「虹の降る海」感想まとめ
※現在プレイ中
過去に呟いてた感想をまとめました。
だいぶ勢いで書いていたので読みにくいところはあるかもしれません。
こういうフラグ管理の類好きなんだけど、何が好きかと言うとイベントの発生順が変わることで同じイベントであっても感じ方が変わるところでして。その一周ごとに主人公と他のキャラたちとの関係性や温度感が詰まっているからいいなと。
それにしてもエンディングでどのイベント通過してきたのかが並ぶのも個人的に嬉しかった!
初回でやらなかったので今後も基本はやらないつもりだけど、あれスクショしておけば良かったなぁと後悔した。
(一応初回以外はエンド前セーブデータ残って入ると思うしいいかなというのもある)
各キャラに3種類エンドがあるのも、それぞれのキャラのどの側面にフューチャーするかが見られるからウキウキしてしまうオタク。
エンドスチルとテキスト、どれも好きだなぁ。私この船に一生引っ付いて観察してたい……ってなっているところです。
ここから先、作品全体のネタバレがあります。ご注意ください。
①「暖簾分け」▶②「眩む」→「盲愛」▶③「掬いの手に巣食われて」→「五千年と三一〇光年」→「あなたの幸せ」▶④「破壊と創造」→「嘘つきふたり」▶⑤「壊れることのない」→「双璧」→「幸せの女神」▶⑥「心」▶⑦「優しさの呪い」
▶とじる
初回のエンドがダイコクによる「暖簾分け」であったかい気持ちになりながら人の世に帰って行ったところからの、二回目がホテイの「眩む」で三回目がベンテンの「盲愛」だった時の私が盛大に暴れている。
本当に偶然だったんだよ……。一周目で微妙にイベント見てしまって気になったホテイと、逆に全然イベントどころかタイミング合わなくて会えなかったベンテンという組み合わせを中心にイベントを起こしたばっかりに……。
神々!!「あなたと一緒にいたい」とこちらが言っても一緒にいてくれないのなんで~~!!わかるけど、わかるけどぉ!!
ホテイ!!ベンテン!!ねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!どうして!!!!!!!!!!!!!
神になって一生桜の香りに縛られてしまうエンドと、人として最高に幸せな女の子として願われるエンドを!!同時摂取した私の感情を140字で答えてくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!
無理か。そうだな……。
▶改めて思ったのが、最初のエンディングが「暖簾分け」で本当に良かったなということ。
何だかんだでこの後見ているエンディング、もちろん人の世に帰ることもあるけれど、このエンディングほど素直に「人間さん」の気持ちで帰ってないと思っているのでプレイヤーは……。
神様たちとのエンディングを経ると、主人公はその神様の色に染まってしまっていると思うのですが、このエンディングはダイコクの優しい側面(そしてご飯の腕!)をガッツリ引き継いで、人間さんの世の中で幸せに暮らしてくれたので心ホコホコした。嬉しい。
ネタバレ踏みたくないが故にまだよそ様がどんな流れでエンディング踏んでいるかわからないのだけれども、ダイコクの「暖簾分け」を初回で見る方は多いのではなかろうかと。システム面やキャラクターの習性をまだ知らない最初からこそ見やすそうなエンディングだと勝手に個人的に思っているので。
ちなみに私は自室の手引きを読んだにも関わらず体力やプレゼントのことをすっこ抜けてプレイしてたので毎晩倒れてはフクロクジュに運ばれていました。ごめん……次の週からは(なるべく)倒れないようにしてるから……。
▶1周目の後半でようやくプレゼントの概念に気付いたので、2周目は壁打ちしている通り微妙にイベントを回収してしまったが故に気になったホテイと1周目で全然会えなかったベンテンに突撃しに行くことに。はい。暴れ散らかしていますが、なんと私……こういう別離大好きで……。悔しい……悔しい……。
ホテイとのイベントで香りの話が出た時に、嫌だーーーー絶対思い出してしまう呪いじゃん!!とオタクは指さしてたし、選択肢としても「寂しい(悲しいだっけ……ちょびっと曖昧)」を選んだのでこのエンドに辿りついた時台パンしました。敗北です。悔しすぎる。
ベンテンとのイベントもさ〜……1周目で全然会えなかった分本当に、あの、ずっと可愛い〜!?しか言ってなくて……そんな中での「贖罪」イベントでどうしてなんだよ〜!!!!と泣きました。オタクが。
最高に幸せな女の子にはしてもらったかもしれないが君という神様はもういなくて……とメソメソしてました。嫌だよ……寂しいよベンテン……。
ホテイ→ベンテンの流れ自体は偶然だったのだけれども、この√の主人公は「ベンテンが呼んでホテイが助けた」流れが自然に成立してそうな気がして……勝手に……暴れました。本当にこういう偶然にぶち当たるとオタクとして喜びまくってしまうのでダメですね。楽しくて。
▶とじる
ホテイの「掬いの手に巣食われて」を浴びたオタク。それ、あの、タイトル。ありがとうございました。ストーリー的には「真っ赤な嘘」を踏むことであ~~~~~ね……と思うこともあったが、でも私は「眩む」のことを忘れていないからな君……!!!!
ジュロウジン~~……よい……ずっと優しい。でも人じゃない感覚のお方なのめちゃくちゃ嬉しい。
その上で「五千年と三一〇光年」は、綺麗な終わりを迎えていて良~!となってしまった。
この周回だと、ホテイの「真っ赤な嘘」を挟んでからの「天命」だったのでなんかこうダムダムしてた。一人で。
でも「暖簾分け」以来の個人的に前向きなというかハッピー寄りというか。寂しさが他より少ない気持ちのエンディングだなと噛みしめてるところ。
ねえ!!!!!!!!!!!!エビス!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(ドストレートで王道な別離を浴びてしまったオタクの心からの叫び)
「あなたの幸せ」はあまりにもストレートで好きだ……。エンドスチルも最後に会った時のエビスなんだろうな……ぐぅ……。
▶2周目でホテイに威嚇したついでにイベントリストを眺めていたら、真っ先にイベントが埋まりそうだったのでこの周回と次でまるっと回収するか〜の心でスタート。
タイトルの言葉遊びが大変に好きで。これはプレイヤーというかオタクくんの話ですが「すくい」と読める単語の掛け合わせに滅茶苦茶弱い部分があるので、エンドに対する感想がだいぶ静かではあったんですが勝手にしみしみしてます、この人。
ホテイのエンドに対して。嘘をつくか否か、どちらかに振り切っているからこそ他2つは比較的パンチが強めのエンディングだと思ってるんですが、このエンディングは半端に嘘をつくことを覚えてしまったからこその……味が良くて……。嘘をつけない子を嘘で染めてみた時の味がこれか……となる。罪悪感?違うな、こう……弱き生き物(?)だなと……。でもそんな哀れで可愛い生き物だからこそ、ちょっと愛おしく思ってしまう気持ちあるよなぁ……あれ、いま私は何の目線で話を……!?
▶ジュロウジン、壁打ちでも書いてたんですけど現時点で一番人と感覚が違う神様だな〜と思ってて。
でもそこに優しさが同居しているからこそ難しいところもあり……。ジュロウジンのこと、3分の1しか知らないからもっと知りたいし気になることはいっぱいある。未来で待っててほしい。
個人的にイベントで好きだなぁと思ったのは、持っていくお酒によってツマミとする風景を変える所と鹿の話です。
星という存在、あったかくて優しい光だけど人なら見ると決して届かない存在なので。だから同じ星(神)になることで隣をもぎ取れるの嬉しいんだよな〜!!正直言うと、2周目に見たホテイとベンテンのWパンチの後だったのでジュロウジンでこの方向のエンディングが見てびっくらポンしました。嬉しすぎる〜!!
▶……と喜びの舞を踊った後に浴びたエビスの「あなたの幸せ」は、心がシェイキンされました。ありがとうございます。
ストレートに好きです、このエンディング。
別れの一言が大好きだ……となったしエンドのテキストを読んでもっと好きだ……となった。
急に語彙を無くしてしまったのですが、ストレートに好き以外の言葉、失うよこんなん……。
なんか色々ここが!あそこが!となる気持ちはたくさんあるのだけれども、正直エビスとは共に過ごしたこの時間が、このエンディングが答えだよ……の気持ちになってしまうので深いこと語れない。
現時点で別れを告げる系のエンディングの中では 「暖簾分け」と並んで特別好きかも。
「眩む」と「盲愛」とは別ベクトルの好き。なんかこう、本当に言語化が出来ずにただただ好きだなだと言ってしまうのが「あなたの幸せ」だった。
▶とじる
ダイコク……ダイコクのことを考えると台パンしてしまうんだが!????これは主人公の服掴んで振り回している私。
そしてホテイの「嘘つきふたり」って……。
嘘をつくことに慣れ過ぎてしまっている主人公、いままでのプレイングでのいい子ちゃんとはやっぱり味が違くて……。このエンド、結構好きだ。わかってしまうからな、お互い……。
なんだかホテイのエンディング3つ回収してるんだがまんまとハメられた気持ち。だって折角嘘をつくことに意味があるイベントがあるから回収したくなるじゃんか……。
今回見たエンディング2つ、同時に回収されるデータなの怖すぎるな……。ビシャモンとフクロクジュのイベントが微妙な回収をしてしまって気になっているから次はここかな……の気持ちと、ベンテンという最高に好きな神様に会いに行きたい気持ちで腕組み。
あといつまで経っても釣りが上手くならないんだけどエビスや、エビス。どうすりゃいいんだ。毎日釣りするっきゃないか……?
エビスは何となく好きな味を感じそうなのでなるべく後回しにしたい気持ちはちょっとある。
▶基本的に己のプレイスタイルだと、エビス、ベンテン辺りで相手のことを勝手に考えて嘘をつきたいなぁと思う場面以外では嘘をつかないプレイングになってしまうので、今回いっぱい嘘をついてて「何で私は嘘をついているんだろう」と感じる場面がちょくちょくあった。なのでホテイとのこのエンディング、すごい沁みた。
嘘をつく理由はどうであれ、本心に背を向けた発言になるから本当の自分が何を思っているのかが段々わからなくなっていく恐怖?寂しさ?特定の感情という訳ではないけれどそういう難しいものがここにあったなぁと。
別れのシーン、セリフがグラデーションになっている演出、オタク、好きじゃん!好きじゃん……。
グラデ加減も……きっと……そういうことなんだろうな……を思わせる感じで……くぅ……。
そして結果的に一番最初にイベントリストが埋まったのホテイだった。嘘の回数という明確なものがあったから、一番管理しやすかったかも。
わかんない。プレイスタイルによるかもしれないが。
ただここまでプレイしていて茶葉が一切落ちなくて未だにお茶がつくれない罠にかかってる。
確か次の周回でようやく落ちたので作れた記憶。
▶vs釣り技能(エビス)は5周目以降も継続中。何故!?もうここまで来ると最後まで残しておこうかなという気持ちと、負けたくない気持ちで戦ってます。
▶とじる
ダイコク・ベンテン・ビシャモンの三人同時に行けるかなチャレンジして、ギリギリいけたー!というところで順番に回収しようかな。
ダイコクの「壊れることのない」と「破壊と創造」を見比べていて。互いの持つ愛の形自体は変わらないんだけども、主人公が自己犠牲によって救うのか、強い神となることで救うのかっていう違い。いいなぁ。興味度70のラインが引かれた上での分岐でこの味が出るんだ……そうか……。
大事なものを増やすことによる怯え、好きだよそんなん……だし、強いから大丈夫ってする主人公にホッとしたのは私もだよ。
ベンテンの「双璧」、あまりにも嬉しすぎるかもしれない……!!「盲愛」を浴びた後に見る「双璧」、健康。もうずっとこのエンディングでいいよ……!!
ダイコクの「壊れることのない」もそうだったけど、主人公が強い女神になるの結構好きだな……。優しいだけじゃなくて、強いのがいい。
ビシャモンのイベントに足を踏み入れ始めたら、当たり前だけれども今まで見たことないかつての女神に関しての情報ポロポロ出てたのでこれまでとまた味が違う~!?とドタバタしてた。
キッショウテンへの憧れと主人公に対しての好きだよって気持ちの同居……安心したと同時に、そうか!ここ二人って確か元になっている神様夫婦だもんな!?と納得してた。なるほど。
▶ダイコクのエンディングを経て。
興味度の中身は「神様→主人公」というよりは「主人公→神様」という意味合いだったのかなぁと思うようになったり。
神様たちはいつでも人間さんのことを想ってくれているからなぁ。
▶ベンテンのエンディング回収。もう一つ残しているけれどあまりにも個人的にこの順番は「勝ち」と高らかに掲げました。嬉しいよ、これ。望んでいた未来がここにあった!
このエンディングだと二人ともそっくりというかブイブイさせてる感じだけど、確か実際の二柱も混同されがち?そっくり?みたいな話なかったかなとふんわり記憶を掘り起こしてみたり。だから気質が近いのかな、このエンディングだと。
▶この周回の目標はビシャモンのことを知ろう!だったのですが、途中からダイコクとベンテンの興味度も上げていく流れになったので、この√の主人公は2周目の主人公とは違って「キッショウテンである主人公」という下地がどのエンドでも垣間見える流れになったような気がしてます。
でもビシャモンのこと、まだ全然知れていない気がするしイベント分岐ちょっとややこしい気がして腕組みしてます。オタク、ちょっと苦戦しそう。
▶とじる
ど う し て
どうしてじゃない、どちらも私が始めた物語!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
フクロクジュを追いかけている途中で見た「正義なき」のイベントも好きで。
感情がうつっちゃうのを「悪い風邪みたい」って表現してるの良くて~~……それだけ私たちこの数か月共に過ごしたもんねの気持ちになってからの「心」か……そう……。
このエンドだと主人公が人間さんのままなの……そっかぁ……。
▶「心」に対する寂しさ、ベンテンの「盲愛」に近い寂しさなんだけど、あちらは女神に与えられた愛によって幸せな女の子になったという形が目には見えてないけど残っていると感じており。
「心」ではフクロクジュの仮面を持ち帰ってはいるものの、時が経つにつれて埃を被ってしまう=忘れられてしまうから形としては在るけど何も残ってない……と勝手に感じてしまって寂しくなってしまっただけです。う~……。
どんな形でも相手の記憶に残っていたかった、の気持ちを転がしてしょもしょもしてます。何だろう、どこ視点で語っているんだろうか私は……。
人を形成するものは記憶である、と様々な物語で語られているけれど、フクロクジュのことを忘れちゃうってことは彼と過ごして心臓を動かしていた主人公もいなくなっちゃうんだなぁと体感してしまった。思わず主人公の足元を駆け回りたくなる気持ちにさせられてしまったな。
他の神様とのエンディングだとこれまで感じてこなかった、忘れてしまうことに対するPLの嫌!!が滅茶苦茶出てますね。
でもストーリー的にはこういうビターな別れが滅茶苦茶好きです(定期告白)
▶七夕の話をしていたイベントのことをふと思い出して。
君が人間の世界い戻っても毎年会おう!のくだりを見てからこの結末を見てパッタリと倒れました。会えない間は寂しいけど相手のことは好きなまんま、なんだよなぁ……。
▶とじる
ツルツルノスケ命名イベント!????
失礼。取り乱しました。初回は紙飛行機にしてしまったので今回は折り鶴にしてみようと思い……。名前は何となくスバル号にしました。昴。お星様関連がいいかな~と思って。
この周回はフクロクジュとジュロウジンの二人を跨ぐイベントを見ようかなと思って意識して行動。
最終的にイベント発生順とかミスったな~と思ってジュロウジンエンディングに絞ることに……したんですが……あの……ここから入れる保険はありませんか?ないか……。
な~~~~んで倒せるなって思うんだよ~~~~~~いや私が選択したのですが……。
途中で嫌でござる!!拙者嫌でござる!!と駄々をこねながら本を並べ替える主人公のことを指差してましたよ私。
でも実際星の一生は長いけれど確かに寿命はあるものだからなぁと考えてしまう落ち着いた私もいました(!?)
「どうしてあんなに優しいひとを人間は忘れてしまうのだろう」のセリフを見た私、どんな顔をすればいいだろうかとなり心の中にある鏡をぺちぺち叩いています。圧倒的八つ当たり!!
人間さんなら忘れられたけど、人間さんじゃないから忘れられないし、覚えているからこそ痕として残っているんだよなぁと指さして転がりました。
これはね「眩む」エンドに近いローリング感情です。忘れられないの、嬉しいけど嫌だぁ!!
▶一つ前がフクロクジュのエンディングだったものだから旧い神と新しい神、人間から忘れられること。織姫と彦星は想い合っていられるのかとかも色々考えちゃったなぁ……。
このまま次はこの二人横断再チャレンジしようかな。二柱の関係性どういったものなのかをちゃんと知りたくて。
色々こうかな、ああかな、を考えてもいいんだけど何も知らない人間の気持ちで飛び込んだ方がいいって本能が言ってるので深いこと考えずに素直な人間で行きます。
つまり次プレイ時もパッションで進めると?はい……。
▶とじる
※現在プレイ中
過去に呟いてた感想をまとめました。
だいぶ勢いで書いていたので読みにくいところはあるかもしれません。
こういうフラグ管理の類好きなんだけど、何が好きかと言うとイベントの発生順が変わることで同じイベントであっても感じ方が変わるところでして。その一周ごとに主人公と他のキャラたちとの関係性や温度感が詰まっているからいいなと。
それにしてもエンディングでどのイベント通過してきたのかが並ぶのも個人的に嬉しかった!
初回でやらなかったので今後も基本はやらないつもりだけど、あれスクショしておけば良かったなぁと後悔した。
(一応初回以外はエンド前セーブデータ残って入ると思うしいいかなというのもある)
各キャラに3種類エンドがあるのも、それぞれのキャラのどの側面にフューチャーするかが見られるからウキウキしてしまうオタク。
エンドスチルとテキスト、どれも好きだなぁ。私この船に一生引っ付いて観察してたい……ってなっているところです。
ここから先、作品全体のネタバレがあります。ご注意ください。
①「暖簾分け」▶②「眩む」→「盲愛」▶③「掬いの手に巣食われて」→「五千年と三一〇光年」→「あなたの幸せ」▶④「破壊と創造」→「嘘つきふたり」▶⑤「壊れることのない」→「双璧」→「幸せの女神」▶⑥「心」▶⑦「優しさの呪い」
▶とじる
初回のエンドがダイコクによる「暖簾分け」であったかい気持ちになりながら人の世に帰って行ったところからの、二回目がホテイの「眩む」で三回目がベンテンの「盲愛」だった時の私が盛大に暴れている。
本当に偶然だったんだよ……。一周目で微妙にイベント見てしまって気になったホテイと、逆に全然イベントどころかタイミング合わなくて会えなかったベンテンという組み合わせを中心にイベントを起こしたばっかりに……。
神々!!「あなたと一緒にいたい」とこちらが言っても一緒にいてくれないのなんで~~!!わかるけど、わかるけどぉ!!
ホテイ!!ベンテン!!ねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!どうして!!!!!!!!!!!!!
神になって一生桜の香りに縛られてしまうエンドと、人として最高に幸せな女の子として願われるエンドを!!同時摂取した私の感情を140字で答えてくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!
無理か。そうだな……。
▶改めて思ったのが、最初のエンディングが「暖簾分け」で本当に良かったなということ。
何だかんだでこの後見ているエンディング、もちろん人の世に帰ることもあるけれど、このエンディングほど素直に「人間さん」の気持ちで帰ってないと思っているのでプレイヤーは……。
神様たちとのエンディングを経ると、主人公はその神様の色に染まってしまっていると思うのですが、このエンディングはダイコクの優しい側面(そしてご飯の腕!)をガッツリ引き継いで、人間さんの世の中で幸せに暮らしてくれたので心ホコホコした。嬉しい。
ネタバレ踏みたくないが故にまだよそ様がどんな流れでエンディング踏んでいるかわからないのだけれども、ダイコクの「暖簾分け」を初回で見る方は多いのではなかろうかと。システム面やキャラクターの習性をまだ知らない最初からこそ見やすそうなエンディングだと勝手に個人的に思っているので。
ちなみに私は自室の手引きを読んだにも関わらず体力やプレゼントのことをすっこ抜けてプレイしてたので毎晩倒れてはフクロクジュに運ばれていました。ごめん……次の週からは(なるべく)倒れないようにしてるから……。
▶1周目の後半でようやくプレゼントの概念に気付いたので、2周目は壁打ちしている通り微妙にイベントを回収してしまったが故に気になったホテイと1周目で全然会えなかったベンテンに突撃しに行くことに。はい。暴れ散らかしていますが、なんと私……こういう別離大好きで……。悔しい……悔しい……。
ホテイとのイベントで香りの話が出た時に、嫌だーーーー絶対思い出してしまう呪いじゃん!!とオタクは指さしてたし、選択肢としても「寂しい(悲しいだっけ……ちょびっと曖昧)」を選んだのでこのエンドに辿りついた時台パンしました。敗北です。悔しすぎる。
ベンテンとのイベントもさ〜……1周目で全然会えなかった分本当に、あの、ずっと可愛い〜!?しか言ってなくて……そんな中での「贖罪」イベントでどうしてなんだよ〜!!!!と泣きました。オタクが。
最高に幸せな女の子にはしてもらったかもしれないが君という神様はもういなくて……とメソメソしてました。嫌だよ……寂しいよベンテン……。
ホテイ→ベンテンの流れ自体は偶然だったのだけれども、この√の主人公は「ベンテンが呼んでホテイが助けた」流れが自然に成立してそうな気がして……勝手に……暴れました。本当にこういう偶然にぶち当たるとオタクとして喜びまくってしまうのでダメですね。楽しくて。
▶とじる
ホテイの「掬いの手に巣食われて」を浴びたオタク。それ、あの、タイトル。ありがとうございました。ストーリー的には「真っ赤な嘘」を踏むことであ~~~~~ね……と思うこともあったが、でも私は「眩む」のことを忘れていないからな君……!!!!
ジュロウジン~~……よい……ずっと優しい。でも人じゃない感覚のお方なのめちゃくちゃ嬉しい。
その上で「五千年と三一〇光年」は、綺麗な終わりを迎えていて良~!となってしまった。
この周回だと、ホテイの「真っ赤な嘘」を挟んでからの「天命」だったのでなんかこうダムダムしてた。一人で。
でも「暖簾分け」以来の個人的に前向きなというかハッピー寄りというか。寂しさが他より少ない気持ちのエンディングだなと噛みしめてるところ。
ねえ!!!!!!!!!!!!エビス!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(ドストレートで王道な別離を浴びてしまったオタクの心からの叫び)
「あなたの幸せ」はあまりにもストレートで好きだ……。エンドスチルも最後に会った時のエビスなんだろうな……ぐぅ……。
▶2周目でホテイに威嚇したついでにイベントリストを眺めていたら、真っ先にイベントが埋まりそうだったのでこの周回と次でまるっと回収するか〜の心でスタート。
タイトルの言葉遊びが大変に好きで。これはプレイヤーというかオタクくんの話ですが「すくい」と読める単語の掛け合わせに滅茶苦茶弱い部分があるので、エンドに対する感想がだいぶ静かではあったんですが勝手にしみしみしてます、この人。
ホテイのエンドに対して。嘘をつくか否か、どちらかに振り切っているからこそ他2つは比較的パンチが強めのエンディングだと思ってるんですが、このエンディングは半端に嘘をつくことを覚えてしまったからこその……味が良くて……。嘘をつけない子を嘘で染めてみた時の味がこれか……となる。罪悪感?違うな、こう……弱き生き物(?)だなと……。でもそんな哀れで可愛い生き物だからこそ、ちょっと愛おしく思ってしまう気持ちあるよなぁ……あれ、いま私は何の目線で話を……!?
▶ジュロウジン、壁打ちでも書いてたんですけど現時点で一番人と感覚が違う神様だな〜と思ってて。
でもそこに優しさが同居しているからこそ難しいところもあり……。ジュロウジンのこと、3分の1しか知らないからもっと知りたいし気になることはいっぱいある。未来で待っててほしい。
個人的にイベントで好きだなぁと思ったのは、持っていくお酒によってツマミとする風景を変える所と鹿の話です。
星という存在、あったかくて優しい光だけど人なら見ると決して届かない存在なので。だから同じ星(神)になることで隣をもぎ取れるの嬉しいんだよな〜!!正直言うと、2周目に見たホテイとベンテンのWパンチの後だったのでジュロウジンでこの方向のエンディングが見てびっくらポンしました。嬉しすぎる〜!!
▶……と喜びの舞を踊った後に浴びたエビスの「あなたの幸せ」は、心がシェイキンされました。ありがとうございます。
ストレートに好きです、このエンディング。
別れの一言が大好きだ……となったしエンドのテキストを読んでもっと好きだ……となった。
急に語彙を無くしてしまったのですが、ストレートに好き以外の言葉、失うよこんなん……。
なんか色々ここが!あそこが!となる気持ちはたくさんあるのだけれども、正直エビスとは共に過ごしたこの時間が、このエンディングが答えだよ……の気持ちになってしまうので深いこと語れない。
現時点で別れを告げる系のエンディングの中では 「暖簾分け」と並んで特別好きかも。
「眩む」と「盲愛」とは別ベクトルの好き。なんかこう、本当に言語化が出来ずにただただ好きだなだと言ってしまうのが「あなたの幸せ」だった。
▶とじる
ダイコク……ダイコクのことを考えると台パンしてしまうんだが!????これは主人公の服掴んで振り回している私。
そしてホテイの「嘘つきふたり」って……。
嘘をつくことに慣れ過ぎてしまっている主人公、いままでのプレイングでのいい子ちゃんとはやっぱり味が違くて……。このエンド、結構好きだ。わかってしまうからな、お互い……。
なんだかホテイのエンディング3つ回収してるんだがまんまとハメられた気持ち。だって折角嘘をつくことに意味があるイベントがあるから回収したくなるじゃんか……。
今回見たエンディング2つ、同時に回収されるデータなの怖すぎるな……。ビシャモンとフクロクジュのイベントが微妙な回収をしてしまって気になっているから次はここかな……の気持ちと、ベンテンという最高に好きな神様に会いに行きたい気持ちで腕組み。
あといつまで経っても釣りが上手くならないんだけどエビスや、エビス。どうすりゃいいんだ。毎日釣りするっきゃないか……?
エビスは何となく好きな味を感じそうなのでなるべく後回しにしたい気持ちはちょっとある。
▶基本的に己のプレイスタイルだと、エビス、ベンテン辺りで相手のことを勝手に考えて嘘をつきたいなぁと思う場面以外では嘘をつかないプレイングになってしまうので、今回いっぱい嘘をついてて「何で私は嘘をついているんだろう」と感じる場面がちょくちょくあった。なのでホテイとのこのエンディング、すごい沁みた。
嘘をつく理由はどうであれ、本心に背を向けた発言になるから本当の自分が何を思っているのかが段々わからなくなっていく恐怖?寂しさ?特定の感情という訳ではないけれどそういう難しいものがここにあったなぁと。
別れのシーン、セリフがグラデーションになっている演出、オタク、好きじゃん!好きじゃん……。
グラデ加減も……きっと……そういうことなんだろうな……を思わせる感じで……くぅ……。
そして結果的に一番最初にイベントリストが埋まったのホテイだった。嘘の回数という明確なものがあったから、一番管理しやすかったかも。
わかんない。プレイスタイルによるかもしれないが。
ただここまでプレイしていて茶葉が一切落ちなくて未だにお茶がつくれない罠にかかってる。
確か次の周回でようやく落ちたので作れた記憶。
▶vs釣り技能(エビス)は5周目以降も継続中。何故!?もうここまで来ると最後まで残しておこうかなという気持ちと、負けたくない気持ちで戦ってます。
▶とじる
ダイコク・ベンテン・ビシャモンの三人同時に行けるかなチャレンジして、ギリギリいけたー!というところで順番に回収しようかな。
ダイコクの「壊れることのない」と「破壊と創造」を見比べていて。互いの持つ愛の形自体は変わらないんだけども、主人公が自己犠牲によって救うのか、強い神となることで救うのかっていう違い。いいなぁ。興味度70のラインが引かれた上での分岐でこの味が出るんだ……そうか……。
大事なものを増やすことによる怯え、好きだよそんなん……だし、強いから大丈夫ってする主人公にホッとしたのは私もだよ。
ベンテンの「双璧」、あまりにも嬉しすぎるかもしれない……!!「盲愛」を浴びた後に見る「双璧」、健康。もうずっとこのエンディングでいいよ……!!
ダイコクの「壊れることのない」もそうだったけど、主人公が強い女神になるの結構好きだな……。優しいだけじゃなくて、強いのがいい。
ビシャモンのイベントに足を踏み入れ始めたら、当たり前だけれども今まで見たことないかつての女神に関しての情報ポロポロ出てたのでこれまでとまた味が違う~!?とドタバタしてた。
キッショウテンへの憧れと主人公に対しての好きだよって気持ちの同居……安心したと同時に、そうか!ここ二人って確か元になっている神様夫婦だもんな!?と納得してた。なるほど。
▶ダイコクのエンディングを経て。
興味度の中身は「神様→主人公」というよりは「主人公→神様」という意味合いだったのかなぁと思うようになったり。
神様たちはいつでも人間さんのことを想ってくれているからなぁ。
▶ベンテンのエンディング回収。もう一つ残しているけれどあまりにも個人的にこの順番は「勝ち」と高らかに掲げました。嬉しいよ、これ。望んでいた未来がここにあった!
このエンディングだと二人ともそっくりというかブイブイさせてる感じだけど、確か実際の二柱も混同されがち?そっくり?みたいな話なかったかなとふんわり記憶を掘り起こしてみたり。だから気質が近いのかな、このエンディングだと。
▶この周回の目標はビシャモンのことを知ろう!だったのですが、途中からダイコクとベンテンの興味度も上げていく流れになったので、この√の主人公は2周目の主人公とは違って「キッショウテンである主人公」という下地がどのエンドでも垣間見える流れになったような気がしてます。
でもビシャモンのこと、まだ全然知れていない気がするしイベント分岐ちょっとややこしい気がして腕組みしてます。オタク、ちょっと苦戦しそう。
▶とじる
ど う し て
どうしてじゃない、どちらも私が始めた物語!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
フクロクジュを追いかけている途中で見た「正義なき」のイベントも好きで。
感情がうつっちゃうのを「悪い風邪みたい」って表現してるの良くて~~……それだけ私たちこの数か月共に過ごしたもんねの気持ちになってからの「心」か……そう……。
このエンドだと主人公が人間さんのままなの……そっかぁ……。
▶「心」に対する寂しさ、ベンテンの「盲愛」に近い寂しさなんだけど、あちらは女神に与えられた愛によって幸せな女の子になったという形が目には見えてないけど残っていると感じており。
「心」ではフクロクジュの仮面を持ち帰ってはいるものの、時が経つにつれて埃を被ってしまう=忘れられてしまうから形としては在るけど何も残ってない……と勝手に感じてしまって寂しくなってしまっただけです。う~……。
どんな形でも相手の記憶に残っていたかった、の気持ちを転がしてしょもしょもしてます。何だろう、どこ視点で語っているんだろうか私は……。
人を形成するものは記憶である、と様々な物語で語られているけれど、フクロクジュのことを忘れちゃうってことは彼と過ごして心臓を動かしていた主人公もいなくなっちゃうんだなぁと体感してしまった。思わず主人公の足元を駆け回りたくなる気持ちにさせられてしまったな。
他の神様とのエンディングだとこれまで感じてこなかった、忘れてしまうことに対するPLの嫌!!が滅茶苦茶出てますね。
でもストーリー的にはこういうビターな別れが滅茶苦茶好きです(定期告白)
▶七夕の話をしていたイベントのことをふと思い出して。
君が人間の世界い戻っても毎年会おう!のくだりを見てからこの結末を見てパッタリと倒れました。会えない間は寂しいけど相手のことは好きなまんま、なんだよなぁ……。
▶とじる
ツルツルノスケ命名イベント!????
失礼。取り乱しました。初回は紙飛行機にしてしまったので今回は折り鶴にしてみようと思い……。名前は何となくスバル号にしました。昴。お星様関連がいいかな~と思って。
この周回はフクロクジュとジュロウジンの二人を跨ぐイベントを見ようかなと思って意識して行動。
最終的にイベント発生順とかミスったな~と思ってジュロウジンエンディングに絞ることに……したんですが……あの……ここから入れる保険はありませんか?ないか……。
な~~~~んで倒せるなって思うんだよ~~~~~~いや私が選択したのですが……。
途中で嫌でござる!!拙者嫌でござる!!と駄々をこねながら本を並べ替える主人公のことを指差してましたよ私。
でも実際星の一生は長いけれど確かに寿命はあるものだからなぁと考えてしまう落ち着いた私もいました(!?)
「どうしてあんなに優しいひとを人間は忘れてしまうのだろう」のセリフを見た私、どんな顔をすればいいだろうかとなり心の中にある鏡をぺちぺち叩いています。圧倒的八つ当たり!!
人間さんなら忘れられたけど、人間さんじゃないから忘れられないし、覚えているからこそ痕として残っているんだよなぁと指さして転がりました。
これはね「眩む」エンドに近いローリング感情です。忘れられないの、嬉しいけど嫌だぁ!!
▶一つ前がフクロクジュのエンディングだったものだから旧い神と新しい神、人間から忘れられること。織姫と彦星は想い合っていられるのかとかも色々考えちゃったなぁ……。
このまま次はこの二人横断再チャレンジしようかな。二柱の関係性どういったものなのかをちゃんと知りたくて。
色々こうかな、ああかな、を考えてもいいんだけど何も知らない人間の気持ちで飛び込んだ方がいいって本能が言ってるので深いこと考えずに素直な人間で行きます。
つまり次プレイ時もパッションで進めると?はい……。
▶とじる
ちなみに朝までゲームした
ルームシェアをしている男子がコンビニにアイスを買いに行くだけのお話
「BL超短編企画」参加SS
お題から「長い夜」「デート」をお借りしてます
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ペラペラと雑誌をめくっていれば、突如ソファの空いたスペースにドスンと一人分の重さが増える。
何事かと雑誌から視線を上げれば、そこにはこちらを覗き込んでくる顔。
「うわ、ちっか」
「あ、わり」
少し動けばぶつかってしまういそうなほどに近い距離に、つい反射で身を引いてしまった。
その様子を見たからか、目の前の男は何も悪いと思っていなさそうな謝罪をしてそっと離れていく。
そうして生まれた“いつも通り”の距離感に少しむ、としつつも「で、何だよ」と問うてみる。
「コンビニ行かね?」
「今は何時だ?」
「まだ日付は越えてない!」
「良い子は寝る時間だぞ」
「じゃあ悪い子で結構~。で、どうする?」
どうする、とあくまでこちらの意見を聞く形を取っているが、実際のところは俺も一緒に行くことを前提で考えているのだろう。
ソファから立ち上がった奴は、背もたれに引っかけていたカーディガンをこちらにポンっと投げ渡した。
「昨日から急に寒くなってきたから一応」
「おー」
渡されたままに袖を通そうとしたところで違和感。若干キツい。
一度袖を抜いてタグを確認すればなるほど、そりゃキツいはずだ。俺のサイズより一回り小さい。
「おい、これお前の……」
「じゃーん。見ろ見ろ、お化け~」
「…………」
そこは彼セーターだとか可愛げのある事を言う場面ではないか?
いやそもそも付き合ってはいないので彼セーターではないのだが。
「おーいおいおい、何だよその微妙な顔!」
「ガキが親父の服着てる図だなと」
「おいこら、誰がガキだよ」
「お前だよ。お前」
ほら返せ、と手に持った奴のセーターを投げ、こちらに飛んできたセーターを受け取る。
ふむ。こっちは俺ので間違いない。
「タンス掘ってたらお前の混ざってたからさぁ」
「誰かさんが借りるだけ借りて返さずに一年眠ってたってわけか」
「ごーめんて! コンビニで何か奢るからチャラにして!」
「何選んでも文句言うなよ」
「人並みのやつにしろよ!?」
特徴的な入店音とともに外気とは違った涼しい風が肌を撫でて行く。
深夜間近にも関わらず不思議と賑やかさを感じる反面、店内には俺たち二人と店員が一人。三人ぼっちのコンビニエンスストア。
隣でペラペラと喋っていた奴はコンビニに入った途端「何があるかな~」と真っ先にアイスコーナーへと向かっていった。
「秋だっつってんのにアイスかよ」
「アイスは年がら年中いつ食ってもうまいだろうが!」
「それはそう。んじゃ俺はこれ」
冷凍庫の前でうーんと唸っている横からそっと手を伸ばし一つアイスを取る。
「お、いいじゃん黒蜜の。贅沢ぅ」
「これお前の奢りだからな」
「わーかったよ。んじゃ俺は芋のやつ」
俺の選んだアイスをパッとかっさらってそのままレジへと向かう背中についていく。
夜だというのに店員との応酬をハキハキとこなす奴の後頭部を見つめていれば、ぴょこと跳ねている毛が目に入る。
自宅にいる時や夜道では気付かなかったが、こいつ一日中寝ぐせを付けたまま過ごしていたのだろうか……。
「お待たせ……ってどした?」
「いや……何でもない。帰っぞ」
まあでも後は帰るだけだ。それに誰かに見られたとて、恥ずかしい思いをするのはこいつなのだから何も問題はない。
入店時と同じように明るい音楽、そして店員の「あっしたー」の声をバックに外へ出ればぬるい空気が漂っている。
確かに涼しくなったとはいえ湿気はまだ残っているようで、二人歩いていると少しカーディガンが重く感じる。
「なんかさ、夜こうやって外出てるとワクワクしないか?」
「悪い事してるみたいで?」
「そう! ちょっとワルになった気分になる」
隣の男はケラケラと笑ってそんでさ、と中身のない話を始める。
何かの記念日だったわけでもないし、特別な事をしているわけでもない。
月だって満月を通り越して欠け始めているし、星もまばらだ。
ただこうやって何でもない会話をしながらリーリーと虫の鳴く夜道を歩いている。
それだけの事なのにただの夜とはちょっと違うものに感じてくるものだから不思議だ。
「んで。帰ったらこれ食うのか?」
「え、食わないの? アイス溶けるぜ?」
「太るぞ」
「動けば問題ないって」
帰ったらアイスを食べて、そのままゲームをしてから寝る。
きっと恋人同士であればまた味の違うスイーツを味わえたかもしれないが。いまはこれでいい。
何でもない夜を二人で過ごす。親友同士の夜は、まだ続く。▶とじる
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
#きしナポ
ルームシェアをしている男子がコンビニにアイスを買いに行くだけのお話
「BL超短編企画」参加SS
お題から「長い夜」「デート」をお借りしてます
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ペラペラと雑誌をめくっていれば、突如ソファの空いたスペースにドスンと一人分の重さが増える。
何事かと雑誌から視線を上げれば、そこにはこちらを覗き込んでくる顔。
「うわ、ちっか」
「あ、わり」
少し動けばぶつかってしまういそうなほどに近い距離に、つい反射で身を引いてしまった。
その様子を見たからか、目の前の男は何も悪いと思っていなさそうな謝罪をしてそっと離れていく。
そうして生まれた“いつも通り”の距離感に少しむ、としつつも「で、何だよ」と問うてみる。
「コンビニ行かね?」
「今は何時だ?」
「まだ日付は越えてない!」
「良い子は寝る時間だぞ」
「じゃあ悪い子で結構~。で、どうする?」
どうする、とあくまでこちらの意見を聞く形を取っているが、実際のところは俺も一緒に行くことを前提で考えているのだろう。
ソファから立ち上がった奴は、背もたれに引っかけていたカーディガンをこちらにポンっと投げ渡した。
「昨日から急に寒くなってきたから一応」
「おー」
渡されたままに袖を通そうとしたところで違和感。若干キツい。
一度袖を抜いてタグを確認すればなるほど、そりゃキツいはずだ。俺のサイズより一回り小さい。
「おい、これお前の……」
「じゃーん。見ろ見ろ、お化け~」
「…………」
そこは彼セーターだとか可愛げのある事を言う場面ではないか?
いやそもそも付き合ってはいないので彼セーターではないのだが。
「おーいおいおい、何だよその微妙な顔!」
「ガキが親父の服着てる図だなと」
「おいこら、誰がガキだよ」
「お前だよ。お前」
ほら返せ、と手に持った奴のセーターを投げ、こちらに飛んできたセーターを受け取る。
ふむ。こっちは俺ので間違いない。
「タンス掘ってたらお前の混ざってたからさぁ」
「誰かさんが借りるだけ借りて返さずに一年眠ってたってわけか」
「ごーめんて! コンビニで何か奢るからチャラにして!」
「何選んでも文句言うなよ」
「人並みのやつにしろよ!?」
特徴的な入店音とともに外気とは違った涼しい風が肌を撫でて行く。
深夜間近にも関わらず不思議と賑やかさを感じる反面、店内には俺たち二人と店員が一人。三人ぼっちのコンビニエンスストア。
隣でペラペラと喋っていた奴はコンビニに入った途端「何があるかな~」と真っ先にアイスコーナーへと向かっていった。
「秋だっつってんのにアイスかよ」
「アイスは年がら年中いつ食ってもうまいだろうが!」
「それはそう。んじゃ俺はこれ」
冷凍庫の前でうーんと唸っている横からそっと手を伸ばし一つアイスを取る。
「お、いいじゃん黒蜜の。贅沢ぅ」
「これお前の奢りだからな」
「わーかったよ。んじゃ俺は芋のやつ」
俺の選んだアイスをパッとかっさらってそのままレジへと向かう背中についていく。
夜だというのに店員との応酬をハキハキとこなす奴の後頭部を見つめていれば、ぴょこと跳ねている毛が目に入る。
自宅にいる時や夜道では気付かなかったが、こいつ一日中寝ぐせを付けたまま過ごしていたのだろうか……。
「お待たせ……ってどした?」
「いや……何でもない。帰っぞ」
まあでも後は帰るだけだ。それに誰かに見られたとて、恥ずかしい思いをするのはこいつなのだから何も問題はない。
入店時と同じように明るい音楽、そして店員の「あっしたー」の声をバックに外へ出ればぬるい空気が漂っている。
確かに涼しくなったとはいえ湿気はまだ残っているようで、二人歩いていると少しカーディガンが重く感じる。
「なんかさ、夜こうやって外出てるとワクワクしないか?」
「悪い事してるみたいで?」
「そう! ちょっとワルになった気分になる」
隣の男はケラケラと笑ってそんでさ、と中身のない話を始める。
何かの記念日だったわけでもないし、特別な事をしているわけでもない。
月だって満月を通り越して欠け始めているし、星もまばらだ。
ただこうやって何でもない会話をしながらリーリーと虫の鳴く夜道を歩いている。
それだけの事なのにただの夜とはちょっと違うものに感じてくるものだから不思議だ。
「んで。帰ったらこれ食うのか?」
「え、食わないの? アイス溶けるぜ?」
「太るぞ」
「動けば問題ないって」
帰ったらアイスを食べて、そのままゲームをしてから寝る。
きっと恋人同士であればまた味の違うスイーツを味わえたかもしれないが。いまはこれでいい。
何でもない夜を二人で過ごす。親友同士の夜は、まだ続く。▶とじる
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#きしナポ
「千鳥足のカナリアへ」感想
読み合わせ×体験型推理小説「千鳥足のカナリアへ」(作者:九尾まどか様)のネタバレがあります。
過去のふせの再掲です。
プレイ日:2024年8月11日
PL:こんぶおにぎり・竜胆
見学:朝菜・うよ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
私は黒川でプレイをしました!
通販再開待ちの生き物なので2週間前に遊んだ時の記憶をふわふわ浮かべながら語ってます。
我々はエンド2。ふふ。相方が酒を飲んでいたからこのエンドにたどり着いたねぇという感想が最初に来る。
見守り隊が頼もしすぎる見守り隊だった。
途中処理に悩んだ時に頼らせてもらいつつ、オタクの感情に付き合ってもろて……感謝!
***
キャラクター選択。
「何も考えなければ黒川が私で金森がこんおにだね」という話をお互いしつつ、とはいえちょっと悩むね~としていたところ、最終的にはPLのこんおにも酒を飲みながらプレイするから金森で!というところに落ち着きました。
……し、シラフPLが黒川で良かったね!!となりました。ガハハ。
いや、それ抜きにしても全然私が黒川だが?となりましたし、金森はこんおにだねとなった。
黒川という男、あまりにも手に馴染みまくっていて翌日(プレイしたのが深夜でわりとシナリオ時間に近かったから実際のところは当日)もずっと引きずってた。喋り方とか感覚が。
プレイしている間も本当にびっくりするくらい口がスルスル回った!RP、ちょっと過保護なオカンみたいになっちゃったかな?と心配にはなったけどそんなことはなかった……みたい?
でもさ、やるじゃん(私の)黒川。「14人でパーティーしたの?」って酒が入った脳でグルグル困ってる金森見たら違うが??って訂正入れつつ一緒に情報を順番に整理するあの一連の行動。するじゃん!!!!
***
別に君のためではなく自分のためだけに殺してそれを隠しきる男。そこに含まれている愛は執着に寄った質感のものではなくて、本当にただ金糸雀が飛んでくれたら、歌ってくれたら“それでいい”というもので。いやぁ、おっきい愛だ……。空みたいに果てしない。でも果てしないから金糸雀が自由に生きられる……。コロコロ……。
金森を閉じ込めたいわけではなくて、ただ君が君らしく歌ってくれの気持ちが主軸なのが本当に好きです私。この話だけで一生クルクルくだ巻いてしまう。
私、エンド2で金森の視点が垣間見えた瞬間びっくりして大喜びしちゃった。
正直黒川からはこの通りだけど、金森から黒川への感情とかって特にない(わけではないのは重々承知しているが、少なくとも相手のために人を殺すことも厭わないような感情ではないの意)と思っていたから、その、優しいというかあったかくなるというか……。黒川の家が金森にとって帰ろうと思うような場所であるのが伝わる描写だったことにしみしみ好きだァ……しか言えないオタクになっちまった……。ほんとに好きだぁ……。
他のエンドに関しては終わってから軽く読ませていただいたけど、個人的に好みは黒川が犯人であるとちゃんと突き止めるエンド(エンド3?)でした。
手元にシナリオがないので記憶頼りなんですが、黒川が自首する前にボイスレコーダーに入ってる金森の歌を聞いて……みたいな描写が、心底金森の歌を愛しているんだなぁと感じられるもので滅茶苦茶好きで……シナリオ帰る機会があったらここ絶対読み返すんだって決めてます。
そう。そういえば散々感想くだ巻いてる時に言ってたんですが、黒川にとっての金森って弱点じゃないんだよなって。
惚れた弱みなんて言葉がありますが、彼にとっての金森は弱みじゃなくてただの強みにしかならないんだもの。
バフ、それも超特級のバフ!金森という存在が、歌があれば、世界が少しばかり面白いと思える!そんな感じ。
***
プレイ中、相手が酔っ払いなのもあってだいぶ盤面整理を黒川主導でやっていたけれど、なんだかんだで追加情報は金森が女であることがバレた時のやつ(追加情報2?)以外は開いたからすげ~とした。
バーのお値段周りの話はかなりぼかしつつも、なんとか金森が金森以外の誰かと飲んでいたこと、相手が女性であること……に繋げられたからギリギリ今回のエンドで押し通せたな~と思うなど。
多分相方が飲んでなかったら我々の場合エンド3直行だったよ。きっとそう。
でも情報整理と推理の時間、全部知っているからこそどう隠しつつも金森が“一応”納得できる回答に持って行けるかな~を考えながら誘導するのが滅茶苦茶楽しかった!
かつ、ちゃんとプレイ時間が90分程度で収まっていると思うから本当にすごい。ゲームバランスが。
比較的ライトに。でもそこに含まれる感情は二人の人生分だぜ!なゲーム体験ができる「千鳥足のカナリアへ」ってすごいや!正直あと100回くらいやりたい。誇張表現に聞こえるけどそのくらい楽しかったのでまたやりたいの感情です!!
***
ただただ健やかに生きて欲しいよ、金森。
程よくぬくぬくと心を休めて、気分が乗ったら歌を歌って。そんな風に日々を過ごして欲しい。
そのうえでもう一度世界を蹴り飛ばして見せつけるぜ!この歌を!って言うなら全然背中を見送るから。
金森……おぉ金森……金森や…… ~黒川担当PL 語彙のない鳴き声~
▶とじる
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#ちどりあ
読み合わせ×体験型推理小説「千鳥足のカナリアへ」(作者:九尾まどか様)のネタバレがあります。
過去のふせの再掲です。
プレイ日:2024年8月11日
PL:こんぶおにぎり・竜胆
見学:朝菜・うよ
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私は黒川でプレイをしました!
通販再開待ちの生き物なので2週間前に遊んだ時の記憶をふわふわ浮かべながら語ってます。
我々はエンド2。ふふ。相方が酒を飲んでいたからこのエンドにたどり着いたねぇという感想が最初に来る。
見守り隊が頼もしすぎる見守り隊だった。
途中処理に悩んだ時に頼らせてもらいつつ、オタクの感情に付き合ってもろて……感謝!
***
キャラクター選択。
「何も考えなければ黒川が私で金森がこんおにだね」という話をお互いしつつ、とはいえちょっと悩むね~としていたところ、最終的にはPLのこんおにも酒を飲みながらプレイするから金森で!というところに落ち着きました。
……し、シラフPLが黒川で良かったね!!となりました。ガハハ。
いや、それ抜きにしても全然私が黒川だが?となりましたし、金森はこんおにだねとなった。
黒川という男、あまりにも手に馴染みまくっていて翌日(プレイしたのが深夜でわりとシナリオ時間に近かったから実際のところは当日)もずっと引きずってた。喋り方とか感覚が。
プレイしている間も本当にびっくりするくらい口がスルスル回った!RP、ちょっと過保護なオカンみたいになっちゃったかな?と心配にはなったけどそんなことはなかった……みたい?
でもさ、やるじゃん(私の)黒川。「14人でパーティーしたの?」って酒が入った脳でグルグル困ってる金森見たら違うが??って訂正入れつつ一緒に情報を順番に整理するあの一連の行動。するじゃん!!!!
***
別に君のためではなく自分のためだけに殺してそれを隠しきる男。そこに含まれている愛は執着に寄った質感のものではなくて、本当にただ金糸雀が飛んでくれたら、歌ってくれたら“それでいい”というもので。いやぁ、おっきい愛だ……。空みたいに果てしない。でも果てしないから金糸雀が自由に生きられる……。コロコロ……。
金森を閉じ込めたいわけではなくて、ただ君が君らしく歌ってくれの気持ちが主軸なのが本当に好きです私。この話だけで一生クルクルくだ巻いてしまう。
私、エンド2で金森の視点が垣間見えた瞬間びっくりして大喜びしちゃった。
正直黒川からはこの通りだけど、金森から黒川への感情とかって特にない(わけではないのは重々承知しているが、少なくとも相手のために人を殺すことも厭わないような感情ではないの意)と思っていたから、その、優しいというかあったかくなるというか……。黒川の家が金森にとって帰ろうと思うような場所であるのが伝わる描写だったことにしみしみ好きだァ……しか言えないオタクになっちまった……。ほんとに好きだぁ……。
他のエンドに関しては終わってから軽く読ませていただいたけど、個人的に好みは黒川が犯人であるとちゃんと突き止めるエンド(エンド3?)でした。
手元にシナリオがないので記憶頼りなんですが、黒川が自首する前にボイスレコーダーに入ってる金森の歌を聞いて……みたいな描写が、心底金森の歌を愛しているんだなぁと感じられるもので滅茶苦茶好きで……シナリオ帰る機会があったらここ絶対読み返すんだって決めてます。
そう。そういえば散々感想くだ巻いてる時に言ってたんですが、黒川にとっての金森って弱点じゃないんだよなって。
惚れた弱みなんて言葉がありますが、彼にとっての金森は弱みじゃなくてただの強みにしかならないんだもの。
バフ、それも超特級のバフ!金森という存在が、歌があれば、世界が少しばかり面白いと思える!そんな感じ。
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プレイ中、相手が酔っ払いなのもあってだいぶ盤面整理を黒川主導でやっていたけれど、なんだかんだで追加情報は金森が女であることがバレた時のやつ(追加情報2?)以外は開いたからすげ~とした。
バーのお値段周りの話はかなりぼかしつつも、なんとか金森が金森以外の誰かと飲んでいたこと、相手が女性であること……に繋げられたからギリギリ今回のエンドで押し通せたな~と思うなど。
多分相方が飲んでなかったら我々の場合エンド3直行だったよ。きっとそう。
でも情報整理と推理の時間、全部知っているからこそどう隠しつつも金森が“一応”納得できる回答に持って行けるかな~を考えながら誘導するのが滅茶苦茶楽しかった!
かつ、ちゃんとプレイ時間が90分程度で収まっていると思うから本当にすごい。ゲームバランスが。
比較的ライトに。でもそこに含まれる感情は二人の人生分だぜ!なゲーム体験ができる「千鳥足のカナリアへ」ってすごいや!正直あと100回くらいやりたい。誇張表現に聞こえるけどそのくらい楽しかったのでまたやりたいの感情です!!
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ただただ健やかに生きて欲しいよ、金森。
程よくぬくぬくと心を休めて、気分が乗ったら歌を歌って。そんな風に日々を過ごして欲しい。
そのうえでもう一度世界を蹴り飛ばして見せつけるぜ!この歌を!って言うなら全然背中を見送るから。
金森……おぉ金森……金森や…… ~黒川担当PL 語彙のない鳴き声~
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#ちどりあ
「生きるって、大変だ」
探索者の二次創作妄想SSです。
通過シナリオに直接関係はないですが、少しでもネタバレなどが気になるようであれば避けてください。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ぷか、ぷか、ぷか。
水槽の中を泳ぐ朱を追って右、左。
「…………楽しい?」
水を取り込んで、酸素を吸って、それだけ。
何か考えているのだろうか、それとも何も考えていないのだろうか。
どちらにせよ。目の前をすいすいと通過していく彼らは、自分たちを眺めている視線のことなど意識すらしていない。
小さな小さな世界の中、いつか呼吸を止めるその時までただそこで漂うだけ。
(……でも、それで十分……なんだよな)
たまに思う。自分も向こう側に在れたらと。
鉢の中から掬いあげられた金魚は息ができない。
当たり前だ。だって外には水がない。
人間の形をしている自分は、水がなくても呼吸をすること自体はできる。一応。
でも怠惰な自分は、息を吸って吐くという行動すらしたくないと思う夜を知っている。
痛い、苦しい、そういう感情で溢れているこの世界で自分を生かすのは、辛い。
「……出たいって言ったのは、俺なのに」
水槽の傍。広い広い世界の片隅で、爛れた体が動かなくなるのを待つしかない小さな朱を見つめる。
虚ろな目をした金魚はピチ、とヒレを動かして、止まった。
「後悔はしてない、んだけど…………」
どうしてこうも振り返ってしまうのだろうね。
▶とじる
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
#あトの祀リ #楪梓羽
探索者の二次創作妄想SSです。
通過シナリオに直接関係はないですが、少しでもネタバレなどが気になるようであれば避けてください。
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ぷか、ぷか、ぷか。
水槽の中を泳ぐ朱を追って右、左。
「…………楽しい?」
水を取り込んで、酸素を吸って、それだけ。
何か考えているのだろうか、それとも何も考えていないのだろうか。
どちらにせよ。目の前をすいすいと通過していく彼らは、自分たちを眺めている視線のことなど意識すらしていない。
小さな小さな世界の中、いつか呼吸を止めるその時までただそこで漂うだけ。
(……でも、それで十分……なんだよな)
たまに思う。自分も向こう側に在れたらと。
鉢の中から掬いあげられた金魚は息ができない。
当たり前だ。だって外には水がない。
人間の形をしている自分は、水がなくても呼吸をすること自体はできる。一応。
でも怠惰な自分は、息を吸って吐くという行動すらしたくないと思う夜を知っている。
痛い、苦しい、そういう感情で溢れているこの世界で自分を生かすのは、辛い。
「……出たいって言ったのは、俺なのに」
水槽の傍。広い広い世界の片隅で、爛れた体が動かなくなるのを待つしかない小さな朱を見つめる。
虚ろな目をした金魚はピチ、とヒレを動かして、止まった。
「後悔はしてない、んだけど…………」
どうしてこうも振り返ってしまうのだろうね。
▶とじる
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#あトの祀リ #楪梓羽
十五夜ではなくて
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「空蝉の如く」(作者:トドノツマリ海峡様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
※シナリオ世界観読んでて式神の前世について記述があったところから派生した妄想
※ふんわりとしたいじめの話が入ってます
※でもあくまでチラ裏なので全体的にふんわりかつ消化不良で終わります
***
昔から耳が良かった。
ドライヤーや掃除機の音に対して突き刺さるような痛みを感じたり、電車や車のクラクションで心臓がギュッと縮こまってしまったり。とにかく不便で苦痛だった。
何よりも困るのは、人の“内緒話”を拾ってしまうこと。
「あの子には内緒だよ」
そこに込められている音が明るいものなら何も感じない。
けれど大抵はじっとりと重苦しいものばかりで。
勝手に拾ってしまっているのは自分の方だから、話をしているあの子たちからしたら僕の方がポッと出てきた羽虫だ。
でも、それでも。聞かされている僕からしたらコソコソ、ヒソヒソと囁く声が煩わしいものだった。
中学二年の夏。
クラスの誰かさんが言った。
「隣のクラスの……くん、あの子のことが……」
「えー!? そうなの?」
「しぃー! 静かに!」
誰にも聞かせないように、その誰かは僕に……ではなく別の誰かの耳元でそっと、紡いだ。
「だからさぁ、あの子にさ……」
次の時間は体育だから男女別の教室で着替えをする。
僕は男子だから隣のクラスで着替えなきゃいけなくて。
扉を開けば、あぁあの会話に出てきた彼もいる。
何となくその姿を眺めていれば視線が交わった。
「? どうかした?」
「──ううん、何でもない。ごめん」
僕にも君にも関係ない。そう、関係ないんだ。
彼女たちがこの後何をするのかなんて。
……関係ない、って思っていたんだけどな。
あの日の体育の後。
悪い顔をした誰かさんが「財布がない」と騒ぎ立てて。
何も知らないあの子の鞄からそれが出てきて。
みんなが疑いの視線をあの子に向けて。
「違うの」「私じゃない」そう言って泣く彼女を、僕は見ているしかできなくて。
暫くして先生があの子を連れて出て行って。
そのままあの子は、この教室に帰ってこなかった。
「彼女が、あの子の鞄に自分の財布を入れてたよ」
そう一言、言ってあげられたら、何か変わったのかな。
なんて。思ったところで僕にはどうすることもできない。
当事者じゃないから。本当に見ていたわけではないから。
──何よりも僕は、臆病だったから。
あの子に向けられる疑念の視線が自分に向くのが嫌だった。怖かった。だから見捨てた。
聞いたことに蓋をして、そこには何もいないのだと目を閉じた。
そうして気付けば教室からは一つ、席がなくなった。
「……」
ごめんなさい、と心の中で呟いても誰も聞きやしない。
ちゃんと声に出さなきゃ誰にも伝わらない。
結局、この言葉を音に乗せることはできずに新しい夏を迎えた。
***
ブォォと通り過ぎていく車。
ガタンゴトンと走る電車。
ミンミンと鳴くセミの声。
そこに混じって聞こえたグチャ、と何かが潰れた音。
あの音が何の音だったのかは深く考えないことにした。
あの日と同じように、蓋をした。
***
▶とじる
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
耳が良すぎた男の子
中学までは都会に住んでいたが色々と辛くなってしまったため、高校からは田舎の祖父母のもとで過ごすようになる
祖父母の趣味が散歩と和歌だった(山が近くにあるかもしれないから天気を読むのもちょっと得意になる)
なんて設定から前世SS始めて区切りがわからず終わりました。
前世の名前は望月満くんとかじゃないですかね。満月。名前負けかな。
都会の学校で女子のいじめを見て見ぬふりをしてしまったことを一生悔いて残りの人生過ごしたのかな~なんて思ってます。
夏になる度、自分が見捨てたあの子がチラつくことになるし責められる。あの子の方は別に何もしなかった彼のことをなんとも思ってないしその他大勢として認識していないと思うけどね。だからメンタルはやられがち。これは低SAN値高アイデア男。
それ以外は耳が良すぎるだけで普通の人みたいに暮らしてたのをイメージしてます。
でももしかしたら何度も似たような経験をしてきた人生かもしれない。
ほにという生き物、賢い生き物だから自分が(場合によっては関係する人を含む)無事に過ごすための立ち回りはきっと得意そうなので。
あの日何もしないで見てるだけ、を選択したのも彼なりの教室内での生存戦略だったと思う。それが良いことは別として。
だからこそ、式神としての十六夜は見て見ぬふりだけじゃいられなくなって一歩踏み出せるようになったのは前世よりも成長したところじゃなかろうか~なんて。まあ現世ではみんながいるからね!
▶とじる
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#空蝉 #十六夜
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「空蝉の如く」(作者:トドノツマリ海峡様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
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※シナリオ世界観読んでて式神の前世について記述があったところから派生した妄想
※ふんわりとしたいじめの話が入ってます
※でもあくまでチラ裏なので全体的にふんわりかつ消化不良で終わります
***
昔から耳が良かった。
ドライヤーや掃除機の音に対して突き刺さるような痛みを感じたり、電車や車のクラクションで心臓がギュッと縮こまってしまったり。とにかく不便で苦痛だった。
何よりも困るのは、人の“内緒話”を拾ってしまうこと。
「あの子には内緒だよ」
そこに込められている音が明るいものなら何も感じない。
けれど大抵はじっとりと重苦しいものばかりで。
勝手に拾ってしまっているのは自分の方だから、話をしているあの子たちからしたら僕の方がポッと出てきた羽虫だ。
でも、それでも。聞かされている僕からしたらコソコソ、ヒソヒソと囁く声が煩わしいものだった。
中学二年の夏。
クラスの誰かさんが言った。
「隣のクラスの……くん、あの子のことが……」
「えー!? そうなの?」
「しぃー! 静かに!」
誰にも聞かせないように、その誰かは僕に……ではなく別の誰かの耳元でそっと、紡いだ。
「だからさぁ、あの子にさ……」
次の時間は体育だから男女別の教室で着替えをする。
僕は男子だから隣のクラスで着替えなきゃいけなくて。
扉を開けば、あぁあの会話に出てきた彼もいる。
何となくその姿を眺めていれば視線が交わった。
「? どうかした?」
「──ううん、何でもない。ごめん」
僕にも君にも関係ない。そう、関係ないんだ。
彼女たちがこの後何をするのかなんて。
……関係ない、って思っていたんだけどな。
あの日の体育の後。
悪い顔をした誰かさんが「財布がない」と騒ぎ立てて。
何も知らないあの子の鞄からそれが出てきて。
みんなが疑いの視線をあの子に向けて。
「違うの」「私じゃない」そう言って泣く彼女を、僕は見ているしかできなくて。
暫くして先生があの子を連れて出て行って。
そのままあの子は、この教室に帰ってこなかった。
「彼女が、あの子の鞄に自分の財布を入れてたよ」
そう一言、言ってあげられたら、何か変わったのかな。
なんて。思ったところで僕にはどうすることもできない。
当事者じゃないから。本当に見ていたわけではないから。
──何よりも僕は、臆病だったから。
あの子に向けられる疑念の視線が自分に向くのが嫌だった。怖かった。だから見捨てた。
聞いたことに蓋をして、そこには何もいないのだと目を閉じた。
そうして気付けば教室からは一つ、席がなくなった。
「……」
ごめんなさい、と心の中で呟いても誰も聞きやしない。
ちゃんと声に出さなきゃ誰にも伝わらない。
結局、この言葉を音に乗せることはできずに新しい夏を迎えた。
***
ブォォと通り過ぎていく車。
ガタンゴトンと走る電車。
ミンミンと鳴くセミの声。
そこに混じって聞こえたグチャ、と何かが潰れた音。
あの音が何の音だったのかは深く考えないことにした。
あの日と同じように、蓋をした。
***
▶とじる
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耳が良すぎた男の子
中学までは都会に住んでいたが色々と辛くなってしまったため、高校からは田舎の祖父母のもとで過ごすようになる
祖父母の趣味が散歩と和歌だった(山が近くにあるかもしれないから天気を読むのもちょっと得意になる)
なんて設定から前世SS始めて区切りがわからず終わりました。
前世の名前は望月満くんとかじゃないですかね。満月。名前負けかな。
都会の学校で女子のいじめを見て見ぬふりをしてしまったことを一生悔いて残りの人生過ごしたのかな~なんて思ってます。
夏になる度、自分が見捨てたあの子がチラつくことになるし責められる。あの子の方は別に何もしなかった彼のことをなんとも思ってないしその他大勢として認識していないと思うけどね。だからメンタルはやられがち。これは低SAN値高アイデア男。
それ以外は耳が良すぎるだけで普通の人みたいに暮らしてたのをイメージしてます。
でももしかしたら何度も似たような経験をしてきた人生かもしれない。
ほにという生き物、賢い生き物だから自分が(場合によっては関係する人を含む)無事に過ごすための立ち回りはきっと得意そうなので。
あの日何もしないで見てるだけ、を選択したのも彼なりの教室内での生存戦略だったと思う。それが良いことは別として。
だからこそ、式神としての十六夜は見て見ぬふりだけじゃいられなくなって一歩踏み出せるようになったのは前世よりも成長したところじゃなかろうか~なんて。まあ現世ではみんながいるからね!
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#空蝉 #十六夜
「古書店街の橋姫」感想まとめ
過去に呟いていた感想をまとめました。
だいぶ勢いで書いていたので読みにくいところはあるかもしれません。
作品全体のネタバレがあります。ご注意ください。
水上!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(複雑な感情が入り混じった叫び)
誰ですか、私が水上好きそうって言ったフォロワーは。
まだ水上√しかしてないからわからないけどいまこの瞬間は大好きだよこんなん!!!!!!!!!!!!!!!!!!
あと私はループものが好きです。サンキュー、フォロワー。
水上√の感想の前にプレイ序盤であらすじを読み返してて、「彼らを掬うため神保町を奔走する。」と書かれていたのがすごい印象に残ってる。「救う」ではなくて「掬う」。金魚掬いの方のすくうなのか……って。「救い」と「掬い」の違い、ちゃんとあるんだろうな、と。
金魚で思い出した。最初水槽の水取り換えてたら水上に声をかけられて……の時、彼の傘が金魚の赤みたいだなと感じて、その後川に上がってきてしまったのを見てすごく嫌~~!となりました。それと個人的に何で水上、赤い傘なんだろうなって思っていたんだけど、途中で玉森が熱で倒れた時に水上が金魚に見えたくだりも思うと金魚ー水上ー傘を繋げて考えて勝手にふんふん……となりました。玉森にとっての金魚は水上なんかな、みたいなね、そんなふわふわとした感想。
そういえば途中で玉森の持つ傘が変わると立ち絵の傘も変わっている(と思う)のが細かいな~って思いました。まる。
話は変わって初めて橋姫の力で戻ってきた時の感想。
玉森の立ち絵見て「戻ってきた方の玉森、目の色黒いんだが」と壁打ちしてた。意味、あったな……。橋姫の話が出てきてなるほど~~~~!?ってめっちゃ言ってました。
それと目の話をするとどうしても浮かんでしまうのがさ、エンドのスチル……最初からエンドの話をするのはなんだかなとは思うんだけどね。
最後のスチルで水上の目の色が青いのを見てなんかもう階段から蹴り落された気持ちでした。自分のため、と口にしても結局玉森の原動力が水上のことを想ってのそれだという証明だったのが可愛いなと思うのと同時に嫌!!!!!!!!となってしまった。この嫌、は怖いの意味です。だって水上の目が青く光るってことはそれって……と考えて寝込みました。
ふとここまで書いて「救い」と「掬い」の違いを勝手に連想ゲームしてたんですが、前者だと玉森が水上のためを思って動いてしまうから”他者のため”になってしまうけど、後者はあくまでも自分が手の形を変えてすくい上げたら勝手にすくわれてくれる形になるから”自分のため”と言い張れるんじゃないか?と浮かべて、でも水上の目の色変わってたわ。駄目。おしまい。これは水上のためです~~~~~~~!と感想が一転二転三転しました。
前の私が寝込んだので別の話をしよう。
壁打ち読み返してて「また僕たちのこと、形にしてくださいね」って蛙男が言ってるの、すごく重いねって言ってて。実際に彼らは玉森が筆を取らなければ生まれなかった存在で、でもその元を辿ると玉森が見た過去に色と形を付けたもので……。蛙男……。この物語はフィクションなんかじゃなかった、を途中でわからせられてやっぱり寝込んだ。重みが変わった。
「蛙男読んでた川瀬のスチル好きなんだけどどんな感情があそこに詰まってるんだ」とか言ってたけどいまの私は胃が痛い。
そう、川瀬。あの人もなんだかんだで玉森に対して親愛の情(中身の色はひとまず置いておく)を滲ませてきていて要所要所でう~~~~~んとオタクが唸りました。水上√終えた時点で、水上と川瀬にだいぶパンチされたので川瀬√に行くのがいまから怖い、感情揺さぶられそうで。揺さぶられたら笑ってくれ。
あと不格好なおにぎり、好き。意外だなと思って。
水上が川瀬にキレる時「自分の価値観を人に押し付けるな」といつも言ってるな、と思ったのでこれはメモ。そんな押し付けていただろうか……とプレイヤーは勝手に思うけど、多分私が知らないだけ。
メモしてる中に「本当の友情とは何ですか」と書いてあったけどこれはなんの下りだったっけ……。「孤独を受け入れなさい」って話もあるから晴彦さんとの会話だろうか……。
プレイ中何度か「玉森の望む友情ってなんだ??????」を考えるなどしたけどメモに残ってないのでわからないし、水上と手を重ねた玉森の水上へのそれは友情(ただしその情は友人へのもの以外の何かをほのかに感じさせるもの)だなぁと思いました。わかんない、わかんないけど。
玉森→みんなへの「友情」とみんな→玉森への「情」、すれ違いピタゴラスイッチなんじゃないかなと思いながら進めてる。多分今後もそうなる。これ、私は川瀬の方を見て言ってます、私。絶対あの人……と口を開こうとして閉じました。まだ私は水上と玉森を味わっている途中なんですよ。やめろやめろ、そこで「帝都に行く!」と言い出した玉森とそれについて行く水上の思い出話を挟むでない。そんな、そんな、川瀬、この時どんな気持ちで……?と彼の√で言いそうになる話はやめるんだ!!!!!!!
「あまりにも大したことはない感想なんだけどびっくりしてひっくり返っちった時の🐶『○○○○!?????????????????????????』」
これはプレイ中にTwitterで叫んでいたセルフふせですが、「開眼した!?????????????????????????」が正解です。あまりにも大したことはないんだけどネタバレか……となってふせました。この後、ちょくちょく糸目!開眼!顔が好きで無理~~~~~とオタクが叫びます。叫びました。
でも最初にこれを言い始めた辺りの壁打ち見てると「水上のことがわかんない」って言ってるわ。わかる、わかんないよな。川瀬に「水上が自分に何も残さなかったことにショックを受けてる?」と言われたり、花澤に「水上がお前を必要としていない」と言われた時、玉森を貫通して私が勝手に苦しんでずっとわかんないよあいつ……としてました。玉森のことを死ぬほど愛してるんだなってことしかわからなくて頭抱えてた。
だから傘で表情を隠すな水上。オタク、傘というものは人の本心を隠すものであると捉える節があるので、傘のせいでちょくちょく水上の表情がわからないような描写入れられる度に暴れまわってました。
「俺を諦めてくれ」あまりにも嫌なので嫌(嫌)。でも水上が死ぬときのスチルとBGM、物凄く良いので嫌。最高。やだ~~~~~!!あの玉森が「嫌だよ、」と漏らしてしまうのも、別れの挨拶をしない水上が「さよならだ」と言うのも悲しくなってしまったあのループ。
「先が気になって気になって気になるから読むのに、完結していない玉森の物語を置いて死ぬのか、水上は」とキレ散らかしてごめん……。店主のこととか全然繋がってなかったからいま自分の壁打ちを見てめそめそしてる。
もうこの辺りから物語進めるのに忙しくて壁打ちの手が止まってたんだけど「水上のてるてる坊主」ってメモだけ残してた自分を蹴り飛ばしてます。そうだね、嫌すぎるね。
玉森看病シーン、スチルも好きなんだけど水上の声が優しくてあまりにも辛くなってしまった。
玉森の「お前が嘘つきでも良いよ。……私は馬鹿だから。きっと、騙し通せるさ」のセリフ、いま読んでてラストの方の水上の「お前にバレなければそれでよかったんだ」をふわふわ思い浮かべてしまった。帝大生じゃないことを玉森にバレたくないがために奮闘する水上、想像すると大変可愛いなと思う反面、彼自身は「天才の水上」を被っていないと玉森からの関心を失ってしまうと思ったりなどしていた辺りはこらこらこらとバタ足しました。
水上が「知っている問題には答えられて知らない問題には答えられない」の、すごくキャラクターとしての魅力を感じてました。後半になって彼は前世の記憶を保持している、という話が出てきた時もなるほど記憶力がすごいとふむふむしてた。ダメだ好きなんだってだけの話なんだけど感情が抽象的過ぎる。割愛。
店主と見ていく景色にあぁ、だよな……となったりしながら花澤~~~~!?としたり、待ってじゃあ店主の想い人って水上だったのでは!?としたり、カオルに対して「おじさん」として声をかける玉森の声~~~~!ととにかく騒いでいたのにもう本当に壁打ちする余裕がなくなってた。
水上√、固定で初回なのかなりすごくないですか??
選択肢なんて必要ない、だって1万年と2千年なんてもんじゃ足りないくらい前から愛してるもんな……とさせられてだな……。というかこの大きな愛を見せつけられた後に他の人の√に足を突っ込むのが正直私が一番ひっくり返って駄々こねそうなそれなので既に唸ってます。助けて。
個人的にあんまり前世の……というネタに釣られるタイプのオタクではないんだけれども、片想い歴と考えるとふぅんとします。可愛いね可哀そう……。
>改めての感想
水上、玉森に甘いし彼のことを想って突き放すし何も言わずに死んでいくのでオタクが、暴れん坊将軍になってしまうんですよ。逃げるな!!!!!!!!!!!!いや逃げてない、逃げてないんだって……。くそ……いいからもう玉森の傍にいてくれ……頼むから……と途中から何度も唸ってました。嫌すぎる。相手の生を望むが故の自己中心的な行動を私は愛と呼ぶので正直めちゃくちゃ好き。
玉森が物を語る横で水上が笑っていてくれればそれでいいから……とめそめそしていたら二人が誰にも何も言わずに帝都を飛び出したので盆ダンス披露したし「お前だけしか見ない」のあたりでアドレナリンがドバドバしました。
この二人、運命CPなんだろうなをヒシヒシと感じてる深夜4時です。嘘だろ????正直唸り足りないのですが一旦〆です。
全部通してからやっぱり水上が好きだ……と言い始めそうで少しだけ怖いです、私。
▶とじる
玉森
大きな括りとして成長型主人公だな、を強く感じました。
ダメな部分は色々持ち合わせていると思うけどそこの矯正じゃなくて、相手をどうしたいのか/どう思いたいのかといった自分の感情への向き合い方の成長……?を勝手に感じてました。多分これは蛙男という自己との対話の影響だったりするのかなとかふわふわ。水上√だけで絶対に語ってはいけないとわかってはいるけど、無知は罪を噛みしめたうえでどう動くかが見ていて楽しいキャラだなと思ってます。
それはそれとして、私というプレイヤーは基本的にプレイ中の出来事を主人公の目で見て感じたい/感じてしまうタイプなので、彼が友人の死に何を思ったのかを勝手に想像してしまってスリップダメージを受けました。
彼の描く世界というか、見ている世界、まだ私には見えていない側面がたくさんあるから他の人とのやり取りを経てそれも知っていければなと思ってます。
それと「にゃはは」と笑うの、あざといけど可愛いなと思ってます。可愛い。あと抱かれている時の反応も可愛い。罪。
水上
圧倒的後方彼氏面顔良男……許せない……好きだ……。
勢いで書いた感想の時にも言ったけど、最初にこの運命男の√を固定でぶつけてくるのあまりにもパンチが強い。これはまだ他の√を見てないため水玉のことしか知らないオタクの発言なので的外れな気はしているけど、他の男から見た水上という男、本人は別に嫌な奴ではないにしても玉森と関わるうえではとてつもなく嫌な男ですよ。嫌だよ私、玉森とこの男が揃っているところに割って入るの。いや、入りませんが……。
他の人の√、まだ行ったことないのであれなんですがどの√でもこれって水上の死が引き金に物語が動き出すのだとしたら私は寝込みます。こんにゃろ。今後どの√に行っても水上のことを想って泣いてしまう感情がここにある。死ぬな、水上。置いて行くな。
川瀬
私、川瀬と玉森の会話のテンポが死ぬほど好きなので一生二人でやんのやんのしていて欲しいなと思いました。
あと言葉の棘は大概だけど、玉森に対してのそれはまろさをほのかに感じました。まろさ?配慮?なんだ?こう、突き放す言葉ではないよね、というそれ。
でも勝手な印象として水上と川瀬なら川瀬の方が当て馬適正高いと思ってます、現状。水上√を歩いてて、ずっと川瀬は何を想ってこの二人を見てるんだ……と思うことが多かったので。あまりにも失礼な印象だな……。
彼の本心、過去、いまのお話、まだ全然見えてきていないから次それを浴びてぶっ倒れる予定です。嫌だ……負けたくない。
花澤
正直わからないところしかないんだけれども、国というか人というか、守りたいもののためにその枠に恐らく入っていそうな玉森(含む幼馴染……?)すらも捨てられるタイプなんだなという印象。いや、大事なもののためにすべてを捨てられるのは多分みんなそうなんだけど、水上√を眺めていた感想としては花澤が飛びぬけてそれができてしまいそう。次点で水上。
本人はもちろん、川瀬や博士とのやり取りや関係性が大変気になるのでこの後が怖いです。怯え。
あと序盤でカオルに殺された時私はみぃみぃ叫びました。死ぬな。
博士
水上√中盤の壁打ち「博士がいまは癒しに思えるけど攻略対象の一人だと思うと癒しではない(ない)」
エキセントリックというかぶっ飛んだところはあるけれど、想像していたよりも素直なタイプな気がしてます。まあ癒しかと言われると首を傾げるんですが。
「僕を待つ誰かに、見つけて貰いたくて」の意図をちゃんと掴みたいなぁ、がいまの感情です。
カオル
大きな子ども、という概念にオタクは勝手に転がります。
正直どんな感情を抱けばいいかわからない複雑な気持ち。でも水上√での彼が少しでも生きやすくあればいいなと願ってます。
え、彼も攻略対象なんですか!???????(疑似)親子ですよ!?
▶とじる
水上の後にやりたくない~~~~~ってずっとフォロワーに泣きついてました。だってこの男、絶対玉森のこと好きじゃん!……嫌だよ負けたくない……負けそう。
とか言いながら川瀬の面を拝みにいったオタクの感想です。
一度エンドを迎えてプレイヤーは、自分から相手に近付いてその顔を見るようになった玉森を見てしまっているせいで、現時点で「玉森ィ!!!!!!」となるポイントが多すぎて暴れ散らかしてる。どうして君は!!もう!!の気持ちです。
川瀬√、川瀬を傷付けたくないよ私は……の気持ちを持ちながらずっとプレイしていたんだけど、ちょくちょく水上で感情が忙しくなる。前世(前√)の男に釣られるな?無理だよ……。
川瀬√なのに水上のことを話し出しそうだから先に話してもいい?話すね。
水上、てるてる坊主に、なってくれるな。いや、家行ったら首吊ってたの嫌だった。嫌すぎ。
あとこれは玉森なんだけど、愛って、なんだと思う?と軽率に言ってくれるな。大馬鹿者は君のことだよ!!水上もそれに対してサラッと答えるな。ばか、片想いも愛なんだよ!!!!
玉森が自分や誰かのために走り回ることで靴がどんどん汚れていくのを感じて私はずっと空を眺めてしまっています。靴……。
なんだろう、川瀬のことを追いかけながらもどうしたって水上のことをチラチラと視線で追ってしまう気持ちがここにある。
言葉は毒にも薬にもなる話、そのまんまこの物語のことだと私は現状感じてるので……。この言葉、口から出す一言だけじゃなくて音にはならない文字や行動のことも言葉だと私は思っているのでそれら含めて、玉森の一挙手一投足全てが毒であり薬……。これはふと、玉森が水上に「万回死んだし。万回殺された…「私」によってな」って言ってたことを思い出して寝込んだ私。万回死ねも芋づる式に出てきたのでおしまい。
これは川瀬のスチル見てた感想なんだけど、カオルに折り畳まれちゃったのを見た時は寝込みそうになった。寝込んだ。川瀬はまだ死に顔スチル出てなかったもんなと、ぼぉっと考える気持ちと、なんで奴が殺されねばならぬのだの気持ちに挟まれてました。それとやっぱり水上の死に際および死体スチル、どれもこれも綺麗だよと思わされてしまった。
過去の私が「店主、水上のことをできるだけ優しく命を絶ってやろうとしてるの本当に……。この野郎、お前の愛、痛いし辛いよ……」と壁打ちしてたけど本当に、自死を選ばせるって、愛だよ……嫌すぎる。
川瀬√終わった後に手帳に増えていた店主の項目を呼んだ私「やっぱり恋慕抱いてんじゃないか!!!!!!!!!!!!!!!」」
知ってたけど、知ってたけど!!!!水上√でもうわかってはいたけれど!!それをこうしてプロフィールとしてお出しされると唸ることしかできなかったし、現在の玉森の気持ちが水上と川瀬、どちらに傾くかで店主がふぅん?と思う感情の色が違うのに鉛筆投げ飛ばしそうになりました。
そろそろ川瀬の話します。
川瀬、ズルい男か!?って思って殴り込みに行ったら違う、ズルいのは玉森の方だよ、と泣きながら帰ってくる羽目になりました。悔しい。でも川瀬√の玉森という存在、あまりにも罪。許せない。
序盤?序盤って言い方が適切かわからないけど、川瀬の「君は俺と……どんな関係になりたかった?」という言葉に、とてももにゃんとした顔をした。どんな関係、と言われて玉森を見た時に「友達」の二文字しか浮かばなくて駄々をこねたいい年した大人です。笑ってください。
しかもこのセリフ、後半でも再来したから本当に言葉を失うんだ……私が勝手にごめんって泣き始めるからダメですよ。
だって川瀬が求めている愛の形と現時点での玉森が求めて差し出せる愛の形って、違うじゃん。違うんだ、愛してはいるんだ。でもそれって……と思うことしかできなくて。
もしかしたら√が終わった後、私が見れないだけで形は変わるかもしれないんだけれども、それでもこんなのって……と勝手に苦しみます。オタクなので。
ただ希望を持っているオタクは、玉森は川瀬のことを「美しい」と思っているんだよ!!!!なぁ!!!!と拡声器使って耳元で吠えてます。
「君にも好きって、言われたかった」の一言から純度100%の愛を感じてしまって、ここ読んでたときずっと私はめそめその気持ちになっており……。
そこからの「好きだぞ、川瀬」からのあれは、さ、玉森……。
川瀬が手を伸ばすことをわかっていてそれをするのか!!!!の気持ちと、え、この絵面最高では!?の気持ちで戦って決着が付いていないです。また感情バトルしてる。
玉森と店主の幻想バトル、すっごいワクワクしてしまった。それどころじゃない状況ではあったけど。スチルどれも綺麗だったし、とにかく楽しかった……。
あとその後二人水の中で首を絞め合うあのスチル、あのスチル!!あれ、とても、綺麗で、綺麗で……。
一人にしないために首に手をかける玉森~~~~!?寝込み。
幻想から戻ってきてからのスチルも良かった。でも川瀬、君に青い瞳は似合わないよ……とここでもオタクはめそめそしてた。
川瀬√の間、めそめそしかしてない気がしてきた。
悪人は偽善者じゃなければ救えないなら問題ないな、だって玉森は善人じゃないし!とゴリゴリ思うなどしたオタク。
私、共犯者という関係性、大変好きです。そんなの唯一無二の関係性じゃん!となるので。本当に助かった。でも玉森お前、お前!!!!!!!!
>改めての感想
川瀬、思っていた以上に素直でいいなと思わされました。これは敗北宣言です。
あとやはり玉森と川瀬の会話は見ていてすごく面白いというか、仲が良いなを思わされました。個人的に。
ただ、こうして言葉を音にして伝えているのに、なんでこんなすれ違いピタゴラスイッチするんだよ玉森……となる気持ちが個人的に多かった√ですね。どうして……?
愛って、なんだろう……と言いながらエンディングに入って大の字になってます。多分この√、またやります。
▶とじる
始める前にOP見直してたんだけど、赤い糸っぽ~いって思ってた赤い線、赤い糸なんかじゃなくて水上のてるてる坊主の縄じゃん!!嫌すぎる!?ってしました。これは√3つ目にしてようやく気が付いたオタクでした。節穴の目。
玉森がそうであるようにプレイヤーの私も花澤が出てきてくれた時の安心感が物凄くて。他√やループ内でどうして……!と思うようなことをされても、それでも任せろと言ってくれる花澤に頼りたくなってしまうんだよなぁ。
と言ってる口で私は、憧憬は時として大きな枷になるんだよ!!とも言うので忙しい。「こんな俺にしたのは、お前だぞ玉森」の一言があまりにも重すぎる√だよ……。
前の√の男を次の√でうまい具合に魅せてくれるものだからうわ~~~~~~~んとなる。これは花澤√なのに川瀬!!!!!!!!と叫んでいたオタク。
「俺と氷川どっちが好き?」と「君と俺との関係を壊したくなかった」に地団駄してます。
おい玉森、どうしてお前はいつも川瀬の愛の上でタップダンスを……!?
二人+二人の話を聞いた時、川瀬から見たら確かに「水上と玉森」+「自分と花澤」にはなるだろうけど、水上や花澤からしたらまたこの組み合わせとか見え方違って見えるんだよなと思うなど。これはいま、玉森の中に自分がいなかったと言う花澤を浮かべて嫌になりました。どうして?
「友情とはすなわち、傷付けられないための予防線にしかすぎん」の話の後に「私にとって花澤は、親友でしかない。」とか「花澤のきもちを受け止めれば、私は。彼の友では居られなくなってしまう。」が来るのあ~~~~玉森……ってなる部分で転がってる。これまで秘められていた大きな感情を見たうえで、それでも親友なのだと定義されるのを見て枕を齧っています、いま。玉森のこういうところ、本当に残酷だよ。
花澤、どうして……の気持ちと本当に真面目で生きにくいタイプの人なんだな、という気持ちに襲われました。不器用というよりも生きにくい、だよ君のそれ。ここまで来たらもう止まれないのが伝わってしまうからため息しか出せない。
エンディング、まさかの紀元前で最初はびっくりしちゃったけど、ここまでしないと花澤を掬うことはできないんだと思わされて。元の世界のままだと花澤のしがらみはぐるぐる巻きのままだしな……。
友を手にかけてしまったり他にも積み重ねている罪をなかったこと(見捨てる)にせず、すべて背負わせたうえで一緒に地獄に堕ちるの、自分が狂わせてしまった花澤という男に捧げる玉森なりの愛の返し方だな……。
「冒険するほか、ないだろう」の一言で少しだけすくわれた気持ちがある。せめてこの先の花澤が花澤として生きやすくあってほしい。
エンド曲が水上と同じなんだ~ってところにふんふんしてたオタク。川瀬がOP曲と同じでびっくりしてたので、選曲理由あるのかな~どうなんだろう?この時点での予想は「玉森の物語に惚れている人」でした。生かされる/狂わされる人の図。
博士√終わった後だと違うかな~と考え直したりなどはしたからあくまでも花澤√直後感想でした。「eyes only」好き曲です。
>ここから下はどうにもまとめられなかった花澤√中の壁打ち
花澤、眼鏡似合うじゃん……。
ウキハシっていうと源氏物語では?→源氏物語じゃん!!
あ!?手帳の表紙こんなんだったっけ!??待てじゃあ、パッケージで玉森が持ってたのってこれ。真言宗のことは全然詳しくないんだよな。空海?
梅が好きなんだな水上。あ~~~梅と鶯……。
水上に生きていて良かったと思われる立場に立ってしまい狂ってしまった。傘もささずに走って川瀬の家まで走ってきたその姿にめそめそしてる。オタク、水上に弱すぎる。
水上、死ぬな!!!!死んだ!!!!
え!?なんで川瀬も殺した!!!!!やめろよ!!なんでだよ!!!!!!!泣くぞ!?
興奮以前にしおれたいぬたろうになってしまう濡れ場、久々だな……(遠い目)
博士、友情に対してあまりにも真摯で好き。残していくのがすごく申し訳ない。
やっぱり玉森の望む友人の形を現時点で一番提供できるのって博士だと思うよ……。
Extraの所持品に手帖追加されてら。
そういえば天の川の描写、花澤の時ってなかった気がする。記憶違いかもしれんが。
変わらぬ日常を送るには、水上の存在は不可欠であると思ってる玉森よ……。
▶とじる
自殺を理解して涙する玉森見ると嫌!!!!!!!!!!!!!!!!!馬鹿!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!水上のばーーーーーーーーーーか!!!!!!!!!!!!としてしまうのですが、皆様はいかがでしょうか。
博士√の感想の頭に水上への威嚇を持ってくるのはどうなんだろ。でもさ「さよならだ」すら言わずに死んだ男のこと、許せないんだわ。
それと私、ここの博士のセリフ好きで。
「正直ではいられない人は……みな悪なのですか、」
「どうかわかってあげてください、死ぬより恐ろしい現実が、彼の中にあったこと……!」
ここ、ここ。すごいプレイ中にしおしおになりながら聞いてた。
博士にそう言われるとそうだね、と体育座りにならざるをえない。
でも私は川瀬の「残された奴の事も考えない自己愛者に、かけてやる言葉もないね」の一言に首を縦に振りまくってしまった人間なので……。水上の気持ちを汲んだうえで嫌だよ!!!!!と叫びます。ごめん。
博士√、あまりにもストレートに楽しんでしまったがゆえに壁打ちがほとんどなくていまの私が文句を言っているんですが、この√で好きだなぁと思ったのはこれまで置いていかれる/残される側としての面が強く感じられた玉森が、置いて行く側として描かれてる部分ですね。
これまでもそれぞれのループに飛ぶごとに前のループを置いていってしまっているので置いて行く側ではあったんですが、明確に「お前はこの博士を一人置いて行くんだぞ」と提示されたので唸りました。
置いていくことになってしまった博士のことを想うと胸が痛い。すごく痛い。水上と自分の何が違うんだ、と言われて一旦画面から目を離したもん。
(一途で優しいのは二人ともそうだけど、玉森からの言葉をそこで望むのがきっと水上と博士の違いなんだよな……と少し思う)
壁打ちでも博士…………!!しか言えんくなってた生き物でした。大丈夫だよ私、最後は個人的に一番ハッピーだから。安心して進めるんだ。
「私は……お前が好きみたいだ」
「ずっと、お前が好きだった」
解散………………!!!!!!!!もう僕は故郷の犬小屋に籠ります。店主と玉森と水上の感情、本当に……。
「僕を待つ誰かに、見つけて貰いたくて」と言ってた博士に「僕を見つけてくれて、ありがとうございます」と(別個体の博士とはいえ)言われるこの構図、好き。オタク、好き!!
玉森のモノローグの「こんな私を、見つけてくれて」も含めてこの辺りのセリフ超好き~~!?ってひっくり返ってしまった。
博士√は博士含めてみんなの一言一言があ~好きだなとさせられるのが多かったな、こう見ると。
博士と玉森の濡れ場を見た僕「スケベだ(スケベだ)!?」
♡目可愛すぎて泣いちゃった……。橋姫、全体的にウルトラハッピースケベ!って感じの濡れ場は少ないからニコニコしてしまった。
▶とじる
カオルも攻略対象なんだよなぁ……と不思議な気持ちでプレイしてたし、花澤と博士の√を終えた勢いで始めたからそんなに壁打ちはしてなかった。でも好きだな、この終わり。
途中までは水上√をなぞっていくんだ……とポチポチしながら、まあでも一番玉森と店主・カオルの距離が近付いて心を寄せられたのは水上との未来を望んだ時くらいだったもんなと思いました。
急に撮影だって話が出てからの色んなキャラたちがみんな集合してやんややんやと楽し気(……?)に話してるのを見て、これ絶対夢だよ……覚めたくなさすぎる……と唸るオタクになりました。
ここまでで考えてた可能性としては、そもそも全員が登場人物で誰一人現実にいなかったんだ……みたいのだったんですが当たらず遠からず。幼馴染の存在は確かに在ったのだけれども既に故人でしたね、なはは……。
店主が三人をてるてる坊主にしたの、本当に本当に覚悟がキマッてしまった世界の店主だったんだなと。殺せなかった店主もいたのをプレイヤーは知っているからこそしょっぱい気持ちで眺めてました。
カオルとおじさんもとい玉森の二人生活、穏やかで寂しくて優しいので好き、っていう語彙のない感想を抱きつつスケベがスケベだったので盆踊りしてます。なんだかんだ押しに弱い玉森……。
この√においてはここにたどり着くまでのすべてが玉森によって描かれたお話だった、というのはすごく寂しいけれど良いなというか。玉森が幼馴染三人を形作るにおいて純愛小説・探偵小説・冒険小説を基にしているというのが好きですね。もしも彼らがこうであれば……にそれらを選ぶんだなぁ、玉森は。
孤独だからこそ物語というおっきな箱庭で過ごしていた玉森が、現実の存在であるひとりぼっちのカオルを置いていけなくて同じ時を過ごすことを選んだのも踏まえて、これまでの√は別枠なんだ~としみじみ思いました。
▶とじる
橋姫、面白くてサクサク進めてしまったので終わった後もう終わりなんですか!?寂しい~~~~!!って転がってました。
想像以上に人と人との感情のこんがらがり方が素晴らしくて……とにかく愉快で苦しくて美味しかったです。
みんながみんな違う方向を向いていて、でも同じ人を愛していて。ただその人が向く先は自分じゃなくて……で√を移るごとにプレイヤーがすっころんで駄々をこねる羽目になりました!
>全部終わったうえで、改めて各キャラへのほにょほにょ
玉森
どうしようもないところ、無知がゆえに人を傷付けているところ、逃げを選んでしまうところ、「まったく、仕方ないな」と思わされるところ、決めてから行動に移せるところ、諸々全部ひっくるめて可愛い主人公で好きです。
玉森の青さは良くも悪くも周囲を巻き込むし狂わせるけど、だからこそすくわれるものもあるのがズルくていいなぁ。勝てない。
水上
片想いも愛なんだよ、ばか。好きだ、幸せになれ。
玉森という鉢の中で息してる金魚。鉢って中に生き物がいるからこそ機能するものだからね。
散々これまで語ってきたので同じことしか言えないオタクです。
やっぱり水上ズルくない?許せない。
川瀬
拙僧、好きな相手の傍にいる報われない気持ちを抱えた男が好き侍。あ~~~~~~~~もう!川瀬!!!!彼の√でも唸ったし、他の人の√でも唸った。唸らされた。
個人的一生玉森の傍にいてくれる男ランキング1位。
幸せになれ。
花澤
玉森と並んで人間を感じさせられた人でしたね……。
正しく在れ、って難しいのにそれに応えようとしてしまう彼は本当に見ていて一番ままらない気持ちにさせられたな……健やかに生きて欲しい。
氷川
博士、本当に素直で真っすぐで好きだな。
決して真っ白な人間ではないんだけど純粋さを感じさせられて良い~~。
あと♡目、可愛い。可愛い…………ッ!!!!
カオル
博士が純粋ならカオルは無垢だな~と思うオタク。
玉森と二人でほのぼの過ごして欲しい気持ちにさせれてる。
犬っぽいところが可愛い。玉森と並べると猫に育てられた大型犬……。
ずっとやろうやろうと思っていたけどまとまった時間が取れず……だったのでGWに勢いでプレイで来て良かった。
面白い作品だった!
▶とじる
過去に呟いていた感想をまとめました。
だいぶ勢いで書いていたので読みにくいところはあるかもしれません。
作品全体のネタバレがあります。ご注意ください。
水上!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(複雑な感情が入り混じった叫び)
誰ですか、私が水上好きそうって言ったフォロワーは。
まだ水上√しかしてないからわからないけどいまこの瞬間は大好きだよこんなん!!!!!!!!!!!!!!!!!!
あと私はループものが好きです。サンキュー、フォロワー。
水上√の感想の前にプレイ序盤であらすじを読み返してて、「彼らを掬うため神保町を奔走する。」と書かれていたのがすごい印象に残ってる。「救う」ではなくて「掬う」。金魚掬いの方のすくうなのか……って。「救い」と「掬い」の違い、ちゃんとあるんだろうな、と。
金魚で思い出した。最初水槽の水取り換えてたら水上に声をかけられて……の時、彼の傘が金魚の赤みたいだなと感じて、その後川に上がってきてしまったのを見てすごく嫌~~!となりました。それと個人的に何で水上、赤い傘なんだろうなって思っていたんだけど、途中で玉森が熱で倒れた時に水上が金魚に見えたくだりも思うと金魚ー水上ー傘を繋げて考えて勝手にふんふん……となりました。玉森にとっての金魚は水上なんかな、みたいなね、そんなふわふわとした感想。
そういえば途中で玉森の持つ傘が変わると立ち絵の傘も変わっている(と思う)のが細かいな~って思いました。まる。
話は変わって初めて橋姫の力で戻ってきた時の感想。
玉森の立ち絵見て「戻ってきた方の玉森、目の色黒いんだが」と壁打ちしてた。意味、あったな……。橋姫の話が出てきてなるほど~~~~!?ってめっちゃ言ってました。
それと目の話をするとどうしても浮かんでしまうのがさ、エンドのスチル……最初からエンドの話をするのはなんだかなとは思うんだけどね。
最後のスチルで水上の目の色が青いのを見てなんかもう階段から蹴り落された気持ちでした。自分のため、と口にしても結局玉森の原動力が水上のことを想ってのそれだという証明だったのが可愛いなと思うのと同時に嫌!!!!!!!!となってしまった。この嫌、は怖いの意味です。だって水上の目が青く光るってことはそれって……と考えて寝込みました。
ふとここまで書いて「救い」と「掬い」の違いを勝手に連想ゲームしてたんですが、前者だと玉森が水上のためを思って動いてしまうから”他者のため”になってしまうけど、後者はあくまでも自分が手の形を変えてすくい上げたら勝手にすくわれてくれる形になるから”自分のため”と言い張れるんじゃないか?と浮かべて、でも水上の目の色変わってたわ。駄目。おしまい。これは水上のためです~~~~~~~!と感想が一転二転三転しました。
前の私が寝込んだので別の話をしよう。
壁打ち読み返してて「また僕たちのこと、形にしてくださいね」って蛙男が言ってるの、すごく重いねって言ってて。実際に彼らは玉森が筆を取らなければ生まれなかった存在で、でもその元を辿ると玉森が見た過去に色と形を付けたもので……。蛙男……。この物語はフィクションなんかじゃなかった、を途中でわからせられてやっぱり寝込んだ。重みが変わった。
「蛙男読んでた川瀬のスチル好きなんだけどどんな感情があそこに詰まってるんだ」とか言ってたけどいまの私は胃が痛い。
そう、川瀬。あの人もなんだかんだで玉森に対して親愛の情(中身の色はひとまず置いておく)を滲ませてきていて要所要所でう~~~~~んとオタクが唸りました。水上√終えた時点で、水上と川瀬にだいぶパンチされたので川瀬√に行くのがいまから怖い、感情揺さぶられそうで。揺さぶられたら笑ってくれ。
あと不格好なおにぎり、好き。意外だなと思って。
水上が川瀬にキレる時「自分の価値観を人に押し付けるな」といつも言ってるな、と思ったのでこれはメモ。そんな押し付けていただろうか……とプレイヤーは勝手に思うけど、多分私が知らないだけ。
メモしてる中に「本当の友情とは何ですか」と書いてあったけどこれはなんの下りだったっけ……。「孤独を受け入れなさい」って話もあるから晴彦さんとの会話だろうか……。
プレイ中何度か「玉森の望む友情ってなんだ??????」を考えるなどしたけどメモに残ってないのでわからないし、水上と手を重ねた玉森の水上へのそれは友情(ただしその情は友人へのもの以外の何かをほのかに感じさせるもの)だなぁと思いました。わかんない、わかんないけど。
玉森→みんなへの「友情」とみんな→玉森への「情」、すれ違いピタゴラスイッチなんじゃないかなと思いながら進めてる。多分今後もそうなる。これ、私は川瀬の方を見て言ってます、私。絶対あの人……と口を開こうとして閉じました。まだ私は水上と玉森を味わっている途中なんですよ。やめろやめろ、そこで「帝都に行く!」と言い出した玉森とそれについて行く水上の思い出話を挟むでない。そんな、そんな、川瀬、この時どんな気持ちで……?と彼の√で言いそうになる話はやめるんだ!!!!!!!
「あまりにも大したことはない感想なんだけどびっくりしてひっくり返っちった時の🐶『○○○○!?????????????????????????』」
これはプレイ中にTwitterで叫んでいたセルフふせですが、「開眼した!?????????????????????????」が正解です。あまりにも大したことはないんだけどネタバレか……となってふせました。この後、ちょくちょく糸目!開眼!顔が好きで無理~~~~~とオタクが叫びます。叫びました。
でも最初にこれを言い始めた辺りの壁打ち見てると「水上のことがわかんない」って言ってるわ。わかる、わかんないよな。川瀬に「水上が自分に何も残さなかったことにショックを受けてる?」と言われたり、花澤に「水上がお前を必要としていない」と言われた時、玉森を貫通して私が勝手に苦しんでずっとわかんないよあいつ……としてました。玉森のことを死ぬほど愛してるんだなってことしかわからなくて頭抱えてた。
だから傘で表情を隠すな水上。オタク、傘というものは人の本心を隠すものであると捉える節があるので、傘のせいでちょくちょく水上の表情がわからないような描写入れられる度に暴れまわってました。
「俺を諦めてくれ」あまりにも嫌なので嫌(嫌)。でも水上が死ぬときのスチルとBGM、物凄く良いので嫌。最高。やだ~~~~~!!あの玉森が「嫌だよ、」と漏らしてしまうのも、別れの挨拶をしない水上が「さよならだ」と言うのも悲しくなってしまったあのループ。
「先が気になって気になって気になるから読むのに、完結していない玉森の物語を置いて死ぬのか、水上は」とキレ散らかしてごめん……。店主のこととか全然繋がってなかったからいま自分の壁打ちを見てめそめそしてる。
もうこの辺りから物語進めるのに忙しくて壁打ちの手が止まってたんだけど「水上のてるてる坊主」ってメモだけ残してた自分を蹴り飛ばしてます。そうだね、嫌すぎるね。
玉森看病シーン、スチルも好きなんだけど水上の声が優しくてあまりにも辛くなってしまった。
玉森の「お前が嘘つきでも良いよ。……私は馬鹿だから。きっと、騙し通せるさ」のセリフ、いま読んでてラストの方の水上の「お前にバレなければそれでよかったんだ」をふわふわ思い浮かべてしまった。帝大生じゃないことを玉森にバレたくないがために奮闘する水上、想像すると大変可愛いなと思う反面、彼自身は「天才の水上」を被っていないと玉森からの関心を失ってしまうと思ったりなどしていた辺りはこらこらこらとバタ足しました。
水上が「知っている問題には答えられて知らない問題には答えられない」の、すごくキャラクターとしての魅力を感じてました。後半になって彼は前世の記憶を保持している、という話が出てきた時もなるほど記憶力がすごいとふむふむしてた。ダメだ好きなんだってだけの話なんだけど感情が抽象的過ぎる。割愛。
店主と見ていく景色にあぁ、だよな……となったりしながら花澤~~~~!?としたり、待ってじゃあ店主の想い人って水上だったのでは!?としたり、カオルに対して「おじさん」として声をかける玉森の声~~~~!ととにかく騒いでいたのにもう本当に壁打ちする余裕がなくなってた。
水上√、固定で初回なのかなりすごくないですか??
選択肢なんて必要ない、だって1万年と2千年なんてもんじゃ足りないくらい前から愛してるもんな……とさせられてだな……。というかこの大きな愛を見せつけられた後に他の人の√に足を突っ込むのが正直私が一番ひっくり返って駄々こねそうなそれなので既に唸ってます。助けて。
個人的にあんまり前世の……というネタに釣られるタイプのオタクではないんだけれども、片想い歴と考えるとふぅんとします。可愛いね可哀そう……。
>改めての感想
水上、玉森に甘いし彼のことを想って突き放すし何も言わずに死んでいくのでオタクが、暴れん坊将軍になってしまうんですよ。逃げるな!!!!!!!!!!!!いや逃げてない、逃げてないんだって……。くそ……いいからもう玉森の傍にいてくれ……頼むから……と途中から何度も唸ってました。嫌すぎる。相手の生を望むが故の自己中心的な行動を私は愛と呼ぶので正直めちゃくちゃ好き。
玉森が物を語る横で水上が笑っていてくれればそれでいいから……とめそめそしていたら二人が誰にも何も言わずに帝都を飛び出したので盆ダンス披露したし「お前だけしか見ない」のあたりでアドレナリンがドバドバしました。
この二人、運命CPなんだろうなをヒシヒシと感じてる深夜4時です。嘘だろ????正直唸り足りないのですが一旦〆です。
全部通してからやっぱり水上が好きだ……と言い始めそうで少しだけ怖いです、私。
▶とじる
玉森
大きな括りとして成長型主人公だな、を強く感じました。
ダメな部分は色々持ち合わせていると思うけどそこの矯正じゃなくて、相手をどうしたいのか/どう思いたいのかといった自分の感情への向き合い方の成長……?を勝手に感じてました。多分これは蛙男という自己との対話の影響だったりするのかなとかふわふわ。水上√だけで絶対に語ってはいけないとわかってはいるけど、無知は罪を噛みしめたうえでどう動くかが見ていて楽しいキャラだなと思ってます。
それはそれとして、私というプレイヤーは基本的にプレイ中の出来事を主人公の目で見て感じたい/感じてしまうタイプなので、彼が友人の死に何を思ったのかを勝手に想像してしまってスリップダメージを受けました。
彼の描く世界というか、見ている世界、まだ私には見えていない側面がたくさんあるから他の人とのやり取りを経てそれも知っていければなと思ってます。
それと「にゃはは」と笑うの、あざといけど可愛いなと思ってます。可愛い。あと抱かれている時の反応も可愛い。罪。
水上
圧倒的後方彼氏面顔良男……許せない……好きだ……。
勢いで書いた感想の時にも言ったけど、最初にこの運命男の√を固定でぶつけてくるのあまりにもパンチが強い。これはまだ他の√を見てないため水玉のことしか知らないオタクの発言なので的外れな気はしているけど、他の男から見た水上という男、本人は別に嫌な奴ではないにしても玉森と関わるうえではとてつもなく嫌な男ですよ。嫌だよ私、玉森とこの男が揃っているところに割って入るの。いや、入りませんが……。
他の人の√、まだ行ったことないのであれなんですがどの√でもこれって水上の死が引き金に物語が動き出すのだとしたら私は寝込みます。こんにゃろ。今後どの√に行っても水上のことを想って泣いてしまう感情がここにある。死ぬな、水上。置いて行くな。
川瀬
私、川瀬と玉森の会話のテンポが死ぬほど好きなので一生二人でやんのやんのしていて欲しいなと思いました。
あと言葉の棘は大概だけど、玉森に対してのそれはまろさをほのかに感じました。まろさ?配慮?なんだ?こう、突き放す言葉ではないよね、というそれ。
でも勝手な印象として水上と川瀬なら川瀬の方が当て馬適正高いと思ってます、現状。水上√を歩いてて、ずっと川瀬は何を想ってこの二人を見てるんだ……と思うことが多かったので。あまりにも失礼な印象だな……。
彼の本心、過去、いまのお話、まだ全然見えてきていないから次それを浴びてぶっ倒れる予定です。嫌だ……負けたくない。
花澤
正直わからないところしかないんだけれども、国というか人というか、守りたいもののためにその枠に恐らく入っていそうな玉森(含む幼馴染……?)すらも捨てられるタイプなんだなという印象。いや、大事なもののためにすべてを捨てられるのは多分みんなそうなんだけど、水上√を眺めていた感想としては花澤が飛びぬけてそれができてしまいそう。次点で水上。
本人はもちろん、川瀬や博士とのやり取りや関係性が大変気になるのでこの後が怖いです。怯え。
あと序盤でカオルに殺された時私はみぃみぃ叫びました。死ぬな。
博士
水上√中盤の壁打ち「博士がいまは癒しに思えるけど攻略対象の一人だと思うと癒しではない(ない)」
エキセントリックというかぶっ飛んだところはあるけれど、想像していたよりも素直なタイプな気がしてます。まあ癒しかと言われると首を傾げるんですが。
「僕を待つ誰かに、見つけて貰いたくて」の意図をちゃんと掴みたいなぁ、がいまの感情です。
カオル
大きな子ども、という概念にオタクは勝手に転がります。
正直どんな感情を抱けばいいかわからない複雑な気持ち。でも水上√での彼が少しでも生きやすくあればいいなと願ってます。
え、彼も攻略対象なんですか!???????(疑似)親子ですよ!?
▶とじる
水上の後にやりたくない~~~~~ってずっとフォロワーに泣きついてました。だってこの男、絶対玉森のこと好きじゃん!……嫌だよ負けたくない……負けそう。
とか言いながら川瀬の面を拝みにいったオタクの感想です。
一度エンドを迎えてプレイヤーは、自分から相手に近付いてその顔を見るようになった玉森を見てしまっているせいで、現時点で「玉森ィ!!!!!!」となるポイントが多すぎて暴れ散らかしてる。どうして君は!!もう!!の気持ちです。
川瀬√、川瀬を傷付けたくないよ私は……の気持ちを持ちながらずっとプレイしていたんだけど、ちょくちょく水上で感情が忙しくなる。前世(前√)の男に釣られるな?無理だよ……。
川瀬√なのに水上のことを話し出しそうだから先に話してもいい?話すね。
水上、てるてる坊主に、なってくれるな。いや、家行ったら首吊ってたの嫌だった。嫌すぎ。
あとこれは玉森なんだけど、愛って、なんだと思う?と軽率に言ってくれるな。大馬鹿者は君のことだよ!!水上もそれに対してサラッと答えるな。ばか、片想いも愛なんだよ!!!!
玉森が自分や誰かのために走り回ることで靴がどんどん汚れていくのを感じて私はずっと空を眺めてしまっています。靴……。
なんだろう、川瀬のことを追いかけながらもどうしたって水上のことをチラチラと視線で追ってしまう気持ちがここにある。
言葉は毒にも薬にもなる話、そのまんまこの物語のことだと私は現状感じてるので……。この言葉、口から出す一言だけじゃなくて音にはならない文字や行動のことも言葉だと私は思っているのでそれら含めて、玉森の一挙手一投足全てが毒であり薬……。これはふと、玉森が水上に「万回死んだし。万回殺された…「私」によってな」って言ってたことを思い出して寝込んだ私。万回死ねも芋づる式に出てきたのでおしまい。
これは川瀬のスチル見てた感想なんだけど、カオルに折り畳まれちゃったのを見た時は寝込みそうになった。寝込んだ。川瀬はまだ死に顔スチル出てなかったもんなと、ぼぉっと考える気持ちと、なんで奴が殺されねばならぬのだの気持ちに挟まれてました。それとやっぱり水上の死に際および死体スチル、どれもこれも綺麗だよと思わされてしまった。
過去の私が「店主、水上のことをできるだけ優しく命を絶ってやろうとしてるの本当に……。この野郎、お前の愛、痛いし辛いよ……」と壁打ちしてたけど本当に、自死を選ばせるって、愛だよ……嫌すぎる。
川瀬√終わった後に手帳に増えていた店主の項目を呼んだ私「やっぱり恋慕抱いてんじゃないか!!!!!!!!!!!!!!!」」
知ってたけど、知ってたけど!!!!水上√でもうわかってはいたけれど!!それをこうしてプロフィールとしてお出しされると唸ることしかできなかったし、現在の玉森の気持ちが水上と川瀬、どちらに傾くかで店主がふぅん?と思う感情の色が違うのに鉛筆投げ飛ばしそうになりました。
そろそろ川瀬の話します。
川瀬、ズルい男か!?って思って殴り込みに行ったら違う、ズルいのは玉森の方だよ、と泣きながら帰ってくる羽目になりました。悔しい。でも川瀬√の玉森という存在、あまりにも罪。許せない。
序盤?序盤って言い方が適切かわからないけど、川瀬の「君は俺と……どんな関係になりたかった?」という言葉に、とてももにゃんとした顔をした。どんな関係、と言われて玉森を見た時に「友達」の二文字しか浮かばなくて駄々をこねたいい年した大人です。笑ってください。
しかもこのセリフ、後半でも再来したから本当に言葉を失うんだ……私が勝手にごめんって泣き始めるからダメですよ。
だって川瀬が求めている愛の形と現時点での玉森が求めて差し出せる愛の形って、違うじゃん。違うんだ、愛してはいるんだ。でもそれって……と思うことしかできなくて。
もしかしたら√が終わった後、私が見れないだけで形は変わるかもしれないんだけれども、それでもこんなのって……と勝手に苦しみます。オタクなので。
ただ希望を持っているオタクは、玉森は川瀬のことを「美しい」と思っているんだよ!!!!なぁ!!!!と拡声器使って耳元で吠えてます。
「君にも好きって、言われたかった」の一言から純度100%の愛を感じてしまって、ここ読んでたときずっと私はめそめその気持ちになっており……。
そこからの「好きだぞ、川瀬」からのあれは、さ、玉森……。
川瀬が手を伸ばすことをわかっていてそれをするのか!!!!の気持ちと、え、この絵面最高では!?の気持ちで戦って決着が付いていないです。また感情バトルしてる。
玉森と店主の幻想バトル、すっごいワクワクしてしまった。それどころじゃない状況ではあったけど。スチルどれも綺麗だったし、とにかく楽しかった……。
あとその後二人水の中で首を絞め合うあのスチル、あのスチル!!あれ、とても、綺麗で、綺麗で……。
一人にしないために首に手をかける玉森~~~~!?寝込み。
幻想から戻ってきてからのスチルも良かった。でも川瀬、君に青い瞳は似合わないよ……とここでもオタクはめそめそしてた。
川瀬√の間、めそめそしかしてない気がしてきた。
悪人は偽善者じゃなければ救えないなら問題ないな、だって玉森は善人じゃないし!とゴリゴリ思うなどしたオタク。
私、共犯者という関係性、大変好きです。そんなの唯一無二の関係性じゃん!となるので。本当に助かった。でも玉森お前、お前!!!!!!!!
>改めての感想
川瀬、思っていた以上に素直でいいなと思わされました。これは敗北宣言です。
あとやはり玉森と川瀬の会話は見ていてすごく面白いというか、仲が良いなを思わされました。個人的に。
ただ、こうして言葉を音にして伝えているのに、なんでこんなすれ違いピタゴラスイッチするんだよ玉森……となる気持ちが個人的に多かった√ですね。どうして……?
愛って、なんだろう……と言いながらエンディングに入って大の字になってます。多分この√、またやります。
▶とじる
始める前にOP見直してたんだけど、赤い糸っぽ~いって思ってた赤い線、赤い糸なんかじゃなくて水上のてるてる坊主の縄じゃん!!嫌すぎる!?ってしました。これは√3つ目にしてようやく気が付いたオタクでした。節穴の目。
玉森がそうであるようにプレイヤーの私も花澤が出てきてくれた時の安心感が物凄くて。他√やループ内でどうして……!と思うようなことをされても、それでも任せろと言ってくれる花澤に頼りたくなってしまうんだよなぁ。
と言ってる口で私は、憧憬は時として大きな枷になるんだよ!!とも言うので忙しい。「こんな俺にしたのは、お前だぞ玉森」の一言があまりにも重すぎる√だよ……。
前の√の男を次の√でうまい具合に魅せてくれるものだからうわ~~~~~~~んとなる。これは花澤√なのに川瀬!!!!!!!!と叫んでいたオタク。
「俺と氷川どっちが好き?」と「君と俺との関係を壊したくなかった」に地団駄してます。
おい玉森、どうしてお前はいつも川瀬の愛の上でタップダンスを……!?
二人+二人の話を聞いた時、川瀬から見たら確かに「水上と玉森」+「自分と花澤」にはなるだろうけど、水上や花澤からしたらまたこの組み合わせとか見え方違って見えるんだよなと思うなど。これはいま、玉森の中に自分がいなかったと言う花澤を浮かべて嫌になりました。どうして?
「友情とはすなわち、傷付けられないための予防線にしかすぎん」の話の後に「私にとって花澤は、親友でしかない。」とか「花澤のきもちを受け止めれば、私は。彼の友では居られなくなってしまう。」が来るのあ~~~~玉森……ってなる部分で転がってる。これまで秘められていた大きな感情を見たうえで、それでも親友なのだと定義されるのを見て枕を齧っています、いま。玉森のこういうところ、本当に残酷だよ。
花澤、どうして……の気持ちと本当に真面目で生きにくいタイプの人なんだな、という気持ちに襲われました。不器用というよりも生きにくい、だよ君のそれ。ここまで来たらもう止まれないのが伝わってしまうからため息しか出せない。
エンディング、まさかの紀元前で最初はびっくりしちゃったけど、ここまでしないと花澤を掬うことはできないんだと思わされて。元の世界のままだと花澤のしがらみはぐるぐる巻きのままだしな……。
友を手にかけてしまったり他にも積み重ねている罪をなかったこと(見捨てる)にせず、すべて背負わせたうえで一緒に地獄に堕ちるの、自分が狂わせてしまった花澤という男に捧げる玉森なりの愛の返し方だな……。
「冒険するほか、ないだろう」の一言で少しだけすくわれた気持ちがある。せめてこの先の花澤が花澤として生きやすくあってほしい。
エンド曲が水上と同じなんだ~ってところにふんふんしてたオタク。川瀬がOP曲と同じでびっくりしてたので、選曲理由あるのかな~どうなんだろう?この時点での予想は「玉森の物語に惚れている人」でした。生かされる/狂わされる人の図。
博士√終わった後だと違うかな~と考え直したりなどはしたからあくまでも花澤√直後感想でした。「eyes only」好き曲です。
>ここから下はどうにもまとめられなかった花澤√中の壁打ち
花澤、眼鏡似合うじゃん……。
ウキハシっていうと源氏物語では?→源氏物語じゃん!!
あ!?手帳の表紙こんなんだったっけ!??待てじゃあ、パッケージで玉森が持ってたのってこれ。真言宗のことは全然詳しくないんだよな。空海?
梅が好きなんだな水上。あ~~~梅と鶯……。
水上に生きていて良かったと思われる立場に立ってしまい狂ってしまった。傘もささずに走って川瀬の家まで走ってきたその姿にめそめそしてる。オタク、水上に弱すぎる。
水上、死ぬな!!!!死んだ!!!!
え!?なんで川瀬も殺した!!!!!やめろよ!!なんでだよ!!!!!!!泣くぞ!?
興奮以前にしおれたいぬたろうになってしまう濡れ場、久々だな……(遠い目)
博士、友情に対してあまりにも真摯で好き。残していくのがすごく申し訳ない。
やっぱり玉森の望む友人の形を現時点で一番提供できるのって博士だと思うよ……。
Extraの所持品に手帖追加されてら。
そういえば天の川の描写、花澤の時ってなかった気がする。記憶違いかもしれんが。
変わらぬ日常を送るには、水上の存在は不可欠であると思ってる玉森よ……。
▶とじる
自殺を理解して涙する玉森見ると嫌!!!!!!!!!!!!!!!!!馬鹿!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!水上のばーーーーーーーーーーか!!!!!!!!!!!!としてしまうのですが、皆様はいかがでしょうか。
博士√の感想の頭に水上への威嚇を持ってくるのはどうなんだろ。でもさ「さよならだ」すら言わずに死んだ男のこと、許せないんだわ。
それと私、ここの博士のセリフ好きで。
「正直ではいられない人は……みな悪なのですか、」
「どうかわかってあげてください、死ぬより恐ろしい現実が、彼の中にあったこと……!」
ここ、ここ。すごいプレイ中にしおしおになりながら聞いてた。
博士にそう言われるとそうだね、と体育座りにならざるをえない。
でも私は川瀬の「残された奴の事も考えない自己愛者に、かけてやる言葉もないね」の一言に首を縦に振りまくってしまった人間なので……。水上の気持ちを汲んだうえで嫌だよ!!!!!と叫びます。ごめん。
博士√、あまりにもストレートに楽しんでしまったがゆえに壁打ちがほとんどなくていまの私が文句を言っているんですが、この√で好きだなぁと思ったのはこれまで置いていかれる/残される側としての面が強く感じられた玉森が、置いて行く側として描かれてる部分ですね。
これまでもそれぞれのループに飛ぶごとに前のループを置いていってしまっているので置いて行く側ではあったんですが、明確に「お前はこの博士を一人置いて行くんだぞ」と提示されたので唸りました。
置いていくことになってしまった博士のことを想うと胸が痛い。すごく痛い。水上と自分の何が違うんだ、と言われて一旦画面から目を離したもん。
(一途で優しいのは二人ともそうだけど、玉森からの言葉をそこで望むのがきっと水上と博士の違いなんだよな……と少し思う)
壁打ちでも博士…………!!しか言えんくなってた生き物でした。大丈夫だよ私、最後は個人的に一番ハッピーだから。安心して進めるんだ。
「私は……お前が好きみたいだ」
「ずっと、お前が好きだった」
解散………………!!!!!!!!もう僕は故郷の犬小屋に籠ります。店主と玉森と水上の感情、本当に……。
「僕を待つ誰かに、見つけて貰いたくて」と言ってた博士に「僕を見つけてくれて、ありがとうございます」と(別個体の博士とはいえ)言われるこの構図、好き。オタク、好き!!
玉森のモノローグの「こんな私を、見つけてくれて」も含めてこの辺りのセリフ超好き~~!?ってひっくり返ってしまった。
博士√は博士含めてみんなの一言一言があ~好きだなとさせられるのが多かったな、こう見ると。
博士と玉森の濡れ場を見た僕「スケベだ(スケベだ)!?」
♡目可愛すぎて泣いちゃった……。橋姫、全体的にウルトラハッピースケベ!って感じの濡れ場は少ないからニコニコしてしまった。
▶とじる
カオルも攻略対象なんだよなぁ……と不思議な気持ちでプレイしてたし、花澤と博士の√を終えた勢いで始めたからそんなに壁打ちはしてなかった。でも好きだな、この終わり。
途中までは水上√をなぞっていくんだ……とポチポチしながら、まあでも一番玉森と店主・カオルの距離が近付いて心を寄せられたのは水上との未来を望んだ時くらいだったもんなと思いました。
急に撮影だって話が出てからの色んなキャラたちがみんな集合してやんややんやと楽し気(……?)に話してるのを見て、これ絶対夢だよ……覚めたくなさすぎる……と唸るオタクになりました。
ここまでで考えてた可能性としては、そもそも全員が登場人物で誰一人現実にいなかったんだ……みたいのだったんですが当たらず遠からず。幼馴染の存在は確かに在ったのだけれども既に故人でしたね、なはは……。
店主が三人をてるてる坊主にしたの、本当に本当に覚悟がキマッてしまった世界の店主だったんだなと。殺せなかった店主もいたのをプレイヤーは知っているからこそしょっぱい気持ちで眺めてました。
カオルとおじさんもとい玉森の二人生活、穏やかで寂しくて優しいので好き、っていう語彙のない感想を抱きつつスケベがスケベだったので盆踊りしてます。なんだかんだ押しに弱い玉森……。
この√においてはここにたどり着くまでのすべてが玉森によって描かれたお話だった、というのはすごく寂しいけれど良いなというか。玉森が幼馴染三人を形作るにおいて純愛小説・探偵小説・冒険小説を基にしているというのが好きですね。もしも彼らがこうであれば……にそれらを選ぶんだなぁ、玉森は。
孤独だからこそ物語というおっきな箱庭で過ごしていた玉森が、現実の存在であるひとりぼっちのカオルを置いていけなくて同じ時を過ごすことを選んだのも踏まえて、これまでの√は別枠なんだ~としみじみ思いました。
▶とじる
橋姫、面白くてサクサク進めてしまったので終わった後もう終わりなんですか!?寂しい~~~~!!って転がってました。
想像以上に人と人との感情のこんがらがり方が素晴らしくて……とにかく愉快で苦しくて美味しかったです。
みんながみんな違う方向を向いていて、でも同じ人を愛していて。ただその人が向く先は自分じゃなくて……で√を移るごとにプレイヤーがすっころんで駄々をこねる羽目になりました!
>全部終わったうえで、改めて各キャラへのほにょほにょ
玉森
どうしようもないところ、無知がゆえに人を傷付けているところ、逃げを選んでしまうところ、「まったく、仕方ないな」と思わされるところ、決めてから行動に移せるところ、諸々全部ひっくるめて可愛い主人公で好きです。
玉森の青さは良くも悪くも周囲を巻き込むし狂わせるけど、だからこそすくわれるものもあるのがズルくていいなぁ。勝てない。
水上
片想いも愛なんだよ、ばか。好きだ、幸せになれ。
玉森という鉢の中で息してる金魚。鉢って中に生き物がいるからこそ機能するものだからね。
散々これまで語ってきたので同じことしか言えないオタクです。
やっぱり水上ズルくない?許せない。
川瀬
拙僧、好きな相手の傍にいる報われない気持ちを抱えた男が好き侍。あ~~~~~~~~もう!川瀬!!!!彼の√でも唸ったし、他の人の√でも唸った。唸らされた。
個人的一生玉森の傍にいてくれる男ランキング1位。
幸せになれ。
花澤
玉森と並んで人間を感じさせられた人でしたね……。
正しく在れ、って難しいのにそれに応えようとしてしまう彼は本当に見ていて一番ままらない気持ちにさせられたな……健やかに生きて欲しい。
氷川
博士、本当に素直で真っすぐで好きだな。
決して真っ白な人間ではないんだけど純粋さを感じさせられて良い~~。
あと♡目、可愛い。可愛い…………ッ!!!!
カオル
博士が純粋ならカオルは無垢だな~と思うオタク。
玉森と二人でほのぼの過ごして欲しい気持ちにさせれてる。
犬っぽいところが可愛い。玉森と並べると猫に育てられた大型犬……。
ずっとやろうやろうと思っていたけどまとまった時間が取れず……だったのでGWに勢いでプレイで来て良かった。
面白い作品だった!
▶とじる
見学理由:腹痛
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「あトの祀リ」(作者:つきのわむく様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
NPCの喋り方は完全に妄想なので薄目でお願いします。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「──じゃあ始めるぞー!」
蝉の鳴き声と共に始まりの合図が聞こえる。
本日晴天、悲しいことに真夏日和。
日差しが照っている中で俺は一人、プールサイドでクラスメイトたちがワイワイとしながら泳いでいるのをただただ眺めているだけ。
(……何で今日、こんな暑いの)
授業内容を簡潔にノートにまとめつつ、ズキズキと痛む腹をジャージの上から撫でる。
(いっそ保健室で休んでるって言えば良かった)
今朝。
いつも通り寝坊したであろう誰かさんを迎えに来た道を引き返していると「おい」と後ろから声がかかった。
「…………今なら出席、間に合うんじゃない」
振り返らずともわかる、その人……勝はハッと鼻で笑った後「お前こそ、何サボろうとしてんの」とこちらの肩をぐいと掴む。
「別に、サボりじゃない」
「……“まぁくん”を起こしに行こうってか?」
「わかってるんだったらどいてよ」
「なァんでお前の言うこと聞かなきゃいけねぇんだよ」
ぎり、と肩に置かれた手に力が籠っているのが伝わってきて、これはもう逃げられないなと悟る。小さくため息をついて抵抗の意思を心の底に追いやる。
「──で、どこまで行けばいい?」
真っ赤な彼の瞳を見れば、返ってきたのは大きな舌打ち。そして来い、と言わんばかりに人気の少ない場所まで引き摺られる羽目となった。
(…………あ、まぁくん)
泳いでいた真央がこちらに手を振っているのが見え、少し微笑みながら振り返す。
彼の様子に気付いたからなのか、文悠や茜もこちらを気遣うような雰囲気を出しながら手を振ってくる。
(いいな。向こう、気持ちよさそう)
青と赤と紫と。それから残っているかもしれない白。
服の下に広がる色さえなければ自分もみんなと一緒に涼めていただろうか。
いまここにいない誰かさんを浮かべながら、重い息を吐く。
(…………泳ぎ方、忘れてないといいな)
▶とじる
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
#あトの祀リ #楪梓羽
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「あトの祀リ」(作者:つきのわむく様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
NPCの喋り方は完全に妄想なので薄目でお願いします。
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「──じゃあ始めるぞー!」
蝉の鳴き声と共に始まりの合図が聞こえる。
本日晴天、悲しいことに真夏日和。
日差しが照っている中で俺は一人、プールサイドでクラスメイトたちがワイワイとしながら泳いでいるのをただただ眺めているだけ。
(……何で今日、こんな暑いの)
授業内容を簡潔にノートにまとめつつ、ズキズキと痛む腹をジャージの上から撫でる。
(いっそ保健室で休んでるって言えば良かった)
今朝。
いつも通り寝坊したであろう誰かさんを迎えに来た道を引き返していると「おい」と後ろから声がかかった。
「…………今なら出席、間に合うんじゃない」
振り返らずともわかる、その人……勝はハッと鼻で笑った後「お前こそ、何サボろうとしてんの」とこちらの肩をぐいと掴む。
「別に、サボりじゃない」
「……“まぁくん”を起こしに行こうってか?」
「わかってるんだったらどいてよ」
「なァんでお前の言うこと聞かなきゃいけねぇんだよ」
ぎり、と肩に置かれた手に力が籠っているのが伝わってきて、これはもう逃げられないなと悟る。小さくため息をついて抵抗の意思を心の底に追いやる。
「──で、どこまで行けばいい?」
真っ赤な彼の瞳を見れば、返ってきたのは大きな舌打ち。そして来い、と言わんばかりに人気の少ない場所まで引き摺られる羽目となった。
(…………あ、まぁくん)
泳いでいた真央がこちらに手を振っているのが見え、少し微笑みながら振り返す。
彼の様子に気付いたからなのか、文悠や茜もこちらを気遣うような雰囲気を出しながら手を振ってくる。
(いいな。向こう、気持ちよさそう)
青と赤と紫と。それから残っているかもしれない白。
服の下に広がる色さえなければ自分もみんなと一緒に涼めていただろうか。
いまここにいない誰かさんを浮かべながら、重い息を吐く。
(…………泳ぎ方、忘れてないといいな)
▶とじる
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#あトの祀リ #楪梓羽
食べれないのはあの子も同じだった
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「あトの祀リ」(作者:つきのわむく様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
NPCの喋り方は完全に妄想なので薄目でお願いします。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
少しだけだから。
そう大人たちに駄々をこねてようやく訪れた柳田家。通してもらった先には、布団の中でけほけほと軽い咳をする勝の姿があった。
よ、と顔を出せば彼は驚いたように体を起こしてこちらを見る。
「しぃくん、どうして?」
「風邪ひいたって、聞いたから」
そう言って祭りで買った落書きせんべいを勝に手渡す。
「はい、これ。おみやげ」
「いいの?」
いいよ、と頷けば彼は袋の中身を取り出してわぁ……と声を上げた。
「まさるにあげるやつだから、ちゃんとまさるっぽくした」
どう? そう問えばと少し困ったような様子を彼は見せる。どうしてそんな顔をするのだろうかと首を傾げて「似てなかった?」と問えば、そんなことはない、と彼は勢いよく首を振った。
「ただ、もったいなくて食べれないなぁって……」
「あぁ……お祭りじゃないと食べれないしね」
それもあるけど、と彼の視線はせんべいとこちらとを行き来する。
「その、しぃくんが僕のこと描いてくれたのが嬉しくて」
「? そうなの?」
少し眉を下げて笑いながらせんべいを盆の上に置く彼を見てそれなら、と口を開く。
「言ってくれればいつでも描くよ」
「! ほんと?」
「こんなことで嘘つかない」
ただの似顔絵一つで大げさだなんて思いながらほら、と小指を差し出す。
「心配なら約束、しとく?」
「……する!」
するりと自分より小さい小指が絡まる。
「嘘ついたら…………んー……なにして欲しい?」
「え、と……うぅん……」
うんうんと考えても中々答えは出なくて。しばらく二人してどうする? と睨めっこをしていればくしゅん、と勝が小さくくしゃみをした。
「あ、ごめん。無理させた?」
「へ、平気だよ! ちょっとむずむずしただけ」
「でももう寝た方がいいよ」
勝の小指から自分の指を抜き取り「嘘ついた時のおしおきは考えといて」と言って立ち上がる。
「待って、」
「俺いたらまさる、寝れないでしょ?」
「そんなこと、ない……」
あるやつじゃん、と追い打ちをかけようとして口を閉じる。体調が悪い時ほど人恋しく気持ちはわかるから。
「……そしたらあと、ちょっとだけ」
母さんたちが呼びに来るまでね、と付け加えれば彼はほっと息をついて微笑んだ。
「──あ、紙と鉛筆ない?」
「? 机にあるよ」
貸して、と一言言って彼の指指した方へと近寄る。
「しぃくん?」
「ん。ちょっと待って」
ペン立てに刺さっていた鉛筆を手に取り、机の上にあった真っ白な紙の上に輪郭を描いていく。瞳は近くにあった赤鉛筆で色付けて、完成。大して絵が上手いわけではないけれど、この絵一つで喜ぶなら安いものだ。
はい、と彼にそれを渡せばわかりやすく喜びの声を発した。
「わ……これ!」
「これでおしおき考える必要、ないでしょ?」
そう言えば「ありがとう、しぃくん」と彼はこちらに満面の笑みを向けた。
「この絵、大事にするね!」
「それにこうすればおせんべい、食べられるよ」
「! うん、そうだね」
でもやっぱりもったいないや、と苦笑しながらも嬉しそうにしている様子を見てなんとなく自分も嬉しくなった。
▶とじる
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
#あトの祀リ #楪梓羽
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「あトの祀リ」(作者:つきのわむく様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでも自分がこのシナリオを経て書きたくなった妄想SSです。
NPCの喋り方は完全に妄想なので薄目でお願いします。
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少しだけだから。
そう大人たちに駄々をこねてようやく訪れた柳田家。通してもらった先には、布団の中でけほけほと軽い咳をする勝の姿があった。
よ、と顔を出せば彼は驚いたように体を起こしてこちらを見る。
「しぃくん、どうして?」
「風邪ひいたって、聞いたから」
そう言って祭りで買った落書きせんべいを勝に手渡す。
「はい、これ。おみやげ」
「いいの?」
いいよ、と頷けば彼は袋の中身を取り出してわぁ……と声を上げた。
「まさるにあげるやつだから、ちゃんとまさるっぽくした」
どう? そう問えばと少し困ったような様子を彼は見せる。どうしてそんな顔をするのだろうかと首を傾げて「似てなかった?」と問えば、そんなことはない、と彼は勢いよく首を振った。
「ただ、もったいなくて食べれないなぁって……」
「あぁ……お祭りじゃないと食べれないしね」
それもあるけど、と彼の視線はせんべいとこちらとを行き来する。
「その、しぃくんが僕のこと描いてくれたのが嬉しくて」
「? そうなの?」
少し眉を下げて笑いながらせんべいを盆の上に置く彼を見てそれなら、と口を開く。
「言ってくれればいつでも描くよ」
「! ほんと?」
「こんなことで嘘つかない」
ただの似顔絵一つで大げさだなんて思いながらほら、と小指を差し出す。
「心配なら約束、しとく?」
「……する!」
するりと自分より小さい小指が絡まる。
「嘘ついたら…………んー……なにして欲しい?」
「え、と……うぅん……」
うんうんと考えても中々答えは出なくて。しばらく二人してどうする? と睨めっこをしていればくしゅん、と勝が小さくくしゃみをした。
「あ、ごめん。無理させた?」
「へ、平気だよ! ちょっとむずむずしただけ」
「でももう寝た方がいいよ」
勝の小指から自分の指を抜き取り「嘘ついた時のおしおきは考えといて」と言って立ち上がる。
「待って、」
「俺いたらまさる、寝れないでしょ?」
「そんなこと、ない……」
あるやつじゃん、と追い打ちをかけようとして口を閉じる。体調が悪い時ほど人恋しく気持ちはわかるから。
「……そしたらあと、ちょっとだけ」
母さんたちが呼びに来るまでね、と付け加えれば彼はほっと息をついて微笑んだ。
「──あ、紙と鉛筆ない?」
「? 机にあるよ」
貸して、と一言言って彼の指指した方へと近寄る。
「しぃくん?」
「ん。ちょっと待って」
ペン立てに刺さっていた鉛筆を手に取り、机の上にあった真っ白な紙の上に輪郭を描いていく。瞳は近くにあった赤鉛筆で色付けて、完成。大して絵が上手いわけではないけれど、この絵一つで喜ぶなら安いものだ。
はい、と彼にそれを渡せばわかりやすく喜びの声を発した。
「わ……これ!」
「これでおしおき考える必要、ないでしょ?」
そう言えば「ありがとう、しぃくん」と彼はこちらに満面の笑みを向けた。
「この絵、大事にするね!」
「それにこうすればおせんべい、食べられるよ」
「! うん、そうだね」
でもやっぱりもったいないや、と苦笑しながらも嬉しそうにしている様子を見てなんとなく自分も嬉しくなった。
▶とじる
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#あトの祀リ #楪梓羽
考え始めると歩みを止めてしまう癖がある
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「あトの祀リ」(作者:つきのわむく様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでもリプレイじゃなくて妄想SS。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
クローゼットの中を開け、目を見開く。
「な、んで……」
昨日確かに無くなっていたはずの服が、彼──柳田勝──の香りを纏った状態でそこにあった。
バン、と戸を閉めるけれどもう手遅れで。認識した途端そこにないはずの赤が、心の中に広がっていく。
この数日で積み重なった不安と困惑が綯い交ぜになって押し寄せて、潰されそうになる。
(服盗ったのはやっぱり……でも、あの写真置いていったのも……)
その場で膝を抱えてうずくまり何で、何でと小さく声を漏らしても誰もそれを拾うことはない。
(先生の家に、いた理由……。燃やしたのは本当に、勝、なのか……?)
彼の行動が、そうする理由が、何一つ、わからない。
自分を害したいだけの存在だと思っていたのに、その行為に意味を含ませてきたことが心の隅に引っかかったまま取れない。
(…………あいつから話を聞き出せたら、みんなの助けになれたかもしれないのに……)
重いため息をつく。駄目だ、これ以上考えたとしても答えは出てこない。答えをくれる人間はいないのだから。
(どう、しよう。とりあえず写真と資料は明日みんなに見せて……とはいえ、もうわかってたようなもんだけど……)
グリグリと腕におでこを押し付けながら自分のできることをと思考を巡らせるも、鼻についた香りが取れなくて意識が逸れる。
ふと、昼間の会話を思い出す。
知らなかった、みんなのこと。
知ってしまった、みんなが理不尽な目や辛い目にあっていること。
あれだけ一緒にいたのに、自分のことでいっぱいいっぱいで何一つ周りのことが見えていなかったのに気付かされた。だからこそ、いまからでも間に合うなら手助けしたいと思う。俺にとって大切な友達だから。
(辛いのは、みんな嫌だろうから)
自分の意思を伝え損ねていたのを思い出し、少し後悔する。あの場でしっかりと言葉にしなければいけなかったのに。
(……改めて、言わないとだよな。昼間、ハッキリ言ってなかったし)
じわじわと心に広がった赤い染みが薄く馴染み始めた頃、携帯の着信音が部屋に響く。
そっと手を伸ばし画面を見るとそこには茜からの一斉送信。
「……いま、から?」
急にどうしたのだろうか。何かあったのだろうか。
一言だけ返信して窓を見る。
(…………あいつもこの窓から出入りしたのかな)
鍵、かけてたはずなんだけど。そうぽつりと零しながら窓枠に足をかけ、飛び出した。
***
(……二人とも、何企んでるんだろ)
自分の席から離れたところで文悠と真央が何かを話し合っているのが見える。
昨日の夜、茜から聞かされた話。先生の案に乗るかどうかに二人は迷わず意見を述べた。
篠宮も迷いを見せながらも「ちゃんと考える」と言った。
俺は、先生の話に乗ることを選んだ。後悔は、するかもしれないけど。
(俺、そんなに流されそうな奴に見えるかな)
あぁでも確か、一昨日もそんなことを言われたな。じゃあ、言う通りかもしれない。
そこで納得してしまうところがきっと“そう”見えてしまう要因なんだろう。
(確かに迷いはしたけど……)
脳内で愚痴るかのように言葉を浮かべてしまい首を振る。ハッキリしない態度を取ってしまったのは自分だ。せめてこれから、態度で示していかなければ。
口の内側を強く噛みながら、意識を窓の向こうに飛ばす。
暫くしてしぃくん、と声をかけられてそちらを向く。
一緒に帰ろうと言われ「わかった」と言ってカバンを手に取り、小走りで彼らのもとへと駆け寄る。
(……みんなと帰るの、これが最後……かもしれないのに)
いつものように言葉を交わすことが、息をすることが、何故だかすごく難しかった。
***
一人向かう先は診療所。あの人……洋子さんのもと。
様子を見てきてあげて、という言葉に頷いて三人と別れた。
この数日ですっかり慣れてしまった道を歩きながら思う。
(俺にとっての幸せは、みんながいつも通り楽しそうに笑って、馬鹿なことして、それで──)
(……それで……俺は…………)
その先の言葉が出てこなくて、一度足を止める。
彼らと穏やかな時間を一緒に共有できればそれでいい。そう思っていたけれど。
(……傍にいることしかできなかった、のに?)
そんな自分が他人の犠牲の上に何かを望んでしまっていいのだろうか。 浮かんでしまった考えをどう飲み込めばいいのかわからなくて、自分の体を抱きしめるように腕を組み下を向く。
来るはずのなかった未来、明日、朝。眩しすぎる単語の羅列にクラクラする。
なるほど。確かに自分はその場の雰囲気に流されていたのかもしれない。
そんなもの、この数年望んでこなかったのに「自分も見たい」だなんて嘘をついた。
(だって俺は、)
そこまで考えてからハッと顔を上げる。
(──早く、行こ)
腕から力を抜き、一歩踏み出す。
一人ぼっちの道中は、とても静かだった。
▶とじる
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#あトの祀リ #楪梓羽
クトゥルフ神話TRPGシナリオ「あトの祀リ」(作者:つきのわむく様)のネタバレがあります。
探索者の二次創作です。
あくまでもリプレイじゃなくて妄想SS。
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クローゼットの中を開け、目を見開く。
「な、んで……」
昨日確かに無くなっていたはずの服が、彼──柳田勝──の香りを纏った状態でそこにあった。
バン、と戸を閉めるけれどもう手遅れで。認識した途端そこにないはずの赤が、心の中に広がっていく。
この数日で積み重なった不安と困惑が綯い交ぜになって押し寄せて、潰されそうになる。
(服盗ったのはやっぱり……でも、あの写真置いていったのも……)
その場で膝を抱えてうずくまり何で、何でと小さく声を漏らしても誰もそれを拾うことはない。
(先生の家に、いた理由……。燃やしたのは本当に、勝、なのか……?)
彼の行動が、そうする理由が、何一つ、わからない。
自分を害したいだけの存在だと思っていたのに、その行為に意味を含ませてきたことが心の隅に引っかかったまま取れない。
(…………あいつから話を聞き出せたら、みんなの助けになれたかもしれないのに……)
重いため息をつく。駄目だ、これ以上考えたとしても答えは出てこない。答えをくれる人間はいないのだから。
(どう、しよう。とりあえず写真と資料は明日みんなに見せて……とはいえ、もうわかってたようなもんだけど……)
グリグリと腕におでこを押し付けながら自分のできることをと思考を巡らせるも、鼻についた香りが取れなくて意識が逸れる。
ふと、昼間の会話を思い出す。
知らなかった、みんなのこと。
知ってしまった、みんなが理不尽な目や辛い目にあっていること。
あれだけ一緒にいたのに、自分のことでいっぱいいっぱいで何一つ周りのことが見えていなかったのに気付かされた。だからこそ、いまからでも間に合うなら手助けしたいと思う。俺にとって大切な友達だから。
(辛いのは、みんな嫌だろうから)
自分の意思を伝え損ねていたのを思い出し、少し後悔する。あの場でしっかりと言葉にしなければいけなかったのに。
(……改めて、言わないとだよな。昼間、ハッキリ言ってなかったし)
じわじわと心に広がった赤い染みが薄く馴染み始めた頃、携帯の着信音が部屋に響く。
そっと手を伸ばし画面を見るとそこには茜からの一斉送信。
「……いま、から?」
急にどうしたのだろうか。何かあったのだろうか。
一言だけ返信して窓を見る。
(…………あいつもこの窓から出入りしたのかな)
鍵、かけてたはずなんだけど。そうぽつりと零しながら窓枠に足をかけ、飛び出した。
***
(……二人とも、何企んでるんだろ)
自分の席から離れたところで文悠と真央が何かを話し合っているのが見える。
昨日の夜、茜から聞かされた話。先生の案に乗るかどうかに二人は迷わず意見を述べた。
篠宮も迷いを見せながらも「ちゃんと考える」と言った。
俺は、先生の話に乗ることを選んだ。後悔は、するかもしれないけど。
(俺、そんなに流されそうな奴に見えるかな)
あぁでも確か、一昨日もそんなことを言われたな。じゃあ、言う通りかもしれない。
そこで納得してしまうところがきっと“そう”見えてしまう要因なんだろう。
(確かに迷いはしたけど……)
脳内で愚痴るかのように言葉を浮かべてしまい首を振る。ハッキリしない態度を取ってしまったのは自分だ。せめてこれから、態度で示していかなければ。
口の内側を強く噛みながら、意識を窓の向こうに飛ばす。
暫くしてしぃくん、と声をかけられてそちらを向く。
一緒に帰ろうと言われ「わかった」と言ってカバンを手に取り、小走りで彼らのもとへと駆け寄る。
(……みんなと帰るの、これが最後……かもしれないのに)
いつものように言葉を交わすことが、息をすることが、何故だかすごく難しかった。
***
一人向かう先は診療所。あの人……洋子さんのもと。
様子を見てきてあげて、という言葉に頷いて三人と別れた。
この数日ですっかり慣れてしまった道を歩きながら思う。
(俺にとっての幸せは、みんながいつも通り楽しそうに笑って、馬鹿なことして、それで──)
(……それで……俺は…………)
その先の言葉が出てこなくて、一度足を止める。
彼らと穏やかな時間を一緒に共有できればそれでいい。そう思っていたけれど。
(……傍にいることしかできなかった、のに?)
そんな自分が他人の犠牲の上に何かを望んでしまっていいのだろうか。 浮かんでしまった考えをどう飲み込めばいいのかわからなくて、自分の体を抱きしめるように腕を組み下を向く。
来るはずのなかった未来、明日、朝。眩しすぎる単語の羅列にクラクラする。
なるほど。確かに自分はその場の雰囲気に流されていたのかもしれない。
そんなもの、この数年望んでこなかったのに「自分も見たい」だなんて嘘をついた。
(だって俺は、)
そこまで考えてからハッと顔を上げる。
(──早く、行こ)
腕から力を抜き、一歩踏み出す。
一人ぼっちの道中は、とても静かだった。
▶とじる
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#あトの祀リ #楪梓羽
A.怪文章という名のSSや長めの感想をしたためて放り投げる場所!
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Privatterなどで掲載しているTRPGやプレイしたゲームのSS・感想を再録しています。
たまに更新される場所なんだな程度の認識でどうぞ。
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