いぬの夜鳴き

夜鳴きと怪文書

No.26

A.OKではない。

クトゥルフ神話TRPGシナリオ「異能警察は、英雄じゃない」(作者:弱小亭ろっしー様)の直接的なネタバレはありませんが現行未通過非推奨。

探索者の二次創作妄想SSです。
NPCの喋り方は完全に妄想なので薄目でお願いします。
NPCとのCP的な要素がふんわりとあります。
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「東」
 ちらりと横を見れば、彼の頬にぽつんと生クリームがついており、思わず声をかけてしまった。流石にこの状態で放っておくのは少しばかり可哀想だから。
 自分の頬をトン、と指させば、こちらを見た彼が「ん!」と声を上げる。伝わったようで何より。
 さて、と自分の手元に視線を戻したその時だった。
 チュッと軽い音が鳴ると同時に、頬に柔らかい感触。慌てて真横を向けばニッと笑う東の姿があった。
「…………なんで?」
「? ハルがして、ってしたじゃん?」
 ほら、と彼は自分の頬をトントンと指さす。
「……あ、違っ……その。……クリーム、付いてるって……」
 どうしてそこで器用にも汚していないところを、と文句を言いたかったのに口から転げ落ちたのは照れと焦りによって引き出された言葉たち。
 そんな単語ばかりでも彼にはちゃんと届いたようで、そういうことかと頬のクリームを拭った。
「ど?」
「取れ、てる」
 オッケー、と軽い返事が返ってくるが私の心は全くオッケーではない。
▶とじる

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#異能警察 #青木春美

怪文章