてしまったときのPL的な「そっかぁ……やっぱり」と東の「は???????なんて?????」で喧嘩していやほんと橘さん……。
橘さん辛い、どうして……好きな子を助けたかっただけなんだよ……って卓外の私は思うんだけどさぁ……。
戦闘についてはみんなが死ぬほどかっこいいな!!!!!いやもう偉い、朝日奈さんも卯ノ木さんも橘さんも偉い!かっこいい!自分のやることやってちゃんと決めてるのめちゃくちゃにかっこいい!!!!!!!!
東はダイス目がそもそも100しか出ない呪いを狐にかけられていたので……というのはさておき、ヒーラーだったから。みんなのこと直接は守ることができないから、託すことしかできないんだよなぁ。
だから(橘さん以外には使わなかったけど)精神分析のときの一言はみんなに「お願い、助けて」をめちゃくちゃ込めてしまいしまた。ごめんね、任せてしまって。
PLとしては役割分担だ!とはなるけど、東本人は自分の無力さをすごく感じていたと思う。傷は抉るし、声をかけることは躊躇するし。お守り握りしめてようやく人並みの体力になったけど何も自分ができることはないし。
ね、東。何もできないね。何もできないけどお前だけ1人不定に入ってないんだよな。そういうところある。感情的な癖に〜〜〜〜正気〜〜〜〜〜〜。
毒が東にしか向かわなかったのは大変助かった!よし!
「どんな気持ちでその言葉かけたんだ東さん……」
あんな気持ちですね!何もできない自分が頼る先が全ての始まり!ヒュウ!
マジで橘さんへの言葉には東の感情全部入ってる気がする。君が倒れることだけは絶対に許さない。
橘さんが1クリで決めたの本当にドラマチックなので私はスタンディングオベーションしておりました!ええ!さすが橘さん!!!!
あ〜〜〜戦闘後からの流れは色々これ語りたくなる!どの子も、どの組み合わせも、めっちゃ好き〜!!!!!!!!!!!
まとめるの無理なので小出しにすると思います。
いやほんとにお嬢さんが無事でよかったよ。
橘さんごめんね……。
え!!!!!橘さんとお嬢さんのやり取りえ!!!????ちゃんと会って幸せになれ???????会わない気か?????女難の相が出てるが??????ちゃんと会話せい!!!!
芸術【占い】を持ってない占い師が私です^^
個人的ズルいものランキング同率1位、先生の手紙ですよ。これはさぁお前、お前。
最後の最後に全部を言うな、言葉にしろ。口に出せ……。
いや〜〜〜〜〜ログ眺めて「好きじゃん!」って反応するだけになってる。いやほんとに細かくここ好きしたいんだけどそれを一々入れると長いもんな……としてる。
好き……自陣……愛……😘マジでみんな幸せになって欲しい。
▶とじる
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
#こゝろ
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「こゝろ」(作者:333屋様)のネタバレがあります。
プレイ日:2021年5月21日~6月25日
KP:ごもくさん
PL
HO1:あかりさん(朝日奈和奏)
HO2:するめ太郎さん(卯ノ木詞音)
HO3:たこさん(橘弓弦)
HO4:竜胆(東錦生)
ログを見返しながら感想を言うだけの回なのであまりにも伝わらない。
同卓のRP・セリフ、お借りしてます!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
私は戦闘で連続100ファン出したヒーラーですの看板を東の首に下げてます。
自分の導入見返してて「葬儀に殴り込み()に行かなきゃ……」ってしてるPLお前さ〜〜〜〜〜と思いながら、これがじい様と話した最後かぁってなってる。
なんていうか、もっと色々話してあげられたら良かったのになってしてる。
できないってわかってても思ってしまう、孫だもの。
冒頭読み返してたら卯ノ木さんと橘さんのお名前ここで聞いてたね……ってしたけど多分東的にはこのときじい様のことしか頭になかったから覚えてなかったんだろうな……と思うことにした。
あとログ見ててみんなめっちゃ秘匿使ってる〜!すごーい!としてるなう。
いや、ほんとに面白い「先生(長髪の男性)が東くんの事を不審な目で見ていたことが分かる。」が並ぶログ……。ここだけでゲラゲラ笑えてしまう……情緒帰ってきて。
卯ノ木さん(するめさん)に秘匿で「なんだてめぇ」ってされてて爆笑してしまいました。えへへそりゃそうだ!
はーこうやって自分の知らない現場での動きが見れるのは面白いですね……。これがテキセの良いところ。
めっちゃ東が怪しまれてるのを見ると「いけ!やれ!」と思ってしまうのが私です。当たり前なんだよなぁ。
「ふむ……祖父の大事なもの……私自身以外何があるというんだろうか」
なかったよ……うん……お前のことが大事だったんだよ、じい様……。
東が真実知る前のセリフを見返していると寂しくなってしまう魔法にかかってます。じい様………………うぅ……。
朝日奈さんと橘さんがめっちゃ色々知っていく中で卯ノ木さんにちょっかいかけている男になってんなこいつ……と見返すと思う。
本人は葬儀に乗り込んだことに反省してるけど、それはそれとして普通に会話楽しんでいる。
東と卯ノ木さんの「名前」についてのお話。めっちゃ好きです、と毎回言ってるけどログ読み返しててもふむとする。
いやそれにしても手紙〜〜〜〜。いや私としては元ネタちらりと見つつ手紙書いてたんですけど、知らぬ間に卯ノ木さんの情緒の上をタップダンスしてしまっていたのを感想話しているときに知ってしまいうヴヴヴ……。
あぁ橘さん……🥺
ここで橘さんの様子見ればよかったと今は思うけど、あの時は全然橘さんが要因にモロ片足突っ込んでるなんて知らなかったからなぁ……。
使用人さんの日記ぐらいじゃ流石に何も思わないかな……とね。
「悪夢の話をしてました。誰かがこの縄を外せと言ってくるって。それで……僕、一度あの縄を外したんです……」
「外したら彼女は声が聞こえないと喜びましたが…僕は罰当たりなことを…」
「まぁ、そうかもしれませんが橘さんは静さんを助けたかったんでしょう、仕方ないですよ」
朝日奈さんと橘さんの会話、今初めて見てるんですけど……いやそうなんですよね……。
当事者じゃない他人から見てだとそう言いたくなるよな……橘さん自身が「罰当たりだった」と自分のやったことに対して思ってるの見てると……。
う〜しんど!!!!ほさんはどうしてこんなにしんどいの!!
「何かをきっかけに悪に」…………あんの女狐🔪
いやもうこの辺り既にPL(多分東も勘づいてるので彼もかもしれない)は玉藻に対する殺意がマッハだったのでおのれ〜〜〜〜〜🔪🔪の気持ち。
Kのノート見たとき、あぁ彼にとっての大事な人って……となったのでねぇ。個人的ズルいものランキング同率1位がこのKのノートなので。
「誰だよその女~~~~!!!!!」というするめさんの声が聞こえる。めっちゃわかる。
「わかなおこだよ」めっちゃ可愛い〜〜〜😘ってしてしまった。ただの感想です。
「卯ノ木さんと先生のやり取りが切ないです、KP
卯ノ木さんのこと全然知らないけども」
これは私のKPへの壁打ち。いや本当に、彼女のこと何も知らない。彼女がこんなに感情ぶつけてるなんてなぁ、私は好きです(定期告白)。
「ほいちとほにのそれぞれの師匠に対するあれそれを見て唸るオタクです。ほさんのことも知りたいです」
この時点でPLの私は橘さんに対してあぁ……となっているのであれですけど、東は知らないので。ほさんのこと知りたかったな〜知れないなぁの気持ちでここまでいましたね。
卯ノ木さんと先生の一騎打ち、ほんと好き。
ダイス目に感情が乗ってるそれ、ほんと好き。
先生が手を抜いているのでは?って思うような失敗具合と卯ノ木さんの葛藤……はぁ……好きでは……?
朝日奈さん(というよりあかりさん?)の「わかってんじゃねーか」の一言にめっちゃ笑ってしまったwwふふふ。
玉藻許すまじ是非もなし。
じい様のことも食おうとしてた????は??????????ってわりとブチ切れてましたねぇ。いやほんと、この怒りのせいでね、ダイス目がね????
じい様のことをそういう風に話題に出されるのあまりにも地雷なんだが??????????
橘さん……いやここ橘さんが抱えてたものを聞いてしまったときのPL的な「そっかぁ……やっぱり」と東の「は???????なんて?????」で喧嘩していやほんと橘さん……。
橘さん辛い、どうして……好きな子を助けたかっただけなんだよ……って卓外の私は思うんだけどさぁ……。
戦闘についてはみんなが死ぬほどかっこいいな!!!!!いやもう偉い、朝日奈さんも卯ノ木さんも橘さんも偉い!かっこいい!自分のやることやってちゃんと決めてるのめちゃくちゃにかっこいい!!!!!!!!
東はダイス目がそもそも100しか出ない呪いを狐にかけられていたので……というのはさておき、ヒーラーだったから。みんなのこと直接は守ることができないから、託すことしかできないんだよなぁ。
だから(橘さん以外には使わなかったけど)精神分析のときの一言はみんなに「お願い、助けて」をめちゃくちゃ込めてしまいしまた。ごめんね、任せてしまって。
PLとしては役割分担だ!とはなるけど、東本人は自分の無力さをすごく感じていたと思う。傷は抉るし、声をかけることは躊躇するし。お守り握りしめてようやく人並みの体力になったけど何も自分ができることはないし。
ね、東。何もできないね。何もできないけどお前だけ1人不定に入ってないんだよな。そういうところある。感情的な癖に〜〜〜〜正気〜〜〜〜〜〜。
毒が東にしか向かわなかったのは大変助かった!よし!
「どんな気持ちでその言葉かけたんだ東さん……」
あんな気持ちですね!何もできない自分が頼る先が全ての始まり!ヒュウ!
マジで橘さんへの言葉には東の感情全部入ってる気がする。君が倒れることだけは絶対に許さない。
橘さんが1クリで決めたの本当にドラマチックなので私はスタンディングオベーションしておりました!ええ!さすが橘さん!!!!
あ〜〜〜戦闘後からの流れは色々これ語りたくなる!どの子も、どの組み合わせも、めっちゃ好き〜!!!!!!!!!!!
まとめるの無理なので小出しにすると思います。
いやほんとにお嬢さんが無事でよかったよ。
橘さんごめんね……。
え!!!!!橘さんとお嬢さんのやり取りえ!!!????ちゃんと会って幸せになれ???????会わない気か?????女難の相が出てるが??????ちゃんと会話せい!!!!
芸術【占い】を持ってない占い師が私です^^
個人的ズルいものランキング同率1位、先生の手紙ですよ。これはさぁお前、お前。
最後の最後に全部を言うな、言葉にしろ。口に出せ……。
いや〜〜〜〜〜ログ眺めて「好きじゃん!」って反応するだけになってる。いやほんとに細かくここ好きしたいんだけどそれを一々入れると長いもんな……としてる。
好き……自陣……愛……😘マジでみんな幸せになって欲しい。
▶とじる
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#こゝろ
東錦生より、
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「こゝろ」(作者:333屋様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想です。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そうめんが美味しい時期になりました、お元気でしょうか?
じい様のことです、ちゃんと天界へとたどり着き、のんびりなさっていることでしょう。
私はようやく「元気」と言えるようになりました。
もちろん体の方はあの日からだいぶ軽くなってます。
いまではスキップしながらショッピングだって朝飯前です。
さて、堅苦しい挨拶はここまで。
じい様、聞いて驚け、俺はいま、温泉に来ています!
温泉ですよ、温泉。初めて来たよ、近場とはいえ。
部屋からは海も見えるんだ。すごい人が多いから。さすがに一人で海水浴をする勇気はないので窓から眺めているだけだけど。
そういえば、こっちではもうすぐ七夕なんだけどそっちはどう?
天の川、目の前にあったりするの? 気になるなぁ。
じい様のことだから天の川が目の前に流れてたら釣りでもしてるんでしょ。
天を泳ぐ魚って、どんな魚なんだろうね。
話が道草食ってしまった、ごめんごめん。
なんで唐突に温泉なのかって話なんだけどさ、じい様が行きたいって言ってたからさ。
俺がいたから行けなかったとこ、いっぱいあるじゃん?
だから俺が代わりに行こうかなって思ったんだ。俺はじい様じゃないんだから代わりに行ったってって話なんだけど。
けどさ、
ここがどういう場所だった
景色は悪くなかった
これが美味しかった
お土産にこれを買った
きっとこれを読んでいるじい様は「ずるい!」と言うだろうな、うんうんその様子が目に浮かぶよ。
ただ俺が見て、感じた話をさ、じい様に次会えたときにしたいなぁって、思っちゃったからさ。だから行くことにした。自分勝手な話でごめんね。
これからは度々こうやって「全国各地の錦生くん便り」を書いて墓に添えておくからちゃんと読んでね? そのままにしないでよ? じい様よく出しっぱなしにするんだから。
俺は元気に生きてます。
じい様も、どうかそっちでどんちゃん騒ぎしていてください。
それともし。父さんと母さんとシロがいたら、こう伝えてください。
「愛しの錦生くんはそちらに行くのが遅くなります。なので焦らず気長に待っていてください」
東錦生より、大大大好きじい様へ 愛を込めて
▶とじる
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
#こゝろ #東錦生
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「こゝろ」(作者:333屋様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想です。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そうめんが美味しい時期になりました、お元気でしょうか?
じい様のことです、ちゃんと天界へとたどり着き、のんびりなさっていることでしょう。
私はようやく「元気」と言えるようになりました。
もちろん体の方はあの日からだいぶ軽くなってます。
いまではスキップしながらショッピングだって朝飯前です。
さて、堅苦しい挨拶はここまで。
じい様、聞いて驚け、俺はいま、温泉に来ています!
温泉ですよ、温泉。初めて来たよ、近場とはいえ。
部屋からは海も見えるんだ。すごい人が多いから。さすがに一人で海水浴をする勇気はないので窓から眺めているだけだけど。
そういえば、こっちではもうすぐ七夕なんだけどそっちはどう?
天の川、目の前にあったりするの? 気になるなぁ。
じい様のことだから天の川が目の前に流れてたら釣りでもしてるんでしょ。
天を泳ぐ魚って、どんな魚なんだろうね。
話が道草食ってしまった、ごめんごめん。
なんで唐突に温泉なのかって話なんだけどさ、じい様が行きたいって言ってたからさ。
俺がいたから行けなかったとこ、いっぱいあるじゃん?
だから俺が代わりに行こうかなって思ったんだ。俺はじい様じゃないんだから代わりに行ったってって話なんだけど。
けどさ、
ここがどういう場所だった
景色は悪くなかった
これが美味しかった
お土産にこれを買った
きっとこれを読んでいるじい様は「ずるい!」と言うだろうな、うんうんその様子が目に浮かぶよ。
ただ俺が見て、感じた話をさ、じい様に次会えたときにしたいなぁって、思っちゃったからさ。だから行くことにした。自分勝手な話でごめんね。
これからは度々こうやって「全国各地の錦生くん便り」を書いて墓に添えておくからちゃんと読んでね? そのままにしないでよ? じい様よく出しっぱなしにするんだから。
俺は元気に生きてます。
じい様も、どうかそっちでどんちゃん騒ぎしていてください。
それともし。父さんと母さんとシロがいたら、こう伝えてください。
「愛しの錦生くんはそちらに行くのが遅くなります。なので焦らず気長に待っていてください」
東錦生より、大大大好きじい様へ 愛を込めて
▶とじる
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#こゝろ #東錦生
やなゆき雰囲気SS
表記はやなゆきだけど正確には「柳とゆっきー」です。
アンデュ時空がベースの二次創作。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「えー、っと、ゆっきー?」
どうしたの、なんてよく言えるよな。
「先輩、あんた自分が何をしたかわかってます?」
彼の首から腕にかけて、包帯の白が嫌でも目に入る。
先の事件で、柳先輩は俺を庇って負傷した。撃たれたのは肩、あの変な世界と同じ箇所。ただあの時と違って傷口から溢れる血は全然止まってくれなかった。本人は大したことはないなんて言って笑っていたけれど、その表情はいつもよりも白くて。傷口を押さえていた布がどんどん赤く染まっていくのを見て「もしも」を一瞬考えてしまうほどだった。結果的に無事だったとはいえ、理由としては十分過ぎた。
自己犠牲なんてもの、する方は気分がいいかもしれない。じゃあされた方はどうかって? 最悪だよ。何度も何度も、相手が死ぬかもしれないと思わされるんだ。目の前のこの人は相変わらず困ったような、仕方がないなといった表情でこちらを見ているではないか。ふざけるな。頼んでもいないのに守ってくれるなよ。俺はあんたの庇護対象じゃない。
ぎり、と下唇を噛む。口の中にじんわりと広がる鉄の味に自分にしては珍しく、苛立っているのだなと感じる。
「とりあえず落ち着けって。ほら、とりあえず離れて離れ──」
ドン、と彼の言葉を遮るように力に任せて拳を目の前の壁に叩きつける。彼との距離をぐっと縮めると「ちょ」だの「近い、近い」だの困っているらしい反応が返ってくる。
普段は嫌ってほど人の気持ちを、表情を読んでくるくせして、こういう時だけは一ミリも汲もうとしない。わざとなのかそうではないのか、いやどっちだって構わない。俺と壁との間から抜け出そうとする彼の負傷していない方の腕を掴む。逃がさない、人の話は最後まで聞け。
「俺、先輩のそういうところ嫌いです」
本当に、嫌いだ。
勝手に守ろうと割り込んでくるところが、自分の命を軽んじているところが。なによりも何もわかっていないですっていうその顔が。
「本当に嫌いだ。あんたのこと」
彼の目が少し、揺れた気がした……気のせいかもしれないけれど。「ごめんな」と言って俺の腕を乱暴にどかしたかと思うと、先輩はそのまま俺から離れていった。壁と俺との間にはぽかりと空間が残された。くそ、と悪態をつきながらその場にしゃがみ込む。
「……何に対しての謝罪なんですか、それ」
あぁ絶対あの人わかっていない。言葉の通り、俺がただ自分のことを嫌っているのだと思いこんで。勘違いしたままの先輩はきっと逃げ回って捕まらなくなる。今すぐに追いかけて説明するべきだ、そう思っているのに動けずにいる。
「わかれよ、馬鹿」
いつもであればこれからどうするかを考え始められる脳が、いまこの時は錆びついたみたいに動かない。はっきり言わないと伝わらない、それをわかっていたはずなのに怠った俺も大概馬鹿だった。
▶とじる
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
#柳徹平
表記はやなゆきだけど正確には「柳とゆっきー」です。
アンデュ時空がベースの二次創作。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「えー、っと、ゆっきー?」
どうしたの、なんてよく言えるよな。
「先輩、あんた自分が何をしたかわかってます?」
彼の首から腕にかけて、包帯の白が嫌でも目に入る。
先の事件で、柳先輩は俺を庇って負傷した。撃たれたのは肩、あの変な世界と同じ箇所。ただあの時と違って傷口から溢れる血は全然止まってくれなかった。本人は大したことはないなんて言って笑っていたけれど、その表情はいつもよりも白くて。傷口を押さえていた布がどんどん赤く染まっていくのを見て「もしも」を一瞬考えてしまうほどだった。結果的に無事だったとはいえ、理由としては十分過ぎた。
自己犠牲なんてもの、する方は気分がいいかもしれない。じゃあされた方はどうかって? 最悪だよ。何度も何度も、相手が死ぬかもしれないと思わされるんだ。目の前のこの人は相変わらず困ったような、仕方がないなといった表情でこちらを見ているではないか。ふざけるな。頼んでもいないのに守ってくれるなよ。俺はあんたの庇護対象じゃない。
ぎり、と下唇を噛む。口の中にじんわりと広がる鉄の味に自分にしては珍しく、苛立っているのだなと感じる。
「とりあえず落ち着けって。ほら、とりあえず離れて離れ──」
ドン、と彼の言葉を遮るように力に任せて拳を目の前の壁に叩きつける。彼との距離をぐっと縮めると「ちょ」だの「近い、近い」だの困っているらしい反応が返ってくる。
普段は嫌ってほど人の気持ちを、表情を読んでくるくせして、こういう時だけは一ミリも汲もうとしない。わざとなのかそうではないのか、いやどっちだって構わない。俺と壁との間から抜け出そうとする彼の負傷していない方の腕を掴む。逃がさない、人の話は最後まで聞け。
「俺、先輩のそういうところ嫌いです」
本当に、嫌いだ。
勝手に守ろうと割り込んでくるところが、自分の命を軽んじているところが。なによりも何もわかっていないですっていうその顔が。
「本当に嫌いだ。あんたのこと」
彼の目が少し、揺れた気がした……気のせいかもしれないけれど。「ごめんな」と言って俺の腕を乱暴にどかしたかと思うと、先輩はそのまま俺から離れていった。壁と俺との間にはぽかりと空間が残された。くそ、と悪態をつきながらその場にしゃがみ込む。
「……何に対しての謝罪なんですか、それ」
あぁ絶対あの人わかっていない。言葉の通り、俺がただ自分のことを嫌っているのだと思いこんで。勘違いしたままの先輩はきっと逃げ回って捕まらなくなる。今すぐに追いかけて説明するべきだ、そう思っているのに動けずにいる。
「わかれよ、馬鹿」
いつもであればこれからどうするかを考え始められる脳が、いまこの時は錆びついたみたいに動かない。はっきり言わないと伝わらない、それをわかっていたはずなのに怠った俺も大概馬鹿だった。
▶とじる
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#柳徹平
ヒロイン、じゃない
アンサング・デュエットシナリオ「アンラッキーバレンタイン」(作者:朝菜様)のネタバレがあります。
NPCがメインの二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
彼女が彼を初めて認識したのは、一年の文学講読の授業だった。
この日の講義は遅延に巻き込まれた教授が到着するまで自習という、自由に見えて教室から出ることができないなんとも扱いづらい時間となっていた。
教室全体がざわざわとして、みんながみんなスマホやペンを片手に隣に座る友人と言葉を交わす。
彼女──水本奈津実もそんな大勢の中の一人だった。友人と話をしながら次の講義の課題をする、ただしその進みはもちろん良くない。
「うーん、ここ、どう解釈すれば良いんだろ」
「ここって?」
ここ、と奈津実は指を指す。のぞき込んだ彼女の友人だが「私もわっかんないわ」と言い、自分の定位置に戻る。仕方ないと課題にもう一度向き直ろうとした奈津実の視界に、ななめ前に座る青年がちらつく。ふわふわとした黒髪の彼は授業で扱っている一冊を読み進めているようだった。
「でさー……ってちょっと奈津実、聞いてるの?」
ただ黙々と本を読んでいるだけのはずなのに。周りで騒がしくしている男たちとは違う雰囲気を持っているように感じられるその後ろ姿に、水本奈津実は思わず目を奪われた。
奈津実が青年の後ろ姿を見続けて気付けば数ヶ月経った。それだけ経ったのに彼女は未だ、彼の顔を正面から見たことがなかった。理由は簡単だ、この講義は全席指定で、奈津実は前から二列目で青年は一番前だった。そして講義が終わると青年はすぐに退席してしまうため、声をかけるタイミングすらないのだ。
「なーんて理由を色々並べてるけどさ、それって単に奈津実が意気地なしだからじゃないの」
「うっ」
図星だった奈津実は言葉に詰まる。そう、気になるのならば話しかければ良いだけなのだ。中身なんてなんだっていい「本が好きなの?」とか「専攻は何にするの?」とか。でも彼女にはそれができなかった。
「だって真面目そうだから私みたいなのが話しかけても絶対相手にしてくれないって……」
「大丈夫だって、あんたも十分真面目だから」
「そんなことないよ。こうやって課題しながら話してるし」
「課題やってるだけ真面目よ、大真面目」
今日も教授は遅刻するらしい。ただ前回と違って今回はしっかりと課題が出されてる。講義終了までに終わらせなければならないそれに奈津実はペンを走らせていた。
「そいやこのプリントって誰に出せばいいの?」
「えっと、一番前の列の人がまとめて持ってくって……」
そこで奈津実はあ、と口を押さえる。それを見た彼女の友人はにんまりと笑う。
「ほら、いい口実」
「え、で、でも」
「もー、いつまでもあの頭眺めてるだけじゃ何にも始まんないよ」
彼女の言うとおりだ、と奈津実は手を口元に添える。自分が何故こんなに視線を奪われるのか、その理由にまだ名前はつけられない。何も知らないからだ、青年のことを。
「私が見守ってたげるからさ」
「ううぅ……」
それでも、と口ごもる奈津実だが、行くよ、という一言とともに歩き出す友人の後を俯きながらもついて行く。
「ねぇプリント、あんたが係なんでしょ? はい、これ。」
ずい、とプリントを渡し友人は後ろにいる奈津実の腕を引っ張り、自分の前に連れ出す。
「ほら、奈津実も」
あ、う、と言葉にならない言葉を発しながら奈津実は目の前の青年を見る。顔立ちは少し幼さが残ってはいるものの、その雰囲気は後ろで見ていたときよりも冷たさを感じない。
「水本さんのも預かって良いの?」
「──え?」
「? どうかしたの」
不思議そうに奈津実を見つめる彼の瞳は、空みたいに青かった。
「えっと、私の名前……」
「あぁ。前にこの授業で指名されてたから……ってごめん。気持ち悪いか、話したことないのに名前知ってるのは」
「う、ううん!」
名前、知っててくれたんだ。それだけのことなのに奈津実は先ほどまでの葛藤はどこへやら、舞い上がって心の中でダンスまでし始めていた。
「それで、プリントは……」
「あっごめんなさい! これです」
「うん。預かっとくよ」
そう言う青年がほんの少しだけ微笑んだ。
水本奈津実は、その微笑みに目を奪われた。
それから少しずつだが、奈津実は青年──青井空に話しかけるようになった。例えば「この本が面白かった」、例えば「今日はいい天気だね」、例えば……。
「私なしでも話できてんじゃん! やるぅ」
「かっ、からかわないで!」
ごった返している昼の食堂でかの友人と二人昼食を取っていると、必然的に奈津実の青い春の話へと会話は移っていった。
「で、どうなの?」
「どうなのって?」
「青井の好みのタイプとか聞いた?」
「き、聞けるわけないじゃん……」
ああいう男は性格重視だよ、と彼女の友人はけらけらと笑う。もう、と頬を膨らませる奈津実だが突然彼女に「ねぇ」声がかかる。その声は先ほどまで話題に上がっていた青年のものだった。
「ごめん、話してる途中で。隣、座ってもいい?」
まさか彼から話しかけられと思っていなかった奈津実は思わず「ひょっ」と情けない声を出す。そんな彼女の代わりに対面に座っていた友人が「いいよー」と返事をする。
奈津実の隣に腰を下ろした彼は、手に持っていたトレーをそっとテーブルに置く。トレーの上には本日のカレー。普段大人びて見える彼がカレーを選んだ事実に、奈津実の口から「可愛い」という言葉が転がり落ちた。
「何が?」
「あ、う、ううん! 何でもないよ」
「それにしても青井もカレー食べるんだね」
「俺を何だと思ってるのさ。そりゃ食べるよ」
むしろ好きだし、と言って彼はスプーンを口に運ぶ。このシーンを切り取ってみると、まるで普通の男の子みたいと奈津実は思う。
「いやだって、いっつもあんた水しか飲まないみたいな顔してんじゃん」
「どういう顔だよ」
こういう顔。友人の真似る顔を見て、奈津実の隣に座る彼は呆れたように笑う。あ、そんな顔もするんだ。自分だけでは引き出せない表情に思わず釘付けになってしまう。それこそ友人に「奈津実、見すぎ」と言われるまで見つめてしまっていた。
「あーね、ところで青井の好きなタイプってどんな子?」
「えっ、ちょ、何聞いてるの!」
「あんたはいいから」
突然の質問に驚く奈津実と対照的に、彼は動じた様子もなく、カレーを食べる。
「ねぇ、どうなの?」
「そう、だな」
料理上手な人、かな。
そう言った彼は今まで見たことないぐらい、優しい顔をしていた。
奈津実は今、青井空の家の近くまで来ていた。
住所は彼の友人から事前に聞いていたので、迷うことなくたどり着くことができた。
ここまで来た理由は、二月十四日という日付と手に持つ紙袋とその中身──綺麗にラッピングされた小包──だけで十分伝わるだろう。
メッセージアプリには友人からの「頑張って」の四文字。
水本奈津実は、伝えたい想いがあってここまで来た。それは一年のあの日から抱えていた感情で、今の彼女の頬とは違って青い気持ち。
吸って、吐いて。奈津実は胸に手を当てて深呼吸をする。
──大丈夫、きっと言える。
そう思って顔を上げた彼女の目の前には青井空ともう一人。とても綺麗な黒髪を持つ女性がいた。
▶とじる
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#アンデュ
アンサング・デュエットシナリオ「アンラッキーバレンタイン」(作者:朝菜様)のネタバレがあります。
NPCがメインの二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
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彼女が彼を初めて認識したのは、一年の文学講読の授業だった。
この日の講義は遅延に巻き込まれた教授が到着するまで自習という、自由に見えて教室から出ることができないなんとも扱いづらい時間となっていた。
教室全体がざわざわとして、みんながみんなスマホやペンを片手に隣に座る友人と言葉を交わす。
彼女──水本奈津実もそんな大勢の中の一人だった。友人と話をしながら次の講義の課題をする、ただしその進みはもちろん良くない。
「うーん、ここ、どう解釈すれば良いんだろ」
「ここって?」
ここ、と奈津実は指を指す。のぞき込んだ彼女の友人だが「私もわっかんないわ」と言い、自分の定位置に戻る。仕方ないと課題にもう一度向き直ろうとした奈津実の視界に、ななめ前に座る青年がちらつく。ふわふわとした黒髪の彼は授業で扱っている一冊を読み進めているようだった。
「でさー……ってちょっと奈津実、聞いてるの?」
ただ黙々と本を読んでいるだけのはずなのに。周りで騒がしくしている男たちとは違う雰囲気を持っているように感じられるその後ろ姿に、水本奈津実は思わず目を奪われた。
奈津実が青年の後ろ姿を見続けて気付けば数ヶ月経った。それだけ経ったのに彼女は未だ、彼の顔を正面から見たことがなかった。理由は簡単だ、この講義は全席指定で、奈津実は前から二列目で青年は一番前だった。そして講義が終わると青年はすぐに退席してしまうため、声をかけるタイミングすらないのだ。
「なーんて理由を色々並べてるけどさ、それって単に奈津実が意気地なしだからじゃないの」
「うっ」
図星だった奈津実は言葉に詰まる。そう、気になるのならば話しかければ良いだけなのだ。中身なんてなんだっていい「本が好きなの?」とか「専攻は何にするの?」とか。でも彼女にはそれができなかった。
「だって真面目そうだから私みたいなのが話しかけても絶対相手にしてくれないって……」
「大丈夫だって、あんたも十分真面目だから」
「そんなことないよ。こうやって課題しながら話してるし」
「課題やってるだけ真面目よ、大真面目」
今日も教授は遅刻するらしい。ただ前回と違って今回はしっかりと課題が出されてる。講義終了までに終わらせなければならないそれに奈津実はペンを走らせていた。
「そいやこのプリントって誰に出せばいいの?」
「えっと、一番前の列の人がまとめて持ってくって……」
そこで奈津実はあ、と口を押さえる。それを見た彼女の友人はにんまりと笑う。
「ほら、いい口実」
「え、で、でも」
「もー、いつまでもあの頭眺めてるだけじゃ何にも始まんないよ」
彼女の言うとおりだ、と奈津実は手を口元に添える。自分が何故こんなに視線を奪われるのか、その理由にまだ名前はつけられない。何も知らないからだ、青年のことを。
「私が見守ってたげるからさ」
「ううぅ……」
それでも、と口ごもる奈津実だが、行くよ、という一言とともに歩き出す友人の後を俯きながらもついて行く。
「ねぇプリント、あんたが係なんでしょ? はい、これ。」
ずい、とプリントを渡し友人は後ろにいる奈津実の腕を引っ張り、自分の前に連れ出す。
「ほら、奈津実も」
あ、う、と言葉にならない言葉を発しながら奈津実は目の前の青年を見る。顔立ちは少し幼さが残ってはいるものの、その雰囲気は後ろで見ていたときよりも冷たさを感じない。
「水本さんのも預かって良いの?」
「──え?」
「? どうかしたの」
不思議そうに奈津実を見つめる彼の瞳は、空みたいに青かった。
「えっと、私の名前……」
「あぁ。前にこの授業で指名されてたから……ってごめん。気持ち悪いか、話したことないのに名前知ってるのは」
「う、ううん!」
名前、知っててくれたんだ。それだけのことなのに奈津実は先ほどまでの葛藤はどこへやら、舞い上がって心の中でダンスまでし始めていた。
「それで、プリントは……」
「あっごめんなさい! これです」
「うん。預かっとくよ」
そう言う青年がほんの少しだけ微笑んだ。
水本奈津実は、その微笑みに目を奪われた。
それから少しずつだが、奈津実は青年──青井空に話しかけるようになった。例えば「この本が面白かった」、例えば「今日はいい天気だね」、例えば……。
「私なしでも話できてんじゃん! やるぅ」
「かっ、からかわないで!」
ごった返している昼の食堂でかの友人と二人昼食を取っていると、必然的に奈津実の青い春の話へと会話は移っていった。
「で、どうなの?」
「どうなのって?」
「青井の好みのタイプとか聞いた?」
「き、聞けるわけないじゃん……」
ああいう男は性格重視だよ、と彼女の友人はけらけらと笑う。もう、と頬を膨らませる奈津実だが突然彼女に「ねぇ」声がかかる。その声は先ほどまで話題に上がっていた青年のものだった。
「ごめん、話してる途中で。隣、座ってもいい?」
まさか彼から話しかけられと思っていなかった奈津実は思わず「ひょっ」と情けない声を出す。そんな彼女の代わりに対面に座っていた友人が「いいよー」と返事をする。
奈津実の隣に腰を下ろした彼は、手に持っていたトレーをそっとテーブルに置く。トレーの上には本日のカレー。普段大人びて見える彼がカレーを選んだ事実に、奈津実の口から「可愛い」という言葉が転がり落ちた。
「何が?」
「あ、う、ううん! 何でもないよ」
「それにしても青井もカレー食べるんだね」
「俺を何だと思ってるのさ。そりゃ食べるよ」
むしろ好きだし、と言って彼はスプーンを口に運ぶ。このシーンを切り取ってみると、まるで普通の男の子みたいと奈津実は思う。
「いやだって、いっつもあんた水しか飲まないみたいな顔してんじゃん」
「どういう顔だよ」
こういう顔。友人の真似る顔を見て、奈津実の隣に座る彼は呆れたように笑う。あ、そんな顔もするんだ。自分だけでは引き出せない表情に思わず釘付けになってしまう。それこそ友人に「奈津実、見すぎ」と言われるまで見つめてしまっていた。
「あーね、ところで青井の好きなタイプってどんな子?」
「えっ、ちょ、何聞いてるの!」
「あんたはいいから」
突然の質問に驚く奈津実と対照的に、彼は動じた様子もなく、カレーを食べる。
「ねぇ、どうなの?」
「そう、だな」
料理上手な人、かな。
そう言った彼は今まで見たことないぐらい、優しい顔をしていた。
奈津実は今、青井空の家の近くまで来ていた。
住所は彼の友人から事前に聞いていたので、迷うことなくたどり着くことができた。
ここまで来た理由は、二月十四日という日付と手に持つ紙袋とその中身──綺麗にラッピングされた小包──だけで十分伝わるだろう。
メッセージアプリには友人からの「頑張って」の四文字。
水本奈津実は、伝えたい想いがあってここまで来た。それは一年のあの日から抱えていた感情で、今の彼女の頬とは違って青い気持ち。
吸って、吐いて。奈津実は胸に手を当てて深呼吸をする。
──大丈夫、きっと言える。
そう思って顔を上げた彼女の目の前には青井空ともう一人。とても綺麗な黒髪を持つ女性がいた。
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#アンデュ
そのオペラは舞台にすら立てない
探索者の二次創作妄想SSです。
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「んーいっくん。今年はこれ食べたいな」
そう言った彼女が指さす先。そこにはバタークリームやガナッシュが何層にも重なっているケーキ――オペラというものらしい――があった。
毎年つくっているチョコ菓子と比べると少し面倒……いや、難しいように思える。
だが。
「仕方ないな。こんなに綺麗にはできないけどいいか?」
「いいよー、いっくんがつくってくれるなら」
こんなにキラキラした瞳でお願いされてしまっては「つくらない」なんて言えるわけない。
まずはレシピ探しから始めてそれで……。
(幸のためにも、頑張るとするか)
▶とじる
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#一色
探索者の二次創作妄想SSです。
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「んーいっくん。今年はこれ食べたいな」
そう言った彼女が指さす先。そこにはバタークリームやガナッシュが何層にも重なっているケーキ――オペラというものらしい――があった。
毎年つくっているチョコ菓子と比べると少し面倒……いや、難しいように思える。
だが。
「仕方ないな。こんなに綺麗にはできないけどいいか?」
「いいよー、いっくんがつくってくれるなら」
こんなにキラキラした瞳でお願いされてしまっては「つくらない」なんて言えるわけない。
まずはレシピ探しから始めてそれで……。
(幸のためにも、頑張るとするか)
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#一色
「iDol Never diE ~Voyage~」感想
マーダーミステリーシナリオ「iDol Never diE ~Voyage~」(作者:宇井シラノ様)のネタバレがあります。
過去の感想の再掲になります。
プレイ日:2021年1月31日
PL:朝菜・うよ・こんぶおにぎり・竜胆(GM兼任)
あいどるねばー?だーい!
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アイネバ、好き界隈で生まれたのをリアルタイムで見ていたオタクなのでマダミスがある!となっておお喜びでみんなを誘いました。私がネバ太です!
今回のPC配役はダイス結果、北条綾人くんに。
女神様へ
GM兼任時の黒幕はやること多くないですか?
私より
もう少し周りに罪を被せても良かったなとしみじみ思いました。とにかく優しくなりすぎたのが敗因。
PLとしては。特に涼くんに主導権握らせてしまったのが反省点ですね……。
彼にグイグイいかれると状況証拠的にもこちらがだいぶ不利になってしまった感じがした。
北条は「メンバーの面倒をよく見ている」ことと「不審な行動を起こした真中を止めた」という要素があったので「果たしてこの男が率先して誰かに罪を被せに行くのか?」と考えてしまったのが消極的になってしまった要因ですね。
私の北条は「グループメンバー」というものに対してかなり思い入れがあって、心を砕いているタイプだからこそ、積極的に誰かを陥れることはあまりしたくはないな?と想像しながらRPしてました。
殺す気がなかった時点で、完全に悪意のある人物にはなれませんでしたね!!
とはいえこの男、ツバサの部屋に包丁置いていってしまっている時点で全く悪意が無かったとはいえないのでもう引き返せないところにはいたんだよなぁ。
議論の中、基本的には嘘はつかず(医務室については胃薬を貰いに行った、とごまかしたりしたけど)同調と情報のまとめを手伝う動き中心でした。涼くんの推理に乗っかったうえで「真中殺しは正当防衛によるもの」って話を出してみたり(その結果感づかれてしまったとかそんな……)とにかく誰かの後押し的な発言を多めにしてましたね。
正直ツバサくんと幸太郎くんはあまりにも白い、涼くんは発言力が強すぎたので、3R目の情報落ちた時点で「こりゃ手遅れだ!」となりました!
ただ、ポイントにはならないとはいえ「真中の行動の真相を知りたい」というサブミッションについては達成できたので良しとしようかなと。
北条、優しさ(正確にはちと違うけど)によって自分の首を絞めてしまったな。
いやけどアイネバ的に?マダミス的に?いくならもっと「俺が生き残る」の気持ちを持っていても良かったんじゃないかな~~~~~悔しい!!でも滅茶苦茶楽しかった!!
それとココフォリアのお部屋を褒めてもらえたのでニコニコです!
シナリオ作者様、卓メンバーに圧倒的感謝!!楽しかった!!
ちなみに今回の卓での北条→メンバーの呼び方はこんな感じ。
優しくて頼りになるお兄さんイメージの喋り方を心掛けたかった。
真中真也→真也
西藤ツバサ→ツバサ
東峰涼→涼
南部幸太郎→幸太郎
▶とじる
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#マダネバ
マーダーミステリーシナリオ「iDol Never diE ~Voyage~」(作者:宇井シラノ様)のネタバレがあります。
過去の感想の再掲になります。
プレイ日:2021年1月31日
PL:朝菜・うよ・こんぶおにぎり・竜胆(GM兼任)
あいどるねばー?だーい!
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アイネバ、好き界隈で生まれたのをリアルタイムで見ていたオタクなのでマダミスがある!となっておお喜びでみんなを誘いました。私がネバ太です!
今回のPC配役はダイス結果、北条綾人くんに。
女神様へ
GM兼任時の黒幕はやること多くないですか?
私より
もう少し周りに罪を被せても良かったなとしみじみ思いました。とにかく優しくなりすぎたのが敗因。
PLとしては。特に涼くんに主導権握らせてしまったのが反省点ですね……。
彼にグイグイいかれると状況証拠的にもこちらがだいぶ不利になってしまった感じがした。
北条は「メンバーの面倒をよく見ている」ことと「不審な行動を起こした真中を止めた」という要素があったので「果たしてこの男が率先して誰かに罪を被せに行くのか?」と考えてしまったのが消極的になってしまった要因ですね。
私の北条は「グループメンバー」というものに対してかなり思い入れがあって、心を砕いているタイプだからこそ、積極的に誰かを陥れることはあまりしたくはないな?と想像しながらRPしてました。
殺す気がなかった時点で、完全に悪意のある人物にはなれませんでしたね!!
とはいえこの男、ツバサの部屋に包丁置いていってしまっている時点で全く悪意が無かったとはいえないのでもう引き返せないところにはいたんだよなぁ。
議論の中、基本的には嘘はつかず(医務室については胃薬を貰いに行った、とごまかしたりしたけど)同調と情報のまとめを手伝う動き中心でした。涼くんの推理に乗っかったうえで「真中殺しは正当防衛によるもの」って話を出してみたり(その結果感づかれてしまったとかそんな……)とにかく誰かの後押し的な発言を多めにしてましたね。
正直ツバサくんと幸太郎くんはあまりにも白い、涼くんは発言力が強すぎたので、3R目の情報落ちた時点で「こりゃ手遅れだ!」となりました!
ただ、ポイントにはならないとはいえ「真中の行動の真相を知りたい」というサブミッションについては達成できたので良しとしようかなと。
北条、優しさ(正確にはちと違うけど)によって自分の首を絞めてしまったな。
いやけどアイネバ的に?マダミス的に?いくならもっと「俺が生き残る」の気持ちを持っていても良かったんじゃないかな~~~~~悔しい!!でも滅茶苦茶楽しかった!!
それとココフォリアのお部屋を褒めてもらえたのでニコニコです!
シナリオ作者様、卓メンバーに圧倒的感謝!!楽しかった!!
ちなみに今回の卓での北条→メンバーの呼び方はこんな感じ。
優しくて頼りになるお兄さんイメージの喋り方を心掛けたかった。
真中真也→真也
西藤ツバサ→ツバサ
東峰涼→涼
南部幸太郎→幸太郎
▶とじる
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#マダネバ
柳に雪折れなし
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「庭師は何を口遊む」(作者:USB様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
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「遅れちまったけど今年もやりますか」
がさがさとビニールの中からケーキを取り出す。
クリスマスという日にぴったりの、いちごのショートケーキ。オレ自身はあまり好きではない、ただ妹はこれが大好きだった。「真っ赤ないちごは甘すぎない方がクリームに合うの」とは彼女談。
妹と離れてから毎年、コンビニで買う二ピースセットのショートケーキを、今年は年越しそば代わりのカップ麺とともに並べる。そしてこれまでのクリスマスとは唯一違う部分。証拠の一つだった彼女の写真を胸ポケットから取り出す。
「今年はようやっと、兄妹揃ってのクリスマスだな」
少し皺になったそれを、これまで彼女の代わりに食卓に並んでいたタヌキのキーホルダーの隣に置く。
すっかり大人になった彼女の顔、自分のいない間彼女に何があったのかはあの手帳でしか確認できていない。だって……。
「──やめやめ、せっかくのパーティーだ」
脳裏にこびりついて離れない映像を無理矢理振り払う。楽しいことを考えよう。そうだ、例えば。
「実はさ、休み取れたんだよ。今日から年始まで!」
なんだかんだで毎年バタバタしていることが多かったから、のんびりとした年始は久しぶりどころではないかもしれない。
自分以外にいないこの部屋で一人、言葉を紡ぐ。
「……うん、兄ちゃんさ。ちょっとずつだけど考えてみようと思う、これからのこと」
生きる目的と化していたものが無くなって、迷子にでもなったようなそんな気分であの日から過ごしていたけれど。少しばかり未来について考えようと思った。時間があったから、というのもあるけれど、零課のメンバーを見ていたら下ばかり向いているわけにはいかなくなってしまった。
「とはいえオレに何ができんだって話だけどなー」
彼らのために少しでもできることといえば、地味な情報収集を受け持つぐらいだ。それとちょっとだけ息抜きに付き合うとか。
「ま、できるところからやっていこうと思うよ」
応援してくれるか、と写真に写る彼女のデコをつつく。
「あ、やっべ! そば伸びちまった!」
慌ててカップ麺の蓋を開ける。すっかり伸びてしまった麺を目にあちゃあ、と一言。
さて、遅いクリスマス会を始めるとしましょうか。
▶とじる
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#庭師 #柳徹平
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「庭師は何を口遊む」(作者:USB様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
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「遅れちまったけど今年もやりますか」
がさがさとビニールの中からケーキを取り出す。
クリスマスという日にぴったりの、いちごのショートケーキ。オレ自身はあまり好きではない、ただ妹はこれが大好きだった。「真っ赤ないちごは甘すぎない方がクリームに合うの」とは彼女談。
妹と離れてから毎年、コンビニで買う二ピースセットのショートケーキを、今年は年越しそば代わりのカップ麺とともに並べる。そしてこれまでのクリスマスとは唯一違う部分。証拠の一つだった彼女の写真を胸ポケットから取り出す。
「今年はようやっと、兄妹揃ってのクリスマスだな」
少し皺になったそれを、これまで彼女の代わりに食卓に並んでいたタヌキのキーホルダーの隣に置く。
すっかり大人になった彼女の顔、自分のいない間彼女に何があったのかはあの手帳でしか確認できていない。だって……。
「──やめやめ、せっかくのパーティーだ」
脳裏にこびりついて離れない映像を無理矢理振り払う。楽しいことを考えよう。そうだ、例えば。
「実はさ、休み取れたんだよ。今日から年始まで!」
なんだかんだで毎年バタバタしていることが多かったから、のんびりとした年始は久しぶりどころではないかもしれない。
自分以外にいないこの部屋で一人、言葉を紡ぐ。
「……うん、兄ちゃんさ。ちょっとずつだけど考えてみようと思う、これからのこと」
生きる目的と化していたものが無くなって、迷子にでもなったようなそんな気分であの日から過ごしていたけれど。少しばかり未来について考えようと思った。時間があったから、というのもあるけれど、零課のメンバーを見ていたら下ばかり向いているわけにはいかなくなってしまった。
「とはいえオレに何ができんだって話だけどなー」
彼らのために少しでもできることといえば、地味な情報収集を受け持つぐらいだ。それとちょっとだけ息抜きに付き合うとか。
「ま、できるところからやっていこうと思うよ」
応援してくれるか、と写真に写る彼女のデコをつつく。
「あ、やっべ! そば伸びちまった!」
慌ててカップ麺の蓋を開ける。すっかり伸びてしまった麺を目にあちゃあ、と一言。
さて、遅いクリスマス会を始めるとしましょうか。
▶とじる
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#庭師 #柳徹平
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「金糸雀の欠伸」(作者:しもやけ様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオと自陣に影響を受けて書きたくなった妄想SSです。
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テレビに映る、今年のヒーローたち。勧善懲悪、悪は必ず正義に倒されて、悲しむ人たちはみな救われる。毎年入れ替わり立ち代わり並ぶ色とりどりの正義の味方。
その四角い箱の中にはみんなの希望と夢が詰まっていて、それに惹かれる子どもたちがたくさんいた。俺も、その一人だった。
俺はヒーローの中でもブルーが好きだった。クールでかっこよくて、率先してみんなを助けるレッドのサポートをする。追加戦士とは違って、最初からレッドと人を助ける、そんなブルーになりたかったんだ。
だからこそ俺も周りを見るようにしてみたし、敬語を使うようにもしてみた。ちょっとした背伸びだけでは届かないことを知ってからは有言実行を目指した。どこにも届いてはいなかったけれど。
悲しんでいる人は、助けたい人は、この世にはいっぱいいる。
それなのに目の前で声をあげた人たちを誰一人すくえず、全部、全部取りこぼした。掬い上げることすらできないのに救えるわけがない。救うという考え自体が間違いだったんだって気が付いたのは、走り出したあの時。気が付くのが、あまりにも遅かった。
──レッドもブルーもイエローも。正義の味方が何人いても、救えないんだったらそれは誰の味方でもないんですよ。
教えてください、俺は、俺たちは、誰の味方だったんですか。
殺したい感情を取り押さえることは、自分の信じるものを信じることは、死にたい人を生かすことは、罪になりますか。
「答えてくれませんか。本城さんの件を見たからなんでしょうか、今日は一人だと考えがまとまらないんです。あなたが疲れているのは知っていますけど俺のために答えてくれませんか、浅葱さん」
疲れたとしても、足を止めてはいけない。考えることも、やめてはいけない。
絶望したってなんだって、構わない。それでも自分は、自分たちだけは生きなければいけない。「ちゃんと伝えてくれ」とあの人は言った。「逃げろ」とあの人は言った。
そういえば誰かが言った。「片桐は優しい」のだと。優しいとは、どういうことなのだろうか。
正しいと思い込んでいることをするのが優しいのか?
それとも相手の思っているような反応を返すことが優しいのか?
疲れたと言って足を止めた人を引きずってまで逃げている俺が、果たして優しい人間なんだろうか。
歩く。まだまだ汚い海の横。青い海まではもう少しかかる。
俺は今日も生きている、歩いている。誰もいない、一人。大声を出してもきっと正義の味方には聞こえないようなこの世界で。
▶とじる
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#金糸雀 #片桐剛